OET 看護師(Nursing)の対策 | 問題と試験内容も紹介

こんにちは、SOLOのルークです!

オンラインでOETを教えています。

今回の記事では「OETの看護師(Nursing)の対策と試験内容を紹介します。

OETは、難易度の高いテストです。ですが、きちんと基礎固めをし対策をすると、どんな人でも必ず合格スコアが取れます。こちらの記事が、海外で看護師を目指される方の参考になりますと幸いです!

記事の要点は、動画でも参照していただけます。

それでは、詳しくみていきましょう。

OET看護師の対策

テストの概要

まずは、OETの概要を理解しておきましょう。

名称Occupational English Test
試験内容医療分野におけるコミュニケーションや医療トピック
試験時間リスニング:40分
リーディング:60分
スピーキング:20分
ライティング:45分
スコア各セクション500点満点
合格スコア各セクション350点以上(B Grade以上)
受験料587AUD(約54,500円 ※1AUDを93円とした場合)
公式ウェブサイトhttps://www.occupationalenglishtest.org/

OETとは、Occupational English Testの略で、医療従事者向けの英語試験です。医療従事者が「実際に海外で働くことができる英語力があるか」を測定することを目的としたテストです。

テストは4技能に分けられており、実際に医療現場で起こるコミュニケーションや、医療に関連するトピックを中心に構成されています。

OETは職種別に、12のテストに分けられています。リスニングとリーディングは専門性に関わらず共通の内容です。ライティングとスピーキングが看護師に合わせてカスタマイズされた内容のテストになります。

日本人受験者にとっては、リスニングが最難関のセクションですが、看護師の方の中にはリーディングセクションに苦手意識がある方も多いです!

もっと詳しくOETに関して知りたい人は、下記を参照にして下さい。

対策の事前準備

OETのレベル感は、英検一級よりも若干難しい程度です。

従って、基礎英語力が欠けた状態での対策は非常に困難です。OET対策を始める前に、下記を目標に基礎英語力をつけることをオススメします。

  • IELTS 6.0
  • TOEFL70
  • 英検準一級

どのテストでも構いませんが、個人的にはIELTSが良いように思います。OETと単語の被りが多いこと、スピーキングの採点基準も似ている要素が多いためです。

「効率が良さそう」という理由で、いきなりOET対策をされる方がいますが、ほぼ間違いなく伸び悩みます。何事もそうだと思いますが、すべては基礎の上に成り立っています。

また、OETは公式の参考書がたった一冊と、教材がとても少ないため、すぐにやることがなくなってしまいます。

特に、リーディングの基礎力を上げることにフォーカスをしてください。リーディングは全てのセクションの土台になります。逆に、リーディング力がある方は、最後はどうにかなります!

リスニング対策

まずは、最難関のリスニング対策からです。

リスニングは一文ずつ丁寧に聞けることを目標にします。OETリスニングは、半分以上の問題が書き取り形式です。書き取るためには、一語一句聞き取れる必要があります。

オススメの勉強法は、OETの公式模試を一文ずつ書きとっていくというものです。一文流して、音源を止め、その一文を書き取ります。

もしかすると、最初は2、3語しか書取れないかもしれません。それで構いません。自分の限界まで何回も音源を流して、文章を完成させるようにしてみてください。

その上で、スクリプトを見ながら、自分が書き取った文章と照らし合わせます。間違っていた箇所は、何度も何度も音源を流して聞いたり、自分でも真似をして下さい

OETは教材が少ないと、先ほど述べました。補強教材として、OET Heath ReportBritish Council Listeningを活用することをオススメします。

リスニング対策に全時間の7割を割いてください。一般的に、英語が得意な方でも合格点に到達するためには半年はかかります!

リーディング対策

次に、リーディング対策です。

一般的に、IELTSのリーディング6.5を目指して学習をしていけば、OETのリーディングは対策なしでも合格できます。

リーディングができるようになるためには、

  • 単語が分かる
  • 文の構造がわかる
  • 文意が分かる

の3点が理解できる必要があります。復習時には、この3点に注意して、一文ずつの理解に努めましょう。

とはいえ、看護師の皆さんの中には、「意味をとるのが苦手」といった方が多い印象です。そういった方は、難しく感じる文章を抜き出して、日本語訳と解説を自分で作ってみてください

OETのリーディングは解説が付いていません。解説は、きちんと理解していないとできません。

ライティング対策

ライティングの対策です。

OETのライティングはパターン化されています。毎回ほとんど同じようなタスクです。実際に、30パターンほどの設問が使い回されています。

基本的には、どれも同じ段落構成で書くことができるので、比較的スコアが簡単に伸びるセクションです。

特に、「手紙の意図が明確かどうか」「伝えるべき情報をピックアップできているか」の2点が重要になります。専門的な医療語彙を覚える必要はありません。

前提として、IELTSのライティング6.0ほどの英文クオリティで合格ラインに達することが可能です。まずは、IELTSを活用して6.0相当の英文が書けるようにしましょう。

その上で、OETの答案を作成し、先生にフィードバックをもらいましょう。客観的に自分のライティングを評価することは難しいと思いますので、こちらは誰かにフィードバックをもらうと良いでしょう。

スピーキング対策

最後にスピーキング対策です。

スピーキングも比較的合格点に到達させやすいセクションです。

多少の英語の間違いは気にせずに、自然なテンポでコミュニケーションを取る力や、患者役の面接官に共感を示す表現などを多用する事が合格のポイントになります。

まずは何よりも、テンポよく英語を話す訓練をして下さい。テンポよく話すというのは、「一度話し始めたら、文章の終わりまで止まらない」ことを指します。

文の途中で止まってしまうと、「英語力が足りない」という判断をされます。こちらも、IELTSスピーキング6.0ぐらいのスコア感を目指すと、具体的な対策としては効果的かと思います。

スピーキングで落ちる方の特徴は、「リズムと抑揚の欠如」「求められていないことを話しすぎる」のいずれかであることが多いです。どちらに原因があるかを把握し、対処していくことがポイントになります。

スピーキングは、自分の話し方を変えていくことが必要です。できれば先生を見つけると良いと思います!

サンプル問題と試験内容

OETのサンプル問題と、試験内容に関して紹介します。

OETのサンプルテストは、下記の公式サイトより受けることができます。気になる人はぜひ見てみてください。

OET看護師(Nursing)といえど、リスニングとリーディングに関しては、その他の医療従事者と同じ問題に回答します。スピーキングとライティングが、独自の試験内容になっています。

リスニング試験

リスニングは3つのパートで構成されています。以下が各パートの概要です:

パートA・医者と患者の問診に関するコミュニケーションを聞いて、回答用紙に回答を書き出す
パートB・医療に関する短いダイアローグに関する設問に答える
パートC・医療に関する長いダイアローグに関する設問に答える

パートAでは、聞き取れた内容を回答用紙に書き出します。症状や処方に関する語彙は頻出なので必ず覚えておきましょう。

他にも処方される薬の服用量や頻度など、数字に関する書き取りも頻出です!

パートBでは、「実際の医療現場のコミュニケーションから要点を理解する力」を測定します。1分程度の音声が6つ流れ、複数の選択肢の中から最適なものを選びます。

パートCでは、「幅広い医療トピックに関する理解力」を測定します。5分程度の音声が2つ流れ、複数の選択肢の中から最適なものを選びます。

リーディング試験

リーディングは3つのパートで構成されています。以下が各パートの概要です:

パートA・4つの独立したテキストを読んで、回答用紙の設問に回答を書き出す
パートB・短い文章に関する設問を答える
パートC・長文に関する設問を答える

パートAは回答用紙に回答を書き出します。

回答は本文に書かれている内容をそのまま書き出す必要があるので注意しましょう!

パートBでは、「文章の要点を理解する能力」を評価します。医療に関する100字から150字程度の文章を6つ読み、複数の選択肢の中から最適なものを選びます。

パートCは、より長い文章の「要点を理解する能力」を評価します。800字程度の文章を2つ読み、複数の選択肢の中から最適なものを選びます。

ライティング試験

それぞれの職種に合わせた関連テーマのライティングを行います。

看護師のライティングは、他病院に患者を受け渡す招待状を書き出します。

イメージがつきづらいと思いますので、こちらは以下の公式サンプル問題をご覧ください。

スピーキング試験

スピーキングはロール・プレイを2回行います。以下がスピーキングの流れです:

STEP1:ワーム・アップ・テスト形式の説明
・日常会話(過去の勤務経験やこれからの展望など)
STEP2:ロール・プレイ1・ロールプレイカードの配布
・3分で準備(ロールプレイが始める前に質問が可能)
・ロール・プレイ(約5分)
STEP3:ロール・プレイ2・STEP2の繰り返し

それぞれの職種に合わせたシチュエーションで、面接官は「患者」や「クライアント」「親族」として受験者に合わせて、一緒にロールプレイを5分程度おこないます。

STEP1のワーム・アップでは評価はされません。リラックスしてロール・プレイができるように準備しましょう。

以下のリンクより公式のスピーキング問題のPDFファイルと、サンプルのロールプレイをYouTubeで視聴することが可能です:

最後に

最後に、今回の記事のポイントをまとめておきます:

  • リーディングの基礎力が最も大切
  • 最難関セクションはリスニング
  • IELTSで基礎固めをしよう

上記で紹介したサンプル問題は、全てOETの公式無料模試です。自分の現時点での力を図るには最適ですので、ぜひ回答されてみてはいかがでしょうか。

そして、テストを解いて自分がどのくらいスコアが取れるかを理解できたら、自分のレベルにあった対策をすることが重要です。

スコアが6割以下の場合は、おそらく英語の基礎で抜けている部分があります。OETのテキストで学習するよりも、まずは英文を正しく読む勉強に集中すると良いでしょう。

弊社では、年間150名ほどの医師と看護師へOET指導をおこなっています。以下は、一部の受講生の感想です。

弊社は日本で唯一、IELTSとOETの対策を専門的にできるオンラインスクールです。毎月、海外で医師をされる方の英語サポートを全面的に提供しています。具体的な英語の相談から、オーストラリアで医師を目指すにあたっての一般的な質問まで遠慮なくご相談ください!

記事を最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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