こんにちは!SOLOのルークです。
オンラインででOETやTOEFLを教えています。
今回の記事では「アメリカで医師(医者)として働く方法・必要な英語力・医師の年収」を紹介しています。
「既に日本で医師として働いて、アメリカで働きたいと希望している方」や「海外移住を視野に入れて人生設計をしている方」の役に立てれば幸いです。
アメリカで医師をするためにはUSMLEで高得点をとること、コネクションの双方が鍵になります。年収は日本の医師のおよそ1.5-2倍ほどです!
それでは、詳しくみていきましょう。
目次:
アメリカで医師
日本で医学部を卒業する場合
日本で医学部を卒業した人は、まずはアメリカの医師免許を以下の順で取得する必要があります。以下のプロセスです。
- 日本で医学部を卒業
- ECFMGにてUSMLE受験申込
- USMLEステップ1
- USMLEステップ2 CK
- OET (2022年現在はOET)
- 上記合格後ECFMG Certificate (医師免許)取得
ECFMGとは海外の医学部を卒業した人を米国国内で医師として研修させることについて責任を持っている機関です。ECFMG certificateはいわゆる医師免許でECFMGが発行しています。
USMLEは米国医師資格試験でECFMG certificateを取得するために合格しなければならない試験です。USMLEは「プロメトリック」という機関によって運営されています。試験の運営のみを受託している機関です。
受験者はプロメトリックのテストセンターに赴いてUSMLEを受験します。日本ではSTEP1及びSTEP2 CKを東京または大阪のプロメトリックで受験することが可能です。
現在はCovid19の影響で、USMLEステップ2 CSの代わりにOETというオンラインで受講可能な医療英語の試験を受験する必要があります。記事の下で詳しく説明しています!
レジデンシー/フェローシップ(研修)に参加
ECFMG Certificateを取得したあとは、レジデンシーと呼ばれる一般内科・一般外科等、専門領域の基礎となる領域に特化した研修を以下のプロセスで行います。
- National Residency Matching Program (NRMP)に申請
- 希望するプログラムに応募
- 面接
- レジデンシープログラムの参加と終了
- フェローシッププログラムの参加と終了
どこの研修機関でレジデンシーを行うかはオンラインでのマッチング形式となります。NRMPというオンラインプログラムにて病院と医師の双方の希望からマッチングを行います。ちなみに上手くNRMPによりマッチングがいかなかった際は1年の見送りとなります。
フェローシップは「呼吸器内科」「心臓血管外科」など、さらに専門性を追求するための研修であり、レジデンシーの後に行います。アメリカのフェローシップというポジションの殆どが、同国でレジデントを修了している医師を対象としています。
USMLEの成績と推薦者のコネが非常に大切です。特に2つ目のコネを軽視する人がいますが失敗談をまとめている方がいますので参考にして下さい!
- 参照: アメリカで夢破れた理由
アメリカのメディカルスクールから医師を目指す方法
現在高校生や大学生などでアメリカのメディカルスクール(大学院扱い)を卒業して現地で医師を目指す方法は以下のプロセスです :
- 高校を卒業
- 日米問わず一般の4年制大学を卒業
- The Medical College Admission Test (MCAT)受験
- 米でメディカルスクールを卒業 (4年制)
主に在籍2年目にUSMLE ステップ1
主に在籍4年目にUSMLE スッテプ2CK&CS - インターンシップ(1-2年)
- USMLEステップ3
- 州ごとの医師登録
- レジデンシー
- フェローシップ
アメリカが医学部は修士、つまり大学院扱いです。学部は一般学部で良いですが、多くの人は生物や化学など医学部と関連性の高い学部を先行します。
メディカルスクールの受験資格には、学部時代に生物、化学、物理の単位が必須です。大学によっては数学、心理学、社会学が必要な場合もあります。また、MCATと呼ばれる試験をオンライン受験する必要があります。
また見落としがちですが、メディカルスクールに入るために大切になるのが学部時代の成績(GPA)です。大学名よりもGPAの数値自体が大切です。
メディカルスクール後はインターンシップ→レジデンシー→フェローシップと進んでいきます。
雇用してもらう場所探しはメディカルスクール時代のコネが大事だと覚えておいて下さい!
必要な英語力
アメリカで医師として働くために必要な英語力は以下いずれかの英語のレベル感の上に医療英語が必要です :
- 英検1級+
- TOEFL100点
- IELTS7.0
- OET 350(B Grade)
実際の英語力は、OETという医療英語試験にて測られます。
元々は、STEP 2CSと呼ばれる実戦形式でしたが、COVID19の影響で実践模擬が困難となったため、2022年7月現在はオンライン受験が可能なOETが採用されています。
OETは、英語が母語ではない医療従事者に向けて「実際に海外で働くことができる英語力があるか」を測定することを目的としたテストです。
OETは、元々オーストラリアやイギリスで医師や看護師になりたい人が受験する資格でしたが。近年、より多くの国でOETを使用した採用が進んでいます。詳しくは以下をご参照ください!
- 参照: OETとは
OETの合格点
USMLEのClinical Skill合格のためにはLRSセクションで350点(500点満点)、Wセクションで300点を取得する必要があります。下記が350点取得に必要な各セクションの正答数です。
- リーディング42問中30問
- リスニング42問中30問
- ライティング38点中25点
- スピーキング39点中30点
日本人受験者は、特にリスニングで苦しむ人が多いです。医療英単語を含む普段聴きなれない単語を書き取らされるため、スペルミスをおかしやすいためです。
また、OETはオーストラリアで作られているテストということで、豪州アクセントの比率が高いです。実際に、音声の8割以上が豪州英語で作成されています。
OETは、実際の医療現場を想定して問題が作成されています。したがって、一語一句丁寧に発音してくれるその他のテストと比べて、音声変化が多く起こります。音声のスピードも、IELTSと比べてかなり早く聴こえます。
アメリカの医師の年収
最後にアメリカの医師の年収2021-22年度版平均値をまとめておきましょう。
- 整形外科医: $511,000
- 美容整形 : $479,000
- 耳鼻咽喉 : $455,000
- 心臓医 : $438,000
- 放射線学 : $427,000
- 胃腸病学 : $419,000
- 泌尿器科 : $417,000
- 皮膚科 : $411,000
- 麻酔学 : $398,000
- 眼科 : $378,000
- 腫瘍学 : $377,000
- 一般外科: $364,000
- 緊急医 : $357,000
- 救命救急 : $355,000
- 肺内科 : $342,000
- 病理学 : $318,000
- リハビリテーション : $308,000
- 産婦人科 : $308,000
- 腎臓学 : $306,000
- 免疫学 : $301,000
- 神経学 : $280,000
- 精神医学 : $268,000
- リウマチ学 : $262,000
- 内科 : $251,000
- 感染症 : $246,000
- 内分泌学 : $236,000
- 家庭医療 : $234,000
- 公衆衛生 : $232,000
- 小児科 : $232,000
日本の医師の平均年収は1,696万円、開業医は2,800万~4,000万円です。アメリカでは勤務医でも日本の開業医ぐらいは稼げる事が分かります。また、毎年上昇しています。
まとめ
以上が、アメリカで医師として働く方法・英語力・年収のまとめでした。
このブログを読んでいる方の多くが、現在日本で医師をされている方でUSMLEにチャレンジをされているかと思います。
弊社は日本で唯一、OET対策が専門的にできるオンラインスクールです。日本で働きながらもOET対策をする事が可能です。気になる方は、いつでも遠慮なくご連絡ください!
最後まで記事をよんでいただき、ありがとうございました。