こんにちは!
今回の記事では、TOEFL iBTのリスニング攻略方法とコツを紹介します。
いざTOEFLの模試を解いてみると、その難易度の高さにやる気がグッと下がってしまうと思います。(試験時間も長いですしね)そんなリスニングに課題感を抱えている方の参考に、この記事がなれば幸いです。
先に結論を述べてしまうと、リスニング攻略の第一歩は「発音習得」です。正しい英語の発音ができるようになると、聴き取れる音の量が圧倒的に増えるので自然とスコアを伸ばすことが可能です。
正しい発音を習得することで、スピーキングのスコアが伸びますし、実際の英会話でも役に立ちます。良いことだらけなので、自信がない人はまず先に勉強することをオススメします!
それでは、詳しく説明していきます。
目次:
TOEFLリスニングの攻略法とコツ
TOEFLリスニング攻略法 準備編
この記事で紹介する攻略法で効果を出すためには、前提として以下の条件をクリアしている必要があります:
- 前提条件1. 発音の理論を理解できているか
- 前提条件2. 基礎的な語彙力と文法力はあるか
上記の前提条件で、少しでも自信がない部分があればそこから学習を始めると良いでしょう。
というのも、上記の内容は全て言語を学ぶ上で基礎の内容です。基礎ができていない段階でコツなどを実践しても、ほとんど効果がない上に本当に必要なリスニング力や読解力を伸ばすことができなくなります。
気分を悪くされる方もいるかもしれませんが、基礎の上にコミュニケーションで必要な運用力は成り立っています。基礎をないがしろにして伸びないのは、言語に限らず全てのスキルで共通しているのです。
特に1年程度の留学経験がある人などは、基礎力がなくても聴き取りができてしまうことがあります。しかし、その状態で学習を続けてもスコアは80点程度までしか取ることができず伸び悩みを解決することができません!
それでは、各ポイントを説明していきますね。
前提条件①. 発音の理論を理解できているか
まずは、発音について理論から正しく学ぶことが重要です。なぜ理論から学ぶことが重要かというと、理論を学ぶことで音声の再現性が高まるからです。
例えば、リスニング学習について検索してみると、以下のような個人の原体験を目にすることがよくあると思います:
- 例1. ネイティブのモノマネで上達した
- 例2. フォニックスを学習した
- 例3. 英語を聞いてたら自然に出来た
- 例4. 留学して身につけた
- 例5. とにかくシャドーイング、etc…
上記の学習方法は、全て間違いではありません。しかし、再現性の観点からみるといずれもあくまで個人の原体験に過ぎず、同じようなことを真似して勉強しても正しい発音が身につかない恐れがあります。
再現性が高い状態とはつまり、「誰がやっても同じ結果になる」状態のことで、この再現性を高めることができるのが基礎となる理論の理解なのです。
例えば、3歳までに英語に触れる機会があった人や幼少期に海外留学経験がある人は、上記の方法でも容易に発音を習得できる可能性が高いです。言語とは運動神経と似ていて、個人の感覚に依存するので人によって学習の差が生じるのです!
発音の理論を理解するための7つの観点
発音の理論を習得するためには、以下の観点について自分の言葉で説明できるレベルまで理解する必要があります:
- 観点1. 音節構造の違い(最重要)
- 観点2. 強勢の違い(重要)
- 観点3. イントネーションの違い
- 観点4. 舌の位置
- 観点5. 息を出すポイント
- 観点6. 唇の形
- 観点7.音声変化
よく英語サービスなどで取り扱われるのが、「観点7」の音声変化についてです。しかし多くの場合、最も重要な要素である「音節構造の違い」についてが説明不足です。
英語と日本語の音声性質が異なることを理解した上で音声変化を勉強しない限り、結局「日本語のように聴こえる英語」しか話すことができません。この点は、注意して学習をすると良いでしょう。
上記の観点はたくさんあるように見えますが、全て学習しても1ヶ月あれば十分理解できる内容です。スタートラインで面倒くさがらずに、基礎を固めておくことが将来的に英語習得の一番の近道になりますよ!
前提条件②. 基礎的な語彙力と文法力はあるか
発音習得と同じくらい重要になることが、語彙力・文法力の強化です。なぜなら、知らない単語は聞くことができませんし、もちろん理解することもできないからです。
語彙力は以下を目安に毎日コツコツ学習しておきましょう:
- 目安1. 英検準1級程度
- 目安2. TOEFL730点前後
- 目安3. センター試験(英語)180点以上
TOEFLで高スコアを取得するためには、約12,000語 ~ 18,000語程度の語彙力が必要なので上記の目安はあくまでスタートラインとして考えてください。
基礎的な語彙は、短期集中で勉強しましょう。3000語程度の単語帳を、1ヶ月以内に消化できると理想的です。
語彙を覚えるときは、1回で完璧に覚える必要はありません。忘れた語彙を思い出すタイミングで記憶に定着するので、「覚えたら忘れる」を繰り返して量をこなすことを意識してください!
TOEFLリスニング攻略法 実践編
さて、前提条件が理解できたところで、オススメのリスニング攻略方法を紹介します。具体的には以下の手順で学習していくと良いでしょう:
- 手順1. 発音の習得(1ヶ月以内)
- 手順2. 語彙力 & 文法力強化(2ヶ月以内)
- 手順3. 過去問を中心に学習
「手順1」と「手順2」で分けてありますが、実際には同時並行で学習を進めると良いでしょう。この基礎固め期間は、短期集中で量をこなすことに意識を向けてください。
具体的には文法書や単語帳を複数冊用意して、文法ならば1日100題以上、語彙ならば100単語以上を目安にインプットしてみてください。
基礎固めが終わってからは、過去問を中心に学習していきましょう。「聴き取れなかった音」と「理解できなかった表現」の2点を中心に復習していき、できない部分を一つずつ潰していくことでスコアが着実に伸びていきます。
リスニングの復習では、聴き取れなかった音はオーバラッピングを中心に。理解できなかった表現は精読を中心に学習していきます!
TOEFLリスニングのコツ
TOEFLのリスニングで効果的なコツは以下の2点です:
- コツ1. キーフレーズを覚える
- コツ2. メインアイデア・理由・例のメモ
一点注意する点は、コツを最大限活用するためには、上記で挙げた前提条件のうち特に「語彙力」が高いことが重要になります。
なぜなら、TOEFLでは基本的に答えは音源をパラフレーズした語彙が使用されていることが多いからです。これはリスニングだけでなく、リーディングも同様です。
パラフレーズとは、いわば「言い換え」です。音源と同じ語彙や表現を使用せずに、同じ意味の違った表現が用いられます!
コツ1. キーフレーズを覚える
会話の重要なポイントで使われる「キーフレーズ」を覚えておくと、リスニング対策では役に立ちます。
例えば、以下のようなフレーズが話された後は、キーフレーズが含まれることが多いです:
- フレーズ1. Today we’re talking about —–
- フレーズ2. As I’ve explained today —–
- フレーズ3. This lecture is about —–
- フレーズ4. I will argue —–
- フレーズ5. My point has been —–
- フレーズ6. The problem is —–, etc…
フレーズ以外でも、以下のような単語が聴こえたら、その後に重要なフレーズが話されることが多いです:
- 語彙1. should
- 語彙2. have to
- 語彙3. suggest
- 語彙4. must
- 語彙5. mandatory
- 語彙6. require, etc…
上記で紹介したようなキーフレーズ・語彙に敏感になることで、リスニングの要点となっている部分を聴き逃すリスクを軽減させることができます。
コツ2:メインアイデア・理由・例のメモ
もう一つのコツは、「メインアイデア」「理由」「例」の3点に焦点を当ててメモを取ることです。
上記の3点は回答に結びつくパターンが多いので、メモを取ることに慣れておくとスコアが安定しやすいです。ただ、メモを取るときは以下の点に注意してください:
- 注意点1. メモを取り過ぎない
- 注意点2. 全てメモを取らない
「メモに集中し過ぎて、いまいち全体の流れが理解できなかった…」というようなケースがTOEFLでは多々あります。なので、メモを必要最低限の量に抑えられるように勉強の段階でトレーニングしておくと良いでしょう。
またメモは、全ての文章を正確に書き起こす必要はありません。自分に分かるように、簡潔なメモ取りを意識しましょう。
最後に
リスニングが伸びれば他のスコアも伸びる
今回の記事のポイントを以下にまとめておきます:
- ポイント1. リスニング対策は発音の理論から
- ポイント2. 語彙力と文法力の強化は必須
- ポイント3. キーフレーズを中心に聴き取る
TOEFLはリスニングの攻略が鍵です。なぜなら、リーディング以外の全てのパートで求められるスキルがリスニングだからです。
ライティングとスピーキングでは、リスニングができないだけで大きくスコアを落としてしまいまいます。逆に言うと、リスニングを攻略できるようになるだけで、リーディング以外のパートのスコアは確実に伸びます。
リスニング力を伸ばすためには過去問を解くだけではなく、日常生活の中で自然に英語をインプットする機会をつくることが大切です。趣味などに絡めて、できるだけ英語に触れることができる環境構築を意識してみると良いと思います!
記事を最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
最後に、TOEFL対策や海外進学などについて、ご質問やご相談などありましたらいつでもご連絡ください!