こんにちは!
今回の記事では、SWの勉強法とスコアの詳細について紹介していきます。
「TOEICのSWに挑戦する方」や「SWの勉強法が分からない人」の参考になれば幸いです。
通常のTOEICと比べて、SWの勉強法は情報が少ないかと思います。RLが暗記中心の勉強なのに対して、SWはアウトプットスキルですので、客観的に学習を振り返りながら学習を進めることがポイントです!
TOEIC SWの実際の問題を確認したい人は、下記公式サイトから確認して頂けます。それでは詳しく見ていきましょう。
目次:
TOEICスピーキングの勉強法
結論ですが、TOEICスピーキングにオススメする勉強方法は、以下の4つです。
- 方法1. ELSA Speak
- 方法2. シャドーイング
- 方法3. ロジカルスピーキング
- 方法4. 瞬間英作
TOEICスピーキングの勉強は、発音の改善と英語での論理展開を覚えることが最も大切です。
まずは、採点官がスコア採点をするため、きちんとした音声で発音する必要があります。 その上で、英語独特の話の展開の仕方をマスターします。
それでは、詳しくみていきましょう :
勉強法1 ELSA Speak
TOEICスピーキングにオススメの1つ目の勉強方法は、ELSAを使用した英語の発音習得です。
ELSAは、エンジニアと言語習得のプロが共同開発した発音矯正のアプリです。
発音の習得が必要な理由は、以下の2つです。
- 理由1. 採点官が回答をきちんと認識できる
- 理由2. 回答に必要なリスニング能力がつく
採点官が聴き取れない発音で回答すると、採点されない可能性があります。特に、1文を読む際に「どこを強く読み」、「どこを上下させる」かを意識すると良いです。
日本語は、 英語と違ってモノトーンで話す言語です。一方で、英語は音声の変化が大きい言葉です。母音や子音の矯正も大切ですが、全体の音声を「英語っぽく」することが大切です。
また、全6設問のうち2つは、リスニングができないと答えられません。つまり、リスニング力を上げる必要があります。
リスニング力を上げるためにも、発音矯正が役立ちます。自分が正しく発音できる音を聞き取ることができるためです。
リスニング力を上げるためには、発音矯正と同時にシャドーイングを行っていきます。下記の勉強法2で紹介しています!
勉強法2 シャドーイング
TOEICスピーキングにオススメの2つ目の勉強方法は、シャドーイングを行いリスニング力を向上させることです。
シャドーイングとは、英語を聴きながらそれを真似して発音する通訳訓練法のことです。
真似のクオリティが上がるほど、聴き取りやすくなります。英語のリスニング能力は、基本的に以下の2つの要素によって構成されています。
- 要素1:音声を認識できる(音声知覚)
- 要素2:認識した音声を理解できる(意味理解)
「音声を認識できる」ということは、聴こえた英語の音声と同じ音を再現できるかということです。つまり、発音の精度が高くなることで聴き取り能力が向上します。
「認識した音声を理解できる」とは、聴こえた音声がどのような意味を持っているのかを理解する力です。つまり、語彙の意味がわかるという意味です。
発音を習得して、TOEICスピーキングの音源の真似をしていくことで、英語の聴き取りが上手になります!
勉強法3 ロジカルスピーキング
TOEICスピーキングにオススメの3つ目の勉強方法は、ロジカルスピーキングの練習をすることです。
ロジカルスピーキングとは、理論的に道筋を立てて話す方法です。
ロジカルスピーキングを実践するために、意識するポイントは以下の2つです。
- ポイント1. 先に結論や全体像を伝える
- ポイント2. そのあと具体や詳細を伝える
まず、キーメッセージやポイント、つまり結論を伝え、それを裏付ける2-4点の理由・根拠を説明したり、更に具体的な説明や事例を加えていくことをイメージしてください。
英語に間違いがあったり、自信がない人でも、ロジカルスピーキングを実践することによって効果的に採点官に回答を伝えることができます。
勉強法4 瞬間英作
TOEICスピーキングにオススメの4つ目の勉強方法は、瞬間英作です。
瞬間英作とは、頭の中で伝えたい日本語を思い浮かべ、それを瞬時に英語としてアウトプットすることです。
以下が、TOEICスピーキングにおいて瞬間英作が大切な理由です。
- 理由1. 描写問題で必須
- 理由2. 多く話す方がスコアが上がりやすい
TOEICスピーキングでは、絵を見て、絵に描かれている内容を描写する問があります。瞬間的に英語を話せないと、ほとんど説明できないまま時間が過ぎてしまいます。
TOEICスピーキングのような描写問題は、多くの短文を瞬時に作ることで、内容を詳細に話すことが大切です。
また、他の設問においても、英文を多く連ねるほどスコアが高くなる傾向があります。多く話せるということは、詳細をきちんと話すことができているためです。
TOEICライティングの勉強方法
結論ですが、TOEICライティングにオススメする勉強方法は、以下の3つです。
- 方法1. 中高の英文法の復習
- 方法2. 英文Emailの暗記
- 方法3. エッセイテンプレートの暗記
ライティングの基礎は、中高の英文法です。基礎を身につけた上で、Emailやエッセイといった問題別の「型」を覚えることがスコアアップに近道です。
勉強法1 中高の英文法の復習
TOEICライティングにオススメの1つ目の勉強方法は、中高の英文法の復習をすることです。
文法とは、「英語のルール」です。ルールが分からないと、きちんとした文章を書くことができません。
中高の英文法を学ぶ際のポイントは以下の3つです。
- ポイント1. 「理解」と「実践」は別次元だと認識する
- ポイント2. まず英文法の全体像を理解する
- ポイント3. その上で実際に書く
英文法は、理解できることと、実際に理解したものを駆使して書けることは別次元です。難易度には、大きな差があります。
まず、英文法の知識に不安がある人は、全体像の理解に努めましょう。全体像が理解できたら、実際にライティングをしていきます。
書店に足を運び、文法を理解するための英文法書と、実際に書くものを目的とした参考書の双方に目を通してみてください。自分のレベルに合った参考書を選びましょう!
勉強法2 英文Emailの暗記
TOEICライティングにオススメの2つ目の勉強方法は、英文Emailの暗記です。
TOEICのライティングの設問2は、Emailでの返答問題ですので、Emailのテンプレートを覚えておくと便利です。
以下が、通常のEmailの段落構成になります :
- Dear [ 相手の名前 ]
- 1段落:[ Emailの目的 ]
- 2段落:[ タスク1の内容 ]
- 3段落:[ タスク2の内容 ]
- 5段落:[ 感謝 or 相手へ期待する行動 ]
- [ 結び言葉 ]
- [ 自分のファーストネーム ]
実力がついてくると、テンプレートの枠を超えて自分のオリジナルの英語で書けるようになります。
慣れないうちは、テンプレートに沿って書く練習をしましょう。段落構成の上から使用できるテンプレートを紹介していきます。
テンプレート表現1. 相手の名前
Emailの宛名はフルネームではなく「ファーストネーム」や「ニックネーム」で表記することが一般的です:
- 表現1:Dear [相手のファーストネーム]
テンプレート表現2. Emailの目的
第一段落はEmailの目的を明記します。目的はシンプルかつ意味がクリアに表記することがポイントです:
- 表現1:I’m just writing to let you know that….
- 表現2:I’m writing to tell you about….
英語では、目的を伝える時は、回りくどい言い方はせずストレートに伝えることを意識します。
テンプレート表現3. 依頼 ・お願い
何かをお願いする時は以下の表現を用います:
- 表現1:I’d be really grateful if you could …
- 表現2:I was wondering if you would give me a hand with …
- 表現3:I was wondering if you would do me a favor.
- 表現4:Could you …
TOEICのライティング問題では「依頼・お願い」に関する例題が多く出題されます。
テンプレート表現4. 悪いお知らせ
相手に対して、少し言いにくいことやを伝える時には以下の表現を覚えておくといいでしょう:
- 表現1:I’m afraid I’ve got some bad news…
- 表現2:Unfortunately…
- 表現3:I’m sorry to have to tell you that…
「表現1」などは、TOEICのみならず、フォーマルな手紙でも使用することができます。
テンプレート表現6. 手紙を終わらせる表現
手紙を終わらせる時の表現も覚えておくと役に立ちます:
- 表現1 : Hope to hear back from you soon.
- 表現2:All the best.
- 表現3:Keep in touch.
上記のような表現は慣用句のようなものです。相手が気持ちよく手紙を読み終えることができる配慮のような表現です。
勉強法3 エッセイのテンプレート暗記
TOEICライティングにオススメの3つ目の勉強方法は、エッセイのテンプレートを暗記することです。
TOEICライティングの最後の問題はエッセイです。エッセイですので、問いに対して自分の主張を展開していく必要があります。
以下が、英語エッセイの段落構成とテンプレートです。
- <導入>
1文目: トピックに関する一般的な情報
2文目: 自分のポジション(=主張)
3文目: ポジションに対するアイデア - <ボディ1>
1文目: トピックセンテンス (アイデア1)
2文目: 理由 or 例の1
3文目: 詳細
4文目: 詳細 (Optional)
5文目: 理由 or 例の2
6文目: 詳細
7文目: 詳細 (Optional) - <ボディ2>
1文目: トピックセンテンス(アイデア2)
2文目: 理由 or 例の1
3文目: 詳細
4文目: 詳細 (Optional)
5文目: 理由 or 例の2
6文目: 詳細
7文目: 詳細 (Optional) - <結論>
1文目: 自分のポジションの言い換え
2文目: メインアイデアの要約
導入段落で自分のポジションとアイデアを明確にします。そのアイデアを後続のボディのトピックセンテンスとして、展開をしていきます。
注意点としては、採点官が導入パラグラフを読んだ時点で、あなたの主張と、主張をサポートするアイデアが明確に伝わるように書くことです。
英語のエッセイの詳しい書き方に関しては以下の記事を参照にしてください。
- 参照元 : ネイティブが教える英語エッセイの書き方
TOEIC SWのスコアについて
スコアの概要
TOEIC SWのスコアと能力レベルの概要は、以下です。
スピーキングスコア | 能力レベル | ライティングスコア | 能力レベル |
190-200 | 8 | 200 | 9 |
160-180 | 7 | 170-190 | 8 |
130-150 | 6 | 140-160 | 7 |
110-120 | 5 | 110-130 | 6 |
80-100 | 4 | 90-100 | 5 |
60-70 | 3 | 70-80 | 4 |
40-50 | 2 | 50-60 | 3 |
0-30 | 1 | 40 | 2 |
– – – | – – – | 0-30 | 1 |
TOEIC SWはそれぞれ200点満点で評価されます。注意点としては、スピーキングは能力レベルが1-8段階で表示されるのに対し、ライティングは1-9段階で表示されることです。
また、 スピーキングは別途、「発音」と、「イントネーションとアクセント」がそれぞれ3段階(High / Medium / Low)で評価されます。
SWの採点方法
TOEIC SWの採点は、ETSが開発したTOEIC S&Wを採点するインターネット上のシステムで、 ETSの認定を受けた者が採点をします。
同じETSが提供しているとTOEFLは機械の採点方式も取り入れていますが、TOEIC SWは認定された人間が採点をしていることが特徴的です。
スピーキングの採点
- 最初の4つの問題形式の採点は0-3
- あとの2つの問題形式の採点は0-5
ライティング
- 最初の問題形式の採点は0-3
- 2番目の問題形式の採点は0-4
- 3番目の問題形式の採点は0-5
これらの合計スコアが200点満点に換算されます。換算表は正式には公開されていません。
スピーキング、ライティングともに後半ほど難易度が高いため採点のスケールが大きくなっていることがわかります。
他の英語テストに換算
TOEIC SWを他の英語テストのSWと比較してその難易度を確認しましょう。
それぞれの英語テストのSWのセクションのみ比較しています。
IELTS | TOEFL | TOEIC | 英検 |
9.0 | N/A | N/A | N/A |
8.0 | 27-30 | 190-200 | 1級+ |
7.0 | 24-26 | 160-180 | 1級 |
6.0 | 21-23 | 130-150 | 準1級 |
5.0 | 16-20 | 110-120 | 2級 |
4.0 | 13-15 | 80-100 | 準2級-2級 |
3.0 | 10-11 | 60-70 | N/A |
2.0 | 8-9 | 40-50 | N/A |
1.0 | 0-7 | 0-30 | N/A |
TOEIC SWで満点の方は、英検1級のSWは容易に合格点を通過できます。一方で、IELTS満点の9.0には届かないレベル感です。
上記の表は弊社の生徒のデータを基に作成したものであり公式発表ではありません。人によって、試験の適合性が変わるので注意してください。
SWのスコアの目安は?
TOEICのSWのスコアの目安を考えるために、SWの平均点を確認しましょう。
- スピーキングの平均点 : 約125点 / 200点満点
- ライティングの平均点 : 約145点 / 200点満点
- 参照元 : TOEIC SW 公開テスト 平均スコア一覧
TOEIC SWを受験する人の多くが通常のTOEIC RLでは700点以上を取得した人達です。 すでに英語の基礎力がある人たちがSWを受験して、上記の平均点です。
TOEIC SWの勉強を開始したばかりの人は、最初の目安としてはスピーキングで130点、ライティングで150点を目指すと良いのではないでしょうか。
まとめ:
今回の記事のポイントをまとめておきます。
- TOEICスピーキングは発音の改善と意見の展開方法を覚えることが大切
- TOEICライティングは文法力とテンプレートの活用が鍵
- SWのスコアは200点満点で目安はSで130点、Wで150点
通常のTOEICは、1年間に220万人以上が受験しているのに対し、SWは3万7千人程度です。受験者数は年々増加していますが、母数はおよそ60分の1程度です。
TOEIC SWの受験者数の増加は、ビジネスシーンにおいての役割が非常に大きいことが考えられます。
通常のTOEICで700点を超えた人は、力試しにSWを受験してみると良いかもしれません。SWのように英語をアウトプットして、初めて自分の英語の弱点が分かることもあります。
この記事を読んで、皆さんがTOEIC SWの受験への一歩が踏み出せたり、スコアが上がるきっかけになれば嬉しい限りです。応援しています!
最後まで読んでくれてありがとうございました。
弊社はオンラインの英語学校です。英語学習に困っていたりしたら遠慮なく相談してください。