IELTSライティングでスコアアップに効果的な勉強法【目標6.5以上向け】

こんにちは！

SOLO IELTS TOEFLのルークです！

今回の記事では、IELTSのライティングでスコアアップする為に効果的な勉強法を紹介していきたいと思います。

今回はバンドスコア6.5のサンプル回答を元に説明していくので、現状でスコアが5.5 – 6.0程度の方には特に効果的だと思います。

もちろん、今回紹介する勉強法は7.0以上を目指す場合においても非常に重要な考え方なので参考にしていただければ幸いです。

ライティングのようなアウトプットスキルは、単純に量をこなすだけではスコアが絶対に伸びません。大切なことは、「何が良く」て「何が悪いか」を正しく判断する力を身につけることです！

それでは詳しくみていきましょう。

ライティングでスコアアップに効果的な勉強法

IELTSのライティングでスコアアップするためには、

1. 何が良い（悪い）ライティングがを判断できるようになる
2. 自分のライティングを客観的に評価できるようになる

ことが必要です。

私たちは、自分が一生懸命書いたライティングの内容を自己評価するときに、実際はバンドスコア5.0の文章もバンドスコア6.0に思い込んでしまう傾向があります。

そんな思い込みを防ぐ為に、あえて評価者としての視座に身を置き「どんな文章が良くて、どんな文章が悪いのか」を正しく判断できる感覚を養う。

それが、効果的なスコアアップを目指す上で大切な考え方です。

もちろん、語彙や文法間違いをしないことは基礎として重要です。適切なライティング自体に問題がある場合は、本当に文法を理解できているのか振り返り、必要なら文法学習に立ち戻ることも必要です。

勉強の手順

実際の勉強は以下の手順で行います。

1. ライティングする
2. 1日（またはそれ以上）後に内容を確認して評価をつけてみる
3. 評価の根拠を自分で説明してみる

ライティングのようなアウトプットスキルは、実際にアウトプットすることでしか能力が向上しません。そのため、何より先にやることは実際にライティングすることです。

そして、書き終わったらすぐ内容を確認せずに1日以上放置してください。

書いた直後だと「この表現を思いついたのは良かったな」や、「こんなに一生懸命書いたんだから」など、自分のライティングを批判的に評価することが難しくなります。

そこで、あえて1日以上期間を空けることで書き手としての感情と評価を切り離し、より客観的に自分のライティングを分析することができるようになります。

最後に、評価が「なぜそう言えるのか」を必ず言葉で説明できるようにしておきましょう。

口でシンプルに説明できないことは、まだまだ理解が足りていない状態です。

仮に自分が指導者になった場合、自分より英語力がない人にどうやって説明すると理解してもらえるか、という視点で論拠を説明できるようすることでインプットが定着します。

勉強のポイント

勉強の効果をさらに高める為に、以下のポイントを意識してください。

1. 設問の問いに正しく答えているか
2. 論理の飛躍や漏れはないか
3. 同じ主張を繰り返していないか
4. Argumentの構成は適切であるか
5. 理由や具体例は主張をサポートできているか

いずれのポイントも、「振り返りの精度」を高めることができます。

振り返りの精度が高くなればなるほど、ライティングをみるときの視座が高くなりそれだけ安定してスコアを取得することができるようになります。

それに加えて、文章構成の理解力が高まるので、リーディング及びリスニングの意味理解能力の向上、スピーキングの展開力の向上などさまざまなセクションでメリットがあります。

サンプル回答（スコア6.5）

以下の文章は実際の受講生が書いたものを、教材用に編集したものです。

実際に自分が採点官になったつもりで、文章の改善点を探してフィードバックを作成してみてください。

• 設問：
• In many countries, women no longer feel the need to get married. Some people believe that this is because women are able to earn their own income and therefore do not require the financial security that marriage can bring.
• To what extent do you agree?
• Give reasons for your answer and include any relevant examples from your knowledge and experience.
• Write at least 250 words.
• 回答例：
• Over the last decade, the number of women who decide to remain single has increased. Some people attribute this to the social change women have experienced: more and more women earn their own salaries nowadays, which mitigates economic uncertainty and reduces the necessity to get married. Although this claim seems true and I agree with it to some extent, I do believe that there are other factors to be considered.
• To begin with, women can easily find their role models in today’s society, leading them to consider different roles in society. For instance, in the past, women were discouraged from getting a job or earning money. Instead, they were expected to get married as early as possible, give birth, and take care of children while doing housework without working outside. On the other hand, nowadays, many women succeed in a variety of fields. In fact, the number of female politicians, female entrepreneurs, and female executives is now gradually increasing. This social change has helped women – especially, young women or girls – to pursue different dreams (e.g., start their own businesses, lead politics, and get promoted). As a result, some women put less emphasis on marriage and realize that it is not necessary for them to get married, leading to a decrease in the number of women who aspire to get married.
• In addition, the lack of support for women is another factor. One of the examples, which clearly describes this point, is domestic violence. Domestic violence is widespread in many countries. However, assuming that it is better not to interfere with marital affairs, people – especially, men – do not pay much attention to this issue. Few organizations are willing to financially or mentally support victims. This lack of support leads women to fear that they may become the victims when they get married. As a result, women feel unsecured, making them unwilling to get married. Indeed, the lack of support for women causes women to stay away from marriage.
• In conclusion, women do not think that marriage is important in their lives for three reasons. First, they can earn enough money by themselves. Second, thanks to various role models, women find out different ways of life, which changes their perspectives on their roles in society. Finally, the lack of support for women who experience domestic violence might be perceived as scarce, leading women to avoid marriage altogether. Clearly, there are various reasons other than economic factors
• .
• 評価：
• TA: 6
• CC: 6
• LR: 7
• GR: 7
• OA: 6.5

評価のポイント

評価のポイントとして、以下のような事例が挙げられます。

1) 主張が明確でない

• “Although this claim seems true (1)and I agree with it to some extent, (2)I do believe that there are other factors to be considered.”

（1）は主張の曖昧性を高めてしまうので必要ない。

設問では “to what extent do you agree” と問われているので、どの程度賛成しているのかがわかる程度を示す必要がある。

“completely(100%)”, “mostly(70-80%)”, “partly(30-50%)”, といった程度を表す副詞を挿入することで設問に対する主張のポジションを明確に表すことが重要。

2) トピックセンテンスが明確でない

• “To begin with, women can easily find their role models in today’s society, (1)leading them to consider different roles in society. ”

（1）leading them to consider different roles in societyは、アイデアに対する結果なので必要ない。

トピックセンテンスにはアイデアを書くが、採点官を混乱させないためにも、単文でクリアに書くことが大切。もしくは、譲歩表現を用いて主張を強調して述べると良い。

3) 具体例の抽象度が高い

• In fact, the number of (1)female politicians, female entrepreneurs, and female executives is now gradually increasing.

（1）は具体例として述べているが、抽象度が高く読み手とイメージを共有しにくい。（female politiciansと聞いて同じ人物を想像できない）

仮にライティングするなら、”In fact, the number of female politicians such as Angel Merkel, Kamala Harris and Tsai Ing-wen leading world is now growing exponentially.” のように、具体例は誰でも知っている固有名詞まで落とし込むこと良い。

また、採点官は日本人でないため、日本人にしか分からない具体例は避けること。

4) アイデアに対する展開が不十分

• (1)men – do not pay much attention to this issue. (2)Few organizations are willing to financially or mentally support victims.

（1）や（2）はアイデアに対する詳細ではあるが、具体例として機能していない。

例えば、”As Covid-19 cases surged in the world, stay-at-home orders were put in place. Many workers were furloughed, laid off, or told to work from home. With personal movement limited and people confined to their homes, advocates expressed concern about a potential increase in domestic violence. In some regions, the number of calls surged by more than 50%.”と書くと説得力が高まる。

アイデアに根拠を持たせるために、具体例を述べることは必須。

5) 新しい情報を結論パラグラフに含めている

• First, they can earn enough money by themselves.

ボディで展開していないことなので、これまでの主張との関連性がない。

結論パラグラフは、あくまでこれまで述べた内容のまとめなので、基本的に既出の情報以外は結論パラグラフには書かないように注意する。

6) ボディ内で重複の意味を持つ文章がある

• (1)In fact, the number of female politicians, female entrepreneurs, and female executives is now gradually increasing. This social change has helped women – especially, young women or girls – to pursue different dreams (2)(e.g., start their own businesses, lead politics, and get promoted).

（2）は（1）と意味が重複している。同じことを繰り返し述べると、Repetitionと判断されスコアが減少するので注意する。

今回挙げた内容以外でも、改善できる観点はまだまだあると思います。可能であれば、自分が分析した内容を指導者の方にフィードバックをもらうとより効果が高まります！

まとめ

文章をメタで捉えることを意識するとGOOD

記事の内容を以下にまとめておきます。

1. 良いライティングと悪いライティングを判断できるようにする
2. 自分のライティングを客観的に分析できるようにする
3. 言葉で説明できるまで落とし込む

繰り返しになりますがアウトプットスキルは、実際にアウトプットすることでしか伸びません。

また、アウトプットした内容を正しく振り返ることが改善できるポイントです。

今回紹介した勉強法はライティングのみならず、スピーキングの復習としても大いに役に立ちます。

実際に自分が英語を話している音声を録音して、可能な限り客観的に自分の英語を分析してみてください。

自分では普通に話しているつもりでも、聴きにくい音があったり、ネイティブの英語とは異なる不自然なリズムで発音していることが発見できたりします。

運動も同じで単に量をこなすだけでは、思い込みが強くなりかえって変なフォームが身についたりと成果が出にくくなることがあります。自分の特徴や弱点を理解することが、スコアアップの近道になったりするものです！

最後まで読んでくれてありがとうございました。

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