こんにちは!
今回の記事では、IELTSのスピーキングのコツ8選を紹介します。
「 スピーキングで伸び悩んでいる人」や「 スコアアップのコツを知りたい方」の参考になれば幸いです。
IELTSのスピーキングはどのように評価をされていて、どういった話し方が採点官に好まれるかを理解することが第一歩です!
それでは詳しくみていきましょう。
目次:
IELTSスピーキングのおさらい
試験概要
まずは早速、IELTSスピーキングの概要をみてみましょう:
項目 | パート1 | パート2 | パート3 |
試験時間 | 約5分 | 約3分 | 約5分 |
質問数 | 4~6問 | 1問 | 3~5問 |
質問内容 | 自分自身に関する内容 | スピーチ | 意見を述べる |
IELTSのスピーキングはパートが進むにつれて難しくなっていきます。まずは自分のことに関して話せるかを 試されるのはパート1です。
その上で、準備をした上で長く話せるかを試されるのがパート2のスピーチになります。パート3では、考えたこともないような質問に対して、即興的に自分の意見を論理的に話せるかを試されます。
準備自体は、パート1から順番に進めていくとしやすいです!
評価項目
次に、IELTSスピーキングがどのように評価されるのかを確認します。IELTSスピーキングは以下の4つの評価項目にて採点されます :
観点1:流暢さ(一貫性) | ・言葉に詰まることなくスムーズに回答できている ・適切な接続詞を用いて一貫性のある回答ができる |
観点2:語彙力 | ・トピックに応じた様々な語彙を柔軟かつ適切に使用できている |
観点3:文法 | ・様々な構文を自然にかつ適切に使用できている |
観点4:発音 | ・正しい発音を生成できている ・聴き取りやすく分かりやすい発音である |
評価項目をきちんと理解することで、どういったトレーニングをしていけばよいかがわかります。ポイントは、「流暢さ」「発音」といった項目が評価の50%を占めていることです。
IELTSスピーキングでは、コミュニケーションが円滑に行われることが大切なのです。ここがTOEFLの試験との最も大きな違いでもあります。
IELTSのスピーキングで高得点を取るためには、流暢そうに発音よく話すことが鍵になります!
しっておくべき大切な前提知識
IELTSスピーキング対策を始める前に、以下3点について理解しておくと良いです :
- スピーキングは全体の印象値で決まる
- 意識的に明るく、積極的に話す
- 発話の中身は関係ない
IELTSのスピーキングは、各パートがそれぞれ採点されるのではなく、全体としての印象値でスコアが決まります。 つまり、パート1がうまく話せても、その他のパートで失速するとスコアは安定しません。
冒頭から、試験官の印象をコントロールすることが大切です。具体的には、いつもより少し意識的に明るく、積極的に話す方が受け身よりも好印象となります。
またIELTSのスピーキングにおいては 発音の中身というのは関係ありません。極端な話ですが、どのようなアイデアを話しても、トピックからずれていない限りはスコアに影響しないということです。
IELTSスピーキング のコツまとめ
スピーキング8つのコツ
IELTSスピーキングのパート1に有効なコツ8選は以下です :
- コツ1: 最初の印象をコントロール
- コツ2: パート0に備える
- コツ3: 必ず出る3トピック
- コツ4: キーワードを頭に
- コツ5: 過去・現在・未来に沿って話を展開
- コツ6: トピックカードにとらわれない
- コツ7: 自己体験を語る
- コツ8: 完璧を目指さない
各パートで知っておくべき最も大切なことを2つずつまとめました。それでは、詳しく見ていきましょう。
コツ1: 最初の印象をコントロール
IELTSのスピーキングにおいて最初の印象はとても大切です。試験官は人間なので、 受験者が持つ印象に大きくコントロールされます。
具体的には、以下3点に気をつけて話をすると良いですね。
- 大きく
- はっきり
- 少しゆっくり
無理をして早口でペラペラ話そうとするよりも、堂々と、「ゆっくり、大きく、はっきり」話す方が上手に話せるような雰囲気を感じさせます。
特に、6.5ぐらいまでを目指す人は意識的にペースを落としてみてください。一方で、7.0以上となると、評価基準に「自然な速度」が入ってくるためペースを上げていく必要があります。
コツ2: パート0に備える
試験が行われる部屋に入ってから、IDチェックを含めた挨拶では以下の4つの質問が聞かれます。
- 質問1. What’s your full name? / Could you tell me your full name?
- 質問2. What can I call you?
- 質問3. Where are you from? / Could you tell me where you come from?
- 質問4. Could I see your identification, please? / Can you show me your identification, please?
聞かれる挨拶が分かっているので準備しない手はありません。シンプルですが、きちんと答えられるようにしておきましょう。
私が勝手にパート0と呼んでいます。以下に、具体的な応答を紹介していますので必要な人は参考にしてください。
コツ3: 必ず出る3つのトピック
パート1では、出てくる可能性がある質問は100を超えます。一方で、以下は必ず聞かれる3トピックです :
- トピック1. Work or Study
- トピック2. Hometown
- トピック3. Home
挨拶同様に必ず聞かれるので、事前に答えを準備しておくことが無難です。例えば、以下のような質問がされます。
- 例1. Why did you choose to do that type of work (or, that job)?
- 例2. Do you enjoy your work?
- 例3. What are the main aspects of your subject?
パート1は、2-3文で即答できるようにしておくことが大切です。詳しい質問と回答に役立つ表現は以下のブログを参考にしてください。
- 参照: 絶対出る質問と役立つ表現
コツ4: キーワードを頭に
パート1の、残りの出題される可能性がある問いに関しては、キーワードを頭の中に入れておくと良いでしょう。
- Do you like to travel by train?
例えば、パート1では上記のような問いが出る可能性があります。いきなり聞かれてもテンパってしまう可能性がありますので、あらかじめキーワードを考えておくと答えやすくなります。
- 1. 嫌い
- 2. 見知らぬ人の隣に座るのがいや
- 3. マイカーがベスト
このように、日本語だったら何と答えるか、一度頭でブレインストームをしてみると良いでしょう。パート1で出題される可能性があるトピックについては以下に紹介しています。
- 参照: スピーキングパート1の例題
コツ5: 過去・現在・未来で話を展開
IELTSスピーキングのパート2では、自分の過去・現状・未来と紐づけて話すことがコツです。 パート2の例題で確認してみましょう :
Describe a person (you know), much older than you, who you admire.
You should say:
・who this person is
・how you know this person
・how this person has influenced you
and explain why you admire this person.
これを自分の過去・現状・未来にあてはめてみます。
- 過去: 昔から父を尊敬している / 〜において影響を受けた
- 現在: 今は父とは〜な関係だ / 父は現在〜のような人だ
- 将来: 今後、父とは〜のような関係を築きたい
こういった話し方をすると、長く話すことが可能です。また、この流れで話すことで、様々な時制を使用でき、「文法」の評価項目でアピールも可能です。
コツ6: トピックカードにとらわれない
IELTSスピーキングのパート2では、トピックカードにとらわれすぎると、およそ30秒しか話せなくなっています。
コツの5で紹介している例題のトピックカードを確認してみてください。端的にトピックカードの質問に答えようとすると応えようとすると、およそ4文しか話せません。
トピックカードはあくまで参考程度に、多少トピックカードの内容から脱線しても、ストーリーをきちんと作っていくことがパート2 の攻略では大切です。トピックカードからの脱線は減点にはなりません。
コツ7: コツ7: 自己体験を語る
IELTSスピーキングのパート3では、自己体験と紐づけて話すことが ポイントになります。
パート3の質問の多くは、抽象度が高く、答えがないものになっています。例えば、下記のような問いです。
- In your opinion, do business people have to work long hours?
答えとしては、「長く働いた方がよい」「 長く働く必要はない」のどちらでも構いません。大切なのは、答えの後に展開する自分の体験です。
「 毎日終電まで働いたことによって家族と過ごす時間がなくなり、子供が私の顔を忘れてしまった。」
何でも構わないのです。どんなに抽象度が高く、考えたこともない質問でも、自分の経験と紐付けると必ず何か答えが出てくるはずです。
コツ8: 完璧を目指さない
IELTSのスピーキングにおいて、文法や語彙においては完璧を目指す必要はありません。スコア 9.0の評価基準を確認してみましょう :
FC | ・ごく稀に繰り返しや言い直しはある ・口ごもりは話す内容によるもので、言語を探しているわけではない ・ つながり語を適切に一貫性を持って話している ・トピックを完璧に適切に展開できる |
LR | ・全トピックにおいて柔軟かつ正確に使用している ・イディオムを自然かつ正確に使用している |
GR | ・全範囲の構文を自然かつ柔軟に使用している ・ネイティブスピーカーのうっかり間違いを除いて、一貫性、正確さを伴った構文を生成できる |
PR | ・全範囲の発音の特徴を性格に使用している ・発音の特徴を柔軟に終始再現できる ・終始、容易に理解できる |
スコア9.0の評価基準を示したのは、満点9.0であっても完璧である必要はないことを知ってもらうためです。
IELTSを受験するのはネイティブスピーカーではありません。試験官も当然そのことは知っていますし、評価基準も第二言語話者のためのものとなっています。
IELTSスピーキングにおいて高スコアを出すのであれば、文法や語彙の小さな間違いを修正するよりも、まずは音声に着目して全体の印象値を上げることが大切です!
まとめ
IELTSスピーキングは準備して攻略できる
最後に今回の記事のポイントを以下にまとめておきます:
- IELTS スピーキングのコツは全体の印象値に着目
- パート1のコツは必ず聞かれる質問から
- パート2のコツはストーリーを作る
- パート3のコツは自己体験と紐付け
繰り返しになりますが、IELTSのスピーキングにおいては全体の印象値をあげるための「話し方」、「表情」、「積極性」を身につけましょう。
一方で、こういったノンバーバルなものは上記で紹介したコツよりも習得に時間がかかります。今までの習慣を捨て去るのはそう簡単ではないためです。
IELTS独特のコツと並行して、日頃から自分が英語を話す姿勢に着目して意識的に改善していくと良いですね。英語圏では、「ナイスであろうとする」というのは大切な価値観です。採点官もそういった受験生に対しては、高得点をつけたくなるものです。
他にも気になるところや、詳しく説明して欲しい部分があればいつでも連絡してください。