こんにちは!
今回の記事では、TOEICのリスニング・セクションのテクニック、コツなどを紹介していきます。
「リスニングのスコアに伸び悩んでいる方」や、「これからTOEICの受験を予定している方」の参考になれば幸いです。
最近よく耳にすると思いますが、リスニングは「音声知覚」と「意味理解」という2つの要素で成り立っています。今回紹介するコツと合わせて、それらの基礎要素の学習も重点的におこなうとより効果が出ると思います!
それでは詳しくみていきましょう。
目次:
TOEICリスニング・セクションのコツ
TOEICのリスニング・セクションに攻略のためにコツは、各パートで異なります。
各パートのコツの要点をまとめると、以下の3つがスコアアップに役立ちます。
- パート1:パラフレーズの見極め
- パート2:冒頭3語の聴き取り
- パート3&4:先読み
もう一つ重要なこととして、リスニングの構成要素「音声知覚」と「意味理解」の向上をコツを身につけるのと同時並行で進めていきます。
- 音声知覚とは…
- 聴き取れた音声を「言語」として脳で認識する能力。リスニングのインプット量の増加、発音矯正、オーバーラッピング(シャドーイング)が効果的。
- 意味理解とは…
- 言語として認識した音声の意味を理解する能力。単語、イディオムなどのインプット量の増加、精読力(速読力)の向上が効果的。
音声知覚は発音矯正やオーバーラッピングなどの学習で、意味理解は語彙力のインプットで鍛えることができるので、まずは重点的に基礎力を伸ばすことから始めるましょう。
その上で、各パートを解くコツを実践して使いこなせるように勉強を繰り返していくことで、より効率よくリスニング・セクションのスコアアップが可能です。
TOEICリスニングの音源は比較的「ゆっくり・はっきり」と発音される傾向があります。基礎力をしっかりと伸ばした状態で、コツを身につけることですぐに300点以上は取得できるようになります!
リスニング「パート1」を解くコツ
リスニング「パート1」は以下の2点を意識することがコツです。
- 写真に写っているもののパラフレーズ
- 簡単な表現を使用している選択肢を疑う
リスニングパート1を攻略するために最も重要なことは、パラフレーズを理解することです。
パラフレーズとは、元々の表現を他の言葉で言い換えることを指します。これは受験生の語彙力や理解力を確かめるために、テスト作成者が意図的に盛り込んでくる要素と言えます。
例えば、
- “Computer” をパラフレーズする場合:
- CPU, PC, laptop, personal computer, electrical device, calculator, など
上記のように、元々の”computer”という単語を連想させないような表現を用いて、出題される傾向が高いです。
語句を言い換える必要があるため、必然的に少し難しい表現を使う必要があり、結果として聴きなれない表現があった場合にそれが正解である場合が多いです。
特に六問目以降からは、その傾向が顕著に現れてくる感覚があります。逆に聴き慣れている簡単な単語で説明されている時には、「間違いではないのか」と疑ってみると良いと思います!
リスニング「パート1」の例題
具体的なイメージを掴むために、以下の例題を確認してみましょう。
写真から容易に想像できる語句が出てきた場合は注意してください。
今回の場合だと”flight/airport /give/ flight attendance/check-in counter” などが聴き取れた時は、前後の意味をしっかりと理解するようにしましょう。
- 答え:A
- トランスクリプト:
A. The woman is handing the passenger his ticket
B. The people are at the hospital
C. The woman is checking in at the airport
D. The flight has been canceled
「チケットを渡す」という行為を説明するために、今回は “hand” を使用してました。CEFRのB1に属する語彙で難易度が高い訳ではありませんが、非ネイティブには聴きなれない表現なので注意が必要です!
リスニング「パート2」を解くコツ
リスニング「パート2」は以下の2点を意識することがコツです。
- 最初の3語に集中する
- 設問と同じ語彙を使用している場合は疑う
パート2で最も役立つコツは、設問の最初の3語を聴き取ることに集中することです。
最初の3語を聴き取ることで、質問が「オープン・クエスチョン」なのか「クローズド・クエスチョン」なのかを判断することができます。また、質問の大まかな意図を理解することにも役立ちます。
- オープン・クエスチョンとは…
- Yes/Noで答えることができない質問。基本的に5W1Hを伴った質問形式であることが多い。
- クローズド・クエスチョンとは…
- Yes/Noで答えることができる質問。Are you…/Have you…/Can you…/Would you…/ Would you mind…など、直接的な質問形式であることが多い。
最初の3語まで聴き取ることができれば、選択肢で質問の意図に沿った回答を探すことが容易になります。
選択肢では設問と同じ語彙を使っている場合は「引っ掛け」である可能性が高いので、前後の文脈をしっかりと理解して判断する。または消去法を用いて答えを導き出しましょう。
リスニング「パート2」の例題
具体的なイメージを掴むために、以下の例題を確認してみましょう。
パート2は後で問題を確認することができないので、聞き逃してしまった場合はすぐに諦めて次の問題に意識を向けましょう。
また英語特有の回答表現として、”Not at all”, “Sure”, “Why not” などの口語表現が正解になる可能性が高いので意味をしっかりとインプットしておきましょう。
- 答え:
Q1. A
Q2. C
Q3. A - トランスクリプト:
- Q1. Would you mind waiting until the officer can see you?
A. Not at all.
B. Which way to the office?
C. I don’t normally weigh myself. - Q2. Have you read the latest progress report?
A. The ships are still in port.
B. The report has an interesting red design.
C. No, not yet. - Q3. Where will they have dinner?
A. The delegates are dining in the hotel.
B. The conference ends at 7 pm.
C. Morning refreshments are served in the lobby.
リスニング「パート3」と「パート4」を解くコツ
リスニングの「パート3」と「パート4」は供に、1つの音源に対して3つの設問が設置されている形式で、コツは基本的に同じです。
そのコツというのが
- 設問を先読みする
- 音源の再生中に回答する
上記の2つです。
いずれも事前に設問と選択肢を先読みして、音源の内容をあらかじめ予測していること。そして、どの情報を聴き取るべきかを理解しておくことで回答しやすくなります。
音源の再生中に答えることで、設問が再生されている時間に次の問題を先読みすることができるようになります。
パート3とパート4はリスニング力だけでなく、早い時間で設問を読み解く速読力も重要な要素の一つです。リスニング対策と同時並行で、語彙や精読の強化をおこないましょう!
リスニング「パート3」の例題
具体的なイメージを掴むために、以下の例題を確認してみましょう。
設問を正しく読み解いて、音声が再生される前にどのような情報をピックアップするべきか予測を立てておきましょう。
「音声が全く理解できない」という場合は、まずトランスクリプトの精読から始めます。トランスクリプトの内容を全て理解した段階で問題を解くいていき、徐々に耳を慣らしていきましょう。
- 回答:
Q1. B
Q2. C
Q3. B - トランスクリプト:
Woman: My plane leaves at eight o’clock this evening, doesn’t it?
Man: No, it leaves at seven.
Woman: Oh dear, I don’t have as much time as I thought.
Man: Don’t worry, I’ve already booked a taxi to take you to the airport. It’s coming at four-thirty.
Woman: Oh, thanks Duncan. Have you any idea what time it gets in?
Man: I’ll have a look at your booking… Here we are. Flight time is two and a half hours, and you get into Chicago at eight-thirty local time.
Woman: That’s great. Hopefully, I’ll be at the hotel by half nine.
リスニング「パート4」の例題
次にリスにニング「パート4」の例題をみてみましょう。
パート4も、パート3と同様に設問と選択肢を読んで事前に内容を予測して、聴き取るべき情報を把握しておきましょう。
“London” “Coach D” などの固有名詞は、キーワードとして音声でそのまま再生される可能性が高いので前後の音声をしっかりと聴くことが重要です。
- 答え:
Q4.
Q5.
Q6. - トランスクリプト:
Good afternoon and welcome to the 6.54 service to London, calling at Nottingham, Leicester, Bedford, and Luton.
I’d like to apologize for our late running, which is currently 18 – one eight – minutes behind schedule. This was due to a signal failure.
However, we are confident that we will be able to make up for this lost time and arrive in London on schedule. There is a buffet service towards the rear of the train in coach C, serving hot and cold drinks and snacks.
Coach D is a quiet zone, so please keep conversation levels down and make sure any music that you are listening to on headphones is turned down.
筆者の考察
リスニングの勉強は単語と文法を並行して行う
今回の記事のポイントを以下にまとめておきます。
- リスニングは「音声知覚」と「意味理解」から構成されている
- コツを実践する前に基礎力をしっかりと身につける
- 集中して聴くべきポイントを明確にすることがコツ
繰り返しになりますが、リスニング力は単語力や発音矯正などの言語の基礎要素がしっかり身についてこそ伸びていきます。
一見リスニングには関係なさそうなことでも、しっかりとインプットが蓄積されていけばそれだけ理解できる英語が増えるので、基礎学習も同時並行で行うようにしましょう。
また、仮にTOEICで目標スコアを取れたとして、次に必要になるのは実戦のコミュニケーションで通用する英語力を身につけることです。
TOEICの先にある最終目標を考えた時に、基礎力をしっかりと固めておくことが必ず役に立つはずです。遠回りに見えるかもしれませんが、着実にインプットを積み重ねていきましょう。
TOEICで950点以上取得できる人でも、実際のコミュニケーションで苦労しているケースが大半を占めます。全体的なゴールを考えた上で、本当に必要な学習を一つずつ着実にこなしていくことが大切だと思います!
最後まで読んでいただきありがとうございました。
何かご不明な点や、ご相談などありましたらお気軽にご連絡ください。
非常に興味深い、良い仕事であり、そのような良い情報を共有してくれてありがとう