本記事に掲載しているOETの情報は、2020年11月時点のテスト形式(OET2.0)に関する内容です
こんにちは!
今回の記事では「OETスピーキングセクションで役立つ英語表現とフレーズ集」を紹介します。
「これからOETの受験を考えている方」や「現在OETの対策勉強をしている方」の参考になれば幸いです。
OETスピーキングセクションの概要から採点基準まで、できるだけ詳細な説明を心がけますね!
それでは詳しくみていきましょう。
目次:
OETスピーキングセクションについて
OETスピーキングの概要
まずはOETスピーキングセクションの概要です。以下の表をみてみましょう:
形式 | ロール・プレイ |
タスク数 | 2タスク |
試験時間 | 約20分 |
OETスピーキングは面接官と一対一の「ロール・プレイ」をおこないます。
試験が始まると「ロール・プレイカード」を渡され、カードに書かれた内容に沿って試験管と即興でコミュニケーションを取ります。
スピーキングセクションでは、医療英語の知識よりも「日常的なコミュニケーションをどれだけ円滑におこなえるか」を大きく評価されます
「ロール・プレイカード」とは
スピーキングセクションで渡される「ロール・プレイカード」には、以下のように患者と医者の2つの役割が書かれています:
それぞれ「シチュエーション」と「タスク」が明記されており、3分間で何を話すかを準備をします。
スピーキングの採点基準
OETスピーキングの採点基準は、「言語運用の観点」と「病院内コミュニケーションの観点」の2点から評価されます。
以下の表をみてみましょう:
採点基準:言語運用の観点
明瞭さ(Intelligibility) | ・聴き取りやすい発音かどうか ・アクセント、イントネーション、ストレス、リズムは適切か |
流暢さ(Fluency) | ・言葉に詰まることなく話せているか |
適切さ(Appropriateness ) | ・シチュエーションに応じた言語運用ができるか ・難しい語句を分かりやすくパラフレーズできるか |
語彙&文法(Resources of grammar and expression ) | ・シチュエーションに応じた語彙を使用できるか ・適切な構文で話すことができるか |
つまり患者と意思疎通ができる英語力があるか、を評価されます!
採点基準:病院内コミュニケーションの観点
信頼関係の構築(Relationship Building ) | ・適切に会話を始めることができるか ・患者の心情に応じた対応ができるか |
心情の把握(Understanding and incorporating the patient’s perspective) | ・患者の身になってコミュニケーションを取ることができるか |
適切な進行(Providing structure) | ・患者の理解度に応じて適切に会話を進行できるか |
情報収集(Information gathering) | ・患者の応答に応じて適切な質問をおこなえるか |
情報伝達(Information giving ) | ・患者の理解度に応じて適切な情報を伝達できるか |
上記の表を見るとわかるように、単に英語が上手に話せるだけではスピーキングで高スコアを取得することができません。
英語が話せるのは当然の上で、医療関係者として適切なコミュニケーション能力があるかどうかが重要になります。
自分を「理想の医療従事者」であるとイメージして、スピーキング試験は受験しましょう!
OETスピーキングセクションで役立つ英語表現&フレーズ集
スピーキングの基本的な流れ
さて概要が分かったところで、実践的なスピーキング対策方法を紹介します。まず最初にスピーキングで話す流れを理解しましょう。
スピーキングは以下の順で話すことが基本です:
- STEP1: 挨拶(Greeting & Introduction)
- STEP2: 情報収集(Getting Information)
- STEP3: 具体的な質問(Questioning)
- STEP4: 処方(Prescribing)
- STEP5: サポート(Reassurance)
- STEP6: アドバイス(Advising & Suggesting)
- STEP7: 締めくくり(Leave-Taking)
それぞれのステップで適切な英語表現やフレーズがあるので、場面ごとに自由に使えるように練習しましょう。
上記はあくまで基本的な流れです。患者役の試験管が突然質問をしてくることもあるので、完璧にこの流れ通りにコミュニケーションを進めなくて大丈夫です!
スピーキングで役立つ表現集
それぞれのステップごとに、役立つ英語表現とフレーズをみてみましょう:
STEP1: 挨拶(Greeting & Introduction)
まずは会話の始まりです。特有な表現はありませんが、採点基準を意識して明るくクリアに話すことを心がけましょう:
- Good morning (afternoon / evening).
- Nice to see you.
- How are you today?
- My name is Dr …
- I’m Dr…
- Thanks for coming to see me today.
- Pleased to meet you.
STEP2: 情報収集(Getting Information)
患者の症状に関して質問する場面です。無駄な質問はせずに、症状に合わせて適切な質問をすることを心がけましょう:
来院の目的を聞く表現:
- What brings you along here today?
- What brought you here today?
- What seems to be the trouble(problem)?
- How can I help you?
- What can I do for you?
- What seems to be bothering you?
症状の部位を聞く表現:
- Where is the sensation?
- Can you tell me where it hurts?
- Where do you feel sore?
- Where does it feel sore?
- Which part of the/your body is affected?
- Show me where the pain is.
- Tell me where the pain is.
症状の期間を聞く表現:
- When did it start?
- How long have you had it?
- How long have you been feeling like this?
- How often has this been occurring?
- How long have you been suffering from this problem?
- When did the problem start?
痛みの種類や度合いを聞く表現:
- Is the pain dull or sharp?
- What is the pain like?
- Could you describe the pain?
- How severe is the pain?
- Does it disturb you at night?
- Does it feel numb?
- Does it occur all of the time or just now and again?
STEP3: 具体的な質問(Questioning)
処方する上で考慮するべきことに関して質問を掘り下げていきます:
- Have you had any…?
- Does the discomfort appear to be brought on by anything in particular?
- What do you do when you get the pain?
- Do you ever get pain at night?
- Does anything special make it worse?
- Does anything seem to bring it on/aggravate the problem? » Is there anything
STEP4: 処方(Prescribing)
これまでのステップで聞き出した情報を参考にして、適切な処方をする場面です:
- I think we would start with…
- I will give you a prescription for…
- I will give you a referral for…
- I’ll write a referral letter to…
- I’m going to ask you to fill a prescription for…
- We’ll run some tests to see…
STEP5: サポート(Reassurance)
患者が不安に思っていることや、病気に対してネガティブになっている心情をサポートする場面です:
- I can understand your concerns, but…
- I’m sure you won’t have any more trouble…
- Don’t worry, it’ll go away by itself (in a few days / with some rest… )
- Rest assured, this is quite common…
- There is nothing to be overly concerned about.
STEP6: アドバイス(Advising & Suggesting)
処方以外の日常生活で適切な行動指針を伝えましょう:
- What I think we’ll do is…
- What I suggest you do is…
- It is worthwhile…
- I advise you…
- We could make time to follow up on that.
- It’s a good idea to…
STEP7: 締めくくり(Leave-Taking)
最後に診療が終わらせる表現です:
- Nice to meet you,…
- Let’s leave it there.
- All the best,…
- I’ll see you next time/soon.
- Thanks very much for coming to see me.
番外編:患者の理解度に応じて必要な表現
患者の理解度に応じて、以下のような質問をすることも効果的です:
- Do you have any questions?
- Have you ever heard of…?
- Were there any other questions?
- Does this sound ok (like an acceptable plan?)
決まった流れではなく、実際のコミュニケーションのような臨機応変な対応が求められます!
最後に
まずは発音と日常英会話の勉強に集中しよう
さて、いかがでしたか?
今回紹介した英語表現やフレーズは、医療関係に特化したものではなく、日常生活で自然に使うフレーズばかりです。
というのも以下のようにOETは公表しています:
OET is a test of the English language, not a test of professional knowledge.
(OETは英語力を測定する試験であり、医療に特化した試験ではない)
このことから分かるように、OETを受験するにあたって重要になるのは基礎となる英語力です。あくまで基礎ができた段階で、医療に関する語彙を学習することが最も効率よくスコアを取得することができます。
以下にサンプルテストをまとめたので、参考までに解いてみると良いかもしれません:
IELTSバンドスコア「6.0」から「6.5」程度までは、OETに特化した勉強ではなく英語の基礎力を伸ばしましょう!
そして英語の基礎で一番重要になるのは「英語の発音」です。適切なコミュニケーションを取るための重要な要素の一つなので、必ず徹底して勉強しましょう。
最後に、OET対策に関するお悩みがあればいつでもご連絡ください!