こんにちは!
ビジネスシーンにおいてメールのやり取りは避けられませんよね。インターネットで調べるとテンプレート表現を簡単に見つけることができるので、メールを作成するたびにコピペを繰り返している人も少なくないと思います。
そこで今回の記事では、ビジネスシーンにおける英語メール作成のポイントと覚えておくべき表現をまとめました。
「テンプレートに頼らず自分の力でメールを作成できるようになりたい方」や、「読み手に”できる”という印象を与えたい方」の参考になれば幸いです。
英語のビジネスメールは「単刀直入に」作成することが重要です。違和感があったとしても、日本語のメールのように前置きを長く書かないように注意しましょう!
それでは詳しくみていきましょう。
目次:
ビジネスシーンにおける英語メールの書き方
ビジネスシーンにおいて、英語のメールを書く時の重要な3つのポイントがあります。それが以下の3つです。
- Direct: メッセージが直接的(暗喩を含んでいない)かどうか
- Clear: メッセージが明確か
- Easy to Read: メッセージが読みやすいか
毎日何十通も新規メールを確認しなくてはならない雑多な環境において、上記のポイントを遵守できていないとまずメールは読まれません。それよりもむしろ、理解しにくいメールを作成した送信者に対して「自分の時間を奪った」という嫌悪感すら抱かれる恐れがあります。
コミュニケーションにおいて一度ネガティブな印象を持たれてしまうと、それから良い関係性を構築させることは至難の業です。
結果的に、慎重にメール作成をする時に必要な労力よりも、コミュニケーションコストがだいぶ大きくなり、お互いにとって良くない要因になってしまいます。
そのため、単にメールを作成するという作業でも重要な要点を理解して運用できるようにすることが、効果的にビジネスを前進させるための必要最低限のスキルと言えるでしょう。
理想は1分以内に読むことができるかつ、読んだ後に何をするべきかが明確な文章です。変に気を使って遠回しな表現はせず、相手に求めるアクションを明示することを意識してください!
ビジネス英語メールの段落構成
ビジネスメールを英語べき情報は、基本的に以下の6つです。
- 1. 表題:メールの要点を簡潔にまとめる
- 2. 宛名:読み手が「誰か」を明記する
- 3. 導入:メールの「目的」を一文で述べる
- 4. ボディ:伝達するべき重要度の高い情報を述べる
- 5. クロージング:相手に求めるアクションや返信を受け入れる意思を表す
- 6. 結び言葉:”Sincerely”, “Best Regards” などを入れる
伝えるべき情報を整理しておくことは、話を脱線させないためにも重要な要素です。不必要な情報はできる限り減らして、読み手にとって本当に必要な情報だけを精査しましょう。
日本語のメールとは違い、「お世話になっております」などの前置きや、「今後ともよろしくお願い致します」というような結び言葉は基本的に必要ありません。
以下に「新しく入社したセールスマネージャーを紹介する」というシーンを想像して、上記の型に具体的な情報を落とし込んでみました。
- Subject: Meet the new Sales Manager
- Dear [ メールの送信相手 ],
- I am pleased to introduce you to [ 名前 ] who is starting today as a Sales Manager.
- He has 10 years of experience in the field of sales and has trained a total of 120 sales officers and support staff members within a short time span of 3 years. I’m confident they’ll bring value to you and help you get the most out of our services.
- So, please meet [ 名前 ]! If you have any questions, you can get in touch with him at [内線番号] or [メールアドレス].
- Thanks and have a good day.
- Best regards,
- [ 自分の名前 ]
- [ (必要があれば)役職 ]
表題(Subject)と本文の間に、一貫性があることが分かります。
上記のような場合、ボディで伝えるべき情報は業績や過去の事例などを述べることで、新しく入社するセールスマネージャーが信頼するべき相手であるかどうかを示しています。
また例外として、セールスなど今まで会ったことのない相手にメールを送るときは、導入の前に簡単な自己紹介を述べる必要があります。自分が「どこの企業」で「何を」しているのかをクリアに伝えましょう。
ボディの内容はメールごとにゼロから考える必要がありますが、そのほかの部分は基本的に表現が決まっているので、まずは決まった表現を適切に使えるように学習をしていくと良いと思います!
ビジネス英語メールのテンプレート
一見すると難易度が高く見えるビジネス英語メールですが、実はアドリブで書く情報は多くないのでいくつかの表現を覚えれば使えるようになります。
まずは、以下の表現を自由に使えるように練習してみましょう。
段落 | テンプレート表現 | 例文 |
宛名: | ・Dear [相手の名前] ・To whom it may concern(担当者不明の場合) | ex. Dear Mr(s) Smith |
導入: | ・I’m writing this email to —– ・I am reaching out because —– ・Just a quick note to tell you that —– ・I’m pleased/excited to —– ・I’m just wondering —– ・I’m contacting you to ——- | ex. I’m writing this email to let you know that your invoice due is coming tomorrow. 「請求書の期限が明日に迫っていることをお伝えします」 ex. I’m just wondering that we can have a meeting sometime this afternoon. 「今日の午後ミーティングができればと思っています」 |
クロージング: | ・If you have any questions/inquiries, feel free to contact me. ・Hope to hear from you soon. ・Let me know if you have any further questions. ・Please do not hesitate to contact me if you have any questions. | 同左 |
結び言葉: | ・Best Regards, ・Sincerely, ・Thanks, | 同左 |
自由に使えるようにするために、同じ表現ばかりを使うのではなくできる限り新しく覚えた表現を使用してみることを心がけてください。
実際にクライアントから送られてきたメールなどで、使えそうな表現があれば積極的に真似してみることが英語の表現力を養うコツです。
新しく覚えた表現は適切に使えているかを確認するために、同僚や親しい関係性の人にメールを送る時に使用してみる、またはメールを送る前に不自然な箇所がないかを確認してもらうと良いでしょう。
英語の表現力を伸ばすためには、自分から積極的にフィードバックをもらいにいく姿勢が重要です。ネイティブから見て「自然かどうか」という観点で、日頃から文章を定期的にチェックしてもらうことをオススメします!
ビジネス英語メールのテンプレート その他
上記で挙げたテンプレート以外にも、実際のビジネスメールで役に立ちそうな表現をいくつか紹介します。
これらも上記と同様に、積極的に新しい表現を使ってセンテンスの意味を感覚的に身体で覚えていきましょう。
シチュエーション | テンプレート表現 |
感謝を伝える時: | ・It was great to meet you at last night’s event. 「昨夜のイベントでお会いできて良かったです」 ・Thank you for sharing your document on management strategies. 「マネジメント戦略に関する資料を共有していただきありがとうございます」 ・I appreciate you taking the time to help me with this project. 「プロジェクトを手伝ってくださってありがとうございます」 ・I hope you’re well! 「お元気ですか」 |
(返信の)感謝を伝える時: | ・Thank you for your prompt reply. 「迅速な返信ありがとうございます」 ・Thanks for your email. 「ご連絡ありがとうございます」 ・Thanks for the update. 「情報を共有していただきありがとうございます」 ・Thanks for getting back to me. 「返信していただきありがとうございます」 |
要求を伝える時: | ・I would greatly appreciate it if you could (let me know how the project is going.) 「よろしければ(プロジェクトの進み具合を教えてください)」 ・Could you kindly let me know whether you can (give feedback on my resume?) 「(私の履歴書に関してフィードバックを)いただけませんか」 ・Could you please (show me how to keep a good relationship with customers)? 「(顧客と良好な関係を維持する方法を教えて)くれませんか」 ・Is there any chance you could (send me some sample products?) 「(サンプル商品を送って)いただけませんか」 |
詳細を尋ねる時: | ・I’m afraid I don’t understand what you mean by —–. Could you please provide more details? 「—–の意味がわかりませんでした。詳細を教えていただけますか」 ・I understand—–, but could you please clarify what you mean concerning ~~~~~? 「—は理解できたのですが、~~~について詳しく伺えますか」 ・Any additional information would be greatly appreciated. 「何か他に情報があれば幸いです」 |
謝罪を伝える時: | ・We would like to apologize for any inconvenience caused. 「ご不便をおかけしましたことをお詫び申し上げます。」 ・I’m afraid (I will not be able to attend the opening day due to —–) 「申し訳ありませんが(—-のため初日は参加できません)」 ・Apologies for taking a long time to get back to you. 「返信に時間がかかりましたことをお詫び申し上げます」 ・I’m sorry, but I can’t make it to the meeting. 「申し訳ありませんが、ミーティングに参加できません」 |
上記で挙げた表現は、必ずしもそのままの形で使用する必要はありません。使用する状況に合わせて、語句や文体を変えてみてください。
ビジネス英語メールの上達方法
ビジネス英語メールを上達させるためには、以下の5つのステップが大切です。
- STEP1. 語彙力を伸ばす
- STEP2. 文法の抜け漏れを失くす
- STEP3. 覚えた表現をすぐに使用する
- STEP4. 振り返りの精度を上げる
- STEP5. 自分からフィードバックをもらいにいく
STEP1. 語彙力を伸ばす
まず大前提として語彙力はあればあるほど、表現の幅が広がります。
指導者の中には「限られた英語表現だけでも英語は伝わる」と主張する人もいますが、同じ語句を繰り返し使用したりしていると読み手に「稚拙である」と印象を与えてしまう恐れがあります。
相手に「この人はできる!」と思わせることは、ビジネスで良好な関係を築くための戦略の一つでもあります。そのためには、豊富な語彙力や知識を示す必要があります。
STEP2. 文法の抜け漏れを失くす
語彙力と同様に重要な要素として、文法力があります。文法力は相手にわかりやすい文章を書くためには必須のスキルなので、最低でも大学受験の範囲は理解しておくことをオススメします。
上記のSTEP2までは、基礎的なスキルなので学習を同時並行でおこないつつ、ビジネス英語に必要なスキルごとに学習すると効果的です。
STEP3. 覚えた表現をすぐに使用する
新しく覚えた表現は、実際に使ってみることで適切な使用方法を感覚的に理解することができます。
そこでまずは、上記で紹介したテンプレートなど、定型的な表現を使用できるように意識しましょう。使用頻度が高く、表現が定着させる過程で相性の良い語彙を感覚的に理解できるようになると思います。
STEP4. 振り返りの精度を上げる
自分で書いた文章を定期的に振り返ることで、改善するべきポイントが見えてくることがあります。
例えば書いた文章を見ながら、以下のような質問をしてみると良いでしょう。
- 文章が論理的に正しいかどうか
- 各センテンスはどのような役割を果たしているのか
- 表題と内容は関連しているのか
各センテンスの役割をメタで把握しておくと、不要な情報が何なのかを把握しやすくなります。
もちろん、誰かにフィードバックがもらえれば理想ですが、自分自身でも英語を客観的に判断することをできるようになっておくと、汎用性が高まります。
STEP5. 自分からフィードバックをもらいにいく
機会があれば、積極的に他の人からフィードバックをもらうことを習慣にしましょう。
特に英語のアウトプット表現が「自然かどうか」を、第二言語話者が理解することはできません。ネイティブの直感を参考にしながら、「どのように書いたらより自然か」など質問をしてナチュラルな英語をアウトプットできるようにしていきましょう。
Grammarlyでミススペルを見つけよう
Grammarlyとは英語の自動添削アプリで、書いた文章のミススペル、冠詞の有無、表現が適切か、などを瞬時に添削してくれるアプリです。
GrammarlyはGoogle Chromeのアドオンとしてもインストールすることが可能で、ブラウザで書いた文章を常に添削することが可能です。
無料版ではスペリング、文法、句読点の有無などを自動検索することが可能です。有料版にアップグレードすることで、より適切な語句の推奨や文体が適切かどうかの添削などが可能になります。
筆者の考察
ビジネスメールに対して積極的に
今回の記事のポイントを以下にまとめておきます。
- Direct, Clear, Easy to Readの3つの観点が最も重要
- 段落構成に沿って必要な情報のみを書き出す
- 様々なテンプレート表現を積極的に使用する
ライティングのようなアウトプットスキルは、単にインプットが増えただけでは全く意味がありません。ストレスなく使えるようになって初めて、覚えたスキルが定着したことになります。
そして、アウトプットスキルは実際にアウトプットすることでしか伸びません。つまりビジネスメールを自由に作成できるようになるためには、それだけ沢山メールを書く経験値が必要になります。
最初のうちは一通メールを書くのに1時間以上かかってしまうかもしれませんが、どうか諦めないでください。数をこなしているうちに徐々に表現力が身につき、かかる時間も20分、10分、5分とどんどん短くなっていきます。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
何かご不明な点や、英語力を伸ばすことでご相談などありましたらお気軽にご連絡ください。