こんにちは!
今回の記事では「IELTSリーディングの勉強法」をスコア別に紹介していきます。
「勉強方法を知りたい方」や「リーディングで伸び悩んでる人」の参考になれば幸いです。
IELTSリーディングは、1文ずつ、書かれている意味の通りに理解ができるようになれば、満点が取得できます。リーディングは、全てパッセージ内に答えがあるからです。
リーディングは、テクニックやコツに走るのではなく、たとえ対策に時間がかかっても、文章の意味を正しく理解できることを追求しましょう!
目次:
IELTSリーディングの勉強法
IELTSリーディングで、1文ずつきちんと読解するためには、以下の4つの勉強法が効果的です。
- 勉強法1. 英検の活用(5.0以下)
- 勉強法2. IELTS単語張の活用(5.5以下)
- 勉強法3. 精読 (5.0 – 7.0迄)
- 勉強法4. 多読(7.0点以上)
スコアが低い人は、英検に立ち返り英語の基礎の抜けを埋めます。その上で、IELTSの単語帳を活用して、効率よくIELTSに出題される単語力を増やすと読解しやすくなります。
スコアが5.0に到達した時点で、1文ずつきちんと読むための「精読」を、7.0以上の高得点を狙う人は「多読」を行なっていくとより力がつきます。
それでは、詳しく勉強法をみていきましょう。
勉強法1. 英検の活用
IELTSリーディングに、効果的な最初の勉強法は「英検の活用」です。英検の活用は、スコアが5.0以下の人などにオススメです。
スコアが低い人は、文法と単語に抜けがある傾向があります。基礎力がない場合、いきなりIELTSの対策をしても、難しくて途中で挫折をしてしまいます。
最低でも、「英検2級」は余裕を持って、できれば「英検準一級」までは読解できるレベルにしておきましょう。IELTSリーディングは、英検1級よりも難易度が高いためです。
英検でも難しい人
英検の勉強が困難な人は、著しく文法と単語力が足りない可能性が高いです。そういった人は、以下の2つの勉強に立ち返ることをオススメします。
- 勉強1. スタディサプリ
- 勉強2. 語法問題 1000
この2つを活用することによって、中高の英文法をマスターすることができます。ポイントは、2 – 3ヶ月の短期で習得してしまうことです。
学習の過程で出会う知らない単語も、意識的に同時に暗記してください。その上で、「勉強法1」の英検の活用に移行すると良いかと思います。
スタディサプリでは、中高の英文法の「知識」をつけることができます。語法問題 1000では、「知識」を「理解」に落とし込むことが可能です!
勉強法2. IELTS単語張の活用
IELTSリーディングに効果的な2つ目の勉強法は、「IELTS単語の暗記」です。スコアが5.5以下の人や、アカデミック分野の語彙力が少ない人にオススメです。
以下が、IELTSリーディングにオススメの単語教材です。
- オススメ1. 実践IELTS英単語3500
- オススメ2. ビジュアルで覚える IELTS基本英単語
- オススメ3. iKNOW IELTS
「実践IELTS3500」は、IELTS受験者のバイブルです。単語力に自信がない人で、ビジュアルを活用しながら覚えたい人は、「ビジュアルで覚える IELTS基本英単語」も良いかと思います。
単語張が苦手な人は、iKNOWというアプリを活用して、効率よく単語を覚えるのも一つの手です。
IELTSリーディングは、「科学、天文、理系、医学、歴史、ビジネス」など、あらゆるテーマから出題されます。アカデミック分野における単語は、集中して暗記しておくと有利になります!
新出単語の覚え方
新出単語を覚えるときには、以下の3点を必ずまとめておきましょう:
- 1:新出語彙(例. “otter ” )
- 2:新出語彙が出てきたセンテンス(例. “Otters are semiaquatic mammals.” )
- 3:意味(例. “カワウソ “)
新しい語彙を覚える時は、必ずその語彙が出てきたセンテンスも一緒にまとめておきます。そうすることで語彙を思い出しやすくなり、またどのような文脈で語彙を使用するかを感覚的に理解することができます。
単語の意味は、英語でも、日本語で覚えても問題ないです。人によって意見が分かれるかと思いますが、個人的には「イメージのし易さ」が最も重要なので、 それができれば、日本語でも問題ないと思います。
リーディングのスコアは、語彙力の高さによって左右されるといっても過言ではありません。知っている語彙が豊富であれば、それだけ内容を正しく理解できるようになります!
ちなみに単語をまとめる時に個人的にオススメしているのが、以下の「Quizlet(クイズレット)」というアプリです。エクセルやスプレッドシートにまとめた内容をまとめて単語帳にしてくれるので、気軽で使いやすいことが特徴です:
勉強法3. 精読
IELTSリーディングに効果的な3つ目の勉強法は、「精読」です。精読とは、細かい所までよく注意して読み、1文が意味することを、意味のままに理解することです。
精読の正しいやり方は以下の通りです:
- 手順1:「知らない単語」「フレーズ」を調べる
- 手順2:主語に対応する動詞を特定する
- 手順3:意味のまとまりを特定する
- 手順4:まとまりごとに前から訳す
例文で、確認してみましょう :
- 例文. Together, these properties mean that in the wild, droplets of water on Antarctic penguins’ superhydrophobic feathers bead up on the surface like spheres
手順1「単語やフレーズ」を調べます :
- 1. properties:特性
- 2. droplets:しずく
- 3. Antarctic penguins:南極ペンギン
- 4. superhydrophobic feathers:超疎水性(水を弾く)の羽
- 5. bead up:ビーズのような塊をつくる
- 6. geometry:幾何学(図形や空間の性質について研究する数学の分野)
- 7. sphere:球体
手順2と3、「主語に対応する動詞と、意味のまとまりを特定」します。
- Together / these (S)properties (V)mean / that / in the wild, / (S2)droplets of water on Antarctic penguins’ superhydrophobic feathers (V2)bead up /on the surface like spheres /
最後に、日本語に訳すと「(それらの)特性はしずくがビーズの塊のように集まることを意味する」となります。
きちんと精読ができなかった英文は、このように抜き出して理解しましょう。これが、きちんと1文ずつ理解して、リーディング力を上げるための第一歩です。
リーディングの精読が難しい人は、リスニングセクションのパート4の講義のトランスクリプトを精読するのも一つの手です。トピックが、リーディングと似ていますが、文章の難易度が低いため勉強しやすいです!
精読のコツ
精読は、以下のコツを意識して行いましょう:
- コツ1:センテンスの最初から順番に精読する
- コツ2:主語と術語(あれば目的語や補語)を明確にする
- コツ3:センテンスの役割を明確にする
「精読」と「意訳」を混合しないように注意してください。精読とはいわゆる「直訳」と言われるもので、原文に書かれていることを正確に読み解くことを指します。一方で意訳は、ある程度解釈を交えながら訳すことです。
そして精読をする時に重要なことが「センテンスの最初から順番に」です。日本語に訳しやすいからといって、後ろから訳すのではなくあくまで英語の語順で訳していきましょう。これに慣れるとリスニングの理解度を相対的に高くなります。
そして最後に、訳したセンテンスが全体の中でどのような役割をしているのかを明確にしましょう。例えば「主張・理由・具体例・反証」など、どのようにトピックセンテンスと結びついているかを理解できると、ライティングの論理構成も向上します。
精読は「きれいな日本語」を作る必要はありません。頭から順番に訳すことに慣れることで、英語の主張展開に慣れていき理解速度を高めることができます!
勉強法4. 多読
最後に、スコアが安定的に7.0点ほどとれるようになった方が行うべきが、「多読」です。多読とは、文字通り多く読むことです。
IELTSの勉強ばかりをしていても、リーディングは満点を取れるようになりません。安定して、7.0+を取得するためには、IELTS以外での学びをIELTSにもち帰る必要があります。
以下が、IELTSに役立つ多読サイトのまとめです。
- サイト1. New Scientist
- サイト2. Discovery
- サイト3. The Guardian
- サイト4. Britannica
- サイト5. Science Daily
IELTSリーディングに、よく出題されるアカデミックトピックが凝縮しており、全て無料です。
この段階までくると、勉強法よりも圧倒的に量が重要になってきます。英語に自然に触れる環境を構築していき、日常生活の中に英語を組み込んでいきましょう!
時間が足りない人へのアドバイス
IELTSリーディングでは、多くの人が「時間が足りない」ことに悩んでいます。1問にかけられる時間は「1分30秒」ですので、大変です。
以下が、時間内に読むための3つのポイントです。
- ポイント1. まずはパッセージの全体像を把握
- ポイント2. パラグラフごとに回答
- ポイント3. 練習から時間を厳守して回答
よく、時間が足りないから「速読の練習をする」という方を見かけます。
時間が足りないのは、「1文を精読するのが遅い」からです。時間が足りない人は、長い文章にあたった時に、3度も4度も読んでいるからであって、早く読めないからではありません。
究極的には、1文を1回読んで理解できるようにすることが、速読の練習をすることよりも大切です!
全体像の把握
意外と見落としがちなのが、「全体像を把握する方法」です。いきなり設問から確認するのではなく、まずは、タイトルと各段落のトピックセンテンスをスキミングして「何のトピックがどのように展開されているか」を大まかに把握しましょう。
トピックセンテンスとは、各パラグラフの冒頭の文章のことを指します。例文で確認してみましょう。
- 例文. Scientists studying penguins’ feathers have revealed how the birds stay ice free when hopping in and out of below zero waters in the Antarctic. A combination of nano-sized pores and an extra water repelling preening oil the birds secrete is thought to give Antarctic penguins’ feathers superhydrophobic properties…
下線の部分が、トピックセンテンスにあたります。トピックセンテンスを読めば、そのパラグラフで主張したいことが分かります。
各段落のトピックセンテンスをつなげて読むことで、パッセージ全体のメッセージを読み取ることができます。冒頭1,2分かけて、全体を把握することで流れをつかみやすくなります。
基本的に各段落は「トピックセンテンス」と「サポートセンテンス」に分かれています。各センテンスごとに主張に説得力を持たす役割があり、この役割を意識できるかで内容の理解度に大きな差が出ます!
パラグラフごとに回答
次に、時間内に回答する2番目のコツは、パラグラフごとに回答していくことです。ほとんどの問いは、パッセージの上から順に答えが見つかるようなっています。
すでに全体の流れを把握していること、あらかじめ設問に目を通しておくことで、パラグラフを読みながら回答を探していくことが可能です。
パッセージの、冒頭から最後まで読みおえてから問いに答えるよりも、早く問題を終えることができますし、読み終えた後に内容忘れるといったこともありません。
練習問題
実際に、練習問題で確認していきましょう:
- Sample Question
- ______________ can be positive in small doses but is generally associated with pressure.
- Sample Passage01
- Stress may be caused either by major upheavals and life such as divorce, unemployment, moving house and bereavement, or by a series of minor irritations such as feeling undervalued at work or dealing with difficult children. Some stress can be positive and research has suggested that a moderate level of stress makes us perform better.
今回の練習問題は、アンダーラインに入る語句をパラグラフからピックアップする問題形式です。パッセージを読む前に、設問の中でキーワードになりそうなポイントを探していきましょう。
上記の問題で特に重要な要素が、逆説の ” but ” 以下です。基本的に逆説がある場合は、逆説以下の情報の重要性が高くなるので重点的に読み解きましょう。
ちなみに以下がキーワードと、段落内の類義表現です:
- associate = caused
- pressure = major upheavals and life events (a series of minor irritations )
上記のことから、アンダーラインに入る答えは「Stress」であることが分かります。
練習から時間厳守
次に、時間内に回答する3番目のコツは、練習の際から時間内に解くことを心がけることです。
本番では、どうしても緊張して慎重になっています。できれば、練習の時は、1パッセージ18分程度で回答する練習をしておくと良いでしょう。
まとめ
IELTSリーディングは復習が大事
今回の記事のポイントをいかにまとめておきます:
- ポイント1:リーディングは1文ずつ読解の精度を上げる
- ポイント2:スコアアップには「復習」が大切
- ポイント3:勉強はテクニックに逃げない
IELTSのリーディングで、確実にスコアアップをするためには、復習が最も大切です。問題を回答し終わった後に、「ここからが勉強のスタートだ!」と自分に言い聞かせましょう。
IELTSのリーディングは、1文ずつきちんと読む、すなわち精読ができれば、全ての問いに答えられるようにできています。精読をするためには英文法と単語理解が前提として必要です。中高の英語に抜けがある人は、一度立ち返ると良いですね。
継続的にインプット量を増やしていけば、リーディングはスコア「7.0」以上は必ず取得できるようになります!
最後に、IELTS対策に関してご相談や質問があれば、お気軽にご連絡ください。