この記事では、TOEFLスピーキングセクションの、Independent Taskで過去に出題された問題と回答を紹介します。
スピーキングの対策方法は、「アウトプットの型を覚える」ことが重要ですが、トピックに関して事前に母語で考えをまとめておくとより良い成果がでます。
母語ですら考えたことのないトピックを英語で話すというのは非常に難易度が高いですからね!
実際の試験で質問されたと想定して、答えを考えてみましょう。
目次:
TOEFLスピーキングセクションの勉強方法
スピーキングセクションの勉強は、音読やシャドーイングをしているだけでは、スコアが伸びません。なぜなら、それぞれの勉強方法の効果が違うからです。
自分のスピーキングでどこが課題なのか、正しく分析した上で適切な勉強方法を適用させていく必要があります。
また「どのようにしたらスコアが伸びるのか」を理解した上で、必要な勉強を行うことも重要です。
特に勉強をする時には、以下の点に注意しておこないましょう:
- ポイント1:採点基準を理解する
- ポイント2:音声は必ず録音する
- ポイント3:採点基準を元にフィードバックを受ける
- ポイント4:使える語彙やフレーズを伸ばす
上記のポイントを意識して対策するだけで、学習効果が高まります!
ポイント1. 採点基準を理解する
ETSが公開している採点基準を元に行いましょう。以下のリンクから、スコアの定義を確認することができます。
以下に、日本語にして簡潔にまとめてみました。
簡潔にそれぞれの観点について説明します。
General Description
「質問に対してどのような返答ができたか」を採点します。
例えば、「質問に対して、適切な返答ができているか」、「返答はわかりやすいか」などが、採点の基準になります。
Delivery
主に言語の流暢さを採点します。
「発音」「イントネーション」「強勢」「ペース」の4点が採点の中心になります。
Language Use
言語の運用能力について採点します。
同じ語彙やフレーズばかりを用いていないか、主張に合わせて適切な表現を用いているか、などが採点基準です。
Topic Development
主張の論理構成を採点します。
主張に対して、サポートセンテンスは効果的に使用できているか。例文は適切かどうか、などが採点の基準になります。
もっと大きく観点を分けると「発音」「内容」の2点が採点において非常に重要になります!
上記の観点を理解しておくことで、「何を勉強すればいいか」がわかるので、効率的に対策することが可能です。
ポイント2. 音声は必ず録音する
「自分の声を聞くと、寒気がする…」なんて思いますが、スピーキングの勉強において、録音はとても重要です。
録音した内容を振り返ることで、客観的に自分の英語を分析することができるからです。
動画などで自分の声を聞くと、「あれ、自分ってこんなに滑舌悪かったっけ…」と思うことがあります。
つまり、自分が思っている声と、実際に聞こえる声とでギャップがあるのですね。
そのギャップを埋めるためには、客観的に自分の声を理解して、改善していく方法しかありません。そのために、録音が重要になるのです。
ポイント3. 採点基準を元にフィードバックを受ける
スピーキングの練習は、採点基準を元にフィードバックを受けることが効率的です。
理由は、録音することと同じで、より客観的に自分のアウトプットを理解することができるためです。
フィードバックは、スコア20点までなら日本人のバイリンガルの方がいいでしょう。細かい発音の指導や、論理展開についてわかりやすく教えてくれます。
20点以上になってからは、ネイティブの講師にフィードバックをお願いしましょう。英語話者からみる、自然な会話の流れを学習することができます。
ポイント4. 使える語彙やフレーズを伸ばす
スピーキング勉強と並行して、リーディングとライティングの勉強も行いましょう。
特にライティングで、表現できる語彙やフレーズが増えると、スピーキングでも活用することができます。
リーディングはアウトプットの基盤となる、語彙力を定着させる効果があります。
スピーキングスキルはリスニングの上位スキルです!基礎力が伸びるほど、当然ですがスピーキング力を伸ばすことができます!
Independent Taskの過去問と解説
さて、以上の勉強法を確認できたら、いよいよ過去問を元にスピーキングの勉強をしていきましょう。
まずおさらいとして、Independent Speakingで出題される5つの問題形式について理解しておきましょう。
- 形式1:同意 / 反対(Agree / Disagree)
- 形式2:空想(If / Imaginary)
- 形式3:説明(Description or Explanation)
- 形式4:メリット / デメリット(Advantage and Disadvantage)
それぞれ、回答する時に用いるフレーズがあるので、例文と一緒に紹介しますね。
同意 / 反対(Agree / Disagree)
意見に対して賛成か、反対かを述べる形式の問題です。例えば、以下のような質問をされます。
Q. Do you agree or disagree that students should bring their cellphones to school? Use details and examples to support your explanation.
簡単に答えられそうですが、主張のポジションと、どのようなサポートセンテンスで結論に導くか、を理解していないと途中で詰みます。
回答は、以下のフレーズを用いるのが一般的です。
- I agree (disagree) that ~~~~~
- I agree (disagree) with the idea that ~~~~~
- Some people believe that ~~~~~ but I disagree.
話す順番は、「主張」+「理由」+「例」の順番に行いましょう。主張に対して、理由をつけて、さらに具体例をつけることで、主張の説得力が上がります。
空想(If / Imaginary)
IF(もし)の質問です。以下の例のように、二者択一の質問になることもあります。いかに、ボディの部分で一貫性のある主張を組み立てられるか、が重要になります。
Q. If you had a small amount of money, would you spend it right away or save it? Use details and examples to support your explanation.
同意/反対形式と同じように、パッと思いついたことを話すと、後でロジックがボロボロになります。「何故そう考えるのか」、を考えて主張を組み立てましょう。
回答は、以下のフレーズをよく使います。
- If + 主語 + 過去形, 主語 + would or could or might + 動詞
- I prefer to + 動詞 + 目的語
- To me, (選択肢A) is far preferable to (選択肢B)
- I prefer (選択肢A)to(選択肢B)
- I would rather + 動詞 + 目的語 than + 動詞 +目的語
説明(Description or Explanation)
意見を自由に求める形式の質問です。
以下の質問のように、抽象的な質問に対して、独自の意見を展開する必要があります。
Q. What is an important benefit that an employer can offer to make sure employees are happy and healthy? Explain your answer.
例えば、以下のようなフレーズを用いて説明します。
- In my opinion, ~~~~~
- I strongly (firmly) believe that ~~~~~
- In my view, ~~~~~
- As far as I am concerned, ~~~~~
- It is my belief that ~~~~~
説明する形式の質問は、個人的にかなり難しいと思います。なぜなら、回答の自由度が高いので論理展開があいまいになりやすいからです。
背景知識があるかどうか、も重要な要素の一つです。そもそも考えていないことは、話せませんからね。
メリット / デメリット(Advantage and Disadvantage)
メリットとデメリット、2つの視点から意見を展開する問題です。
Q. Should young children spend a great amount of their time practicing sports? What is your opinion and why?
Discuss the advantages and disadvantages of this. Use specific reasons and examples to support your answer.
以下はメリットとデメリットを表現する時に、良く使われる英語表現です。「pros and cons」なんて表現は、使いこなせたらネイティブっぽいですよね。
- Advantages and disadvantages
- Upsides and downsides
- Benefits and drawbacks
- pros and cons
- Positive aspects and negative aspects
最後に
主張+理由+例の3点セットを忘れずに
スピーキングは、ゼロから主張を組み立てると難易度がものすごく高くなります。「論理的に話そう!」と思っても、なかなか論理的には話せないものなのですね。
なので、あらかじめ「主張」+「理由」+「例」の3点セットで話すことを、身体で覚えておくとスピーキングが楽になります。
もちろん、自分一人でやるよりも、他の人からフィードバックをもらった方が、より学習効率が高いです。
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