アメリカで正看護師になる方法と年収を解説

アメリカで看護師になる方法と年収を紹介

こんにちは!SOLOのルークです。

海外で働かれる看護師の方に、オンラインで英語を教えています。

この記事では、「アメリカで正看護師になる方法と年収」を紹介します。

「アメリカで正看護師として働きたい方」や「海外移住を視野に入れて人生設計をしている人」のお役に立てれば幸いです。

アメリカの看護師免許は、州ごとの看護委員会が発行しています。これは、働きたい州の看護師免許が必要だということを意味しています。それぞれの州で条件が異なります。

日本のように、1つの免許で全都道府県どこでも働ける共通免許とは異なりますので注意が必要です。例えば、ニューヨークやハワイ州は比較的条件が緩くなっています!

それでは、詳しくみていきましょう。

アメリカで正看護師になる方法

アメリカで正看護師(Registered Nurse)になるための、最も一般的な方法は、日本の看護師免許をアメリカの免許に書き換えるというものです。

以下のステップで、免許の書き換えが可能です:

  • 英語資格の取得
  • CGFNS審査
  • NCLEX-RNを受験し合格
  • 各州のライセンス登録
  • 雇用主を見つける
  • CGFNSにてビザを取得する
  • 正看護師として就職

アメリカで看護師として働くには、働くことを希望する州の看護協会で登録を行う必要があります。登録は、CGFNSという機関を通して行います。

CGFNSとは、Commission on Graduates of Foreign Nursing Schools の略称で、米国内で働くための適性を評価する審査機関です。ちなみに、カリフォルニア州に限っては、CGFNSの審査が必要ありません

CGFNSの審査には、通常は英語資格を提出する必要があります。州によって、英語資格の基準値が異なります。

CGFNSの詳しい申請方法については、こちらの記事を参照にしてください。

ほとんどの州では、TOEFL83(S26)またはIELTS6.5(S7.0)が必要です。ハワイ州とニューヨーク州の場合は、英語資格のスコアを提出する必要がありません

CGFNSの審査に通ったら、NCLEX-RNの受験です。NCLEX-RNとは、日本でいうところの看護師国家試験です。

そして、NCLEX-RNに合格したら、各州のライセンス登録が可能になります。

ライセンス登録ができたら、雇用主の病院を見つけます。いわゆる就職活動です。一般的には、求人サイトを活用して、面接にクリアすることでポジションを取得することが可能です。

CGFNSを通じて、就労ビザを獲得し、正看護師として就職することが可能です。アメリカは毎年条件が大きく変わるため、各州の移民弁護士に相談をオススメします。

ハワイとニューヨーク州

先ほど、ハワイとニューヨーク州の場合は、英語資格のスコアを提出が必要ないと書きました。

確かにこの2つの州では、NCLEX-RNに合格さえすれば、ライセンス登録をし、就職活動をすることができます。ただし、注意が必要です。

最終的に、グリーンカードなどのビザを取得する場合には英語資格の証明が必要です。

つまり、この2つの州では、働くだけならば最低限の英語力で可能である。しかし、長期的にアメリカに滞在する場合は、結果的に英語資格が必要だということです。

アメリカの看護学校を出る方法

次に、アメリカの大学で看護免許を取得する方法です。

まだ、看護免許や看護学士号を持っていない方や、上記で紹介した免許書き換えのプロセスが難しく感じる人が目指されます。

以下のステップで、アメリカで看護免許を取得可能です。

  • アメリカの短大or大学に入学・編入
  • NCLEX-RNを受験し合格
  • 雇用主を見つける
  • ビザを取得する
  • 正看護師として就職

まず、アメリカの短大または大学へ入学、または編入をします。編入の場合でも、2 年半~3 年の履修が必要になることが多いです。

大学へ入学のためには、英語の資格試験が必要です。大学入学で求められる英語基準は、上記の免許書き換えのプロセスで求められる英語の基準よりも低いです。

具体的には、TOEFL80またはIELTS6.5で入学をすることが可能です。

あれ、免許の書き換えではTOEFL83(S26)、または IELTS6.5(each6.0)が必要なので、そんなに変わらないのでは?

と思われになった方もいるかと思います。このTOEFLのスピーキングセクションでの制約が相当の難易度です。人によっては、この数値を満ために数年間かかります

そういった意味では、「日本の看護免許の書き換え」と「アメリカで看護免許取得」の選択は、現在の英語力を中心に考える問題とも言えます。

日本で看護師資格を取ってから英語の勉強に時間をかけるのか、それとも、英語力がさほどない段階でアメリカへ行き、一から看護の知識を学ぶのか。

その後のプロセスは、日本の看護師免許書き換えの時と同様です。

アメリカの学校へ進むデメリットは、費用が大きくかかることです。短大であれ大学であれ、正看護師として就職はできますので、極力費用を抑えたい方は短大へ進むことが多いようです!

ここから先は、各ステップを詳しく説明していきます。

CGFNS審査

第一ステップは、CGFNS審査です。CGFNS審査の手続きを始めるときは、州看護委員会が要求している3つの必要条件の確認が必要です。

  • 要件1. そもそもCGFNS審査が必要か
  • 要件2. SSNが要求されているか
  • 要件3. 英語資格のスコアが必要か

まずは、そもそもCGFNSでの審査が必須の州かどうかの確認です。2022年12月現在、CGFNS審査が必要ないのは、カリフォルニア州のみです。

次に、SSNが必要かどうかです。SSNとは、Social security numberの訳で、アメリカ社会保障番号のことです。

外国人がSSNを取得するには、短大や大学などのキャンパス内で働くか、学校を卒業してOPT(Optical Training)が認可されないと取得できません。現在、SSNが必要ないのはニューヨーク州です。

いや、私はハワイで働きたいのだけど、どうすればいいの?

そういった場合は、ニューヨーク州の看護師として看護免許を取得し、ハワイ州に免許を移動することで、実現可能です。

最後に、英語の資格スコアが必要かどうかの確認です。ほとんどの場合必要ですが、現在はニューヨーク州とハワイ州で必要ありません。その他の州では、TOEFL、IELTS、OETのいずれかの英語資格の提出が必要です。

上記の3点を確認し、条件を満たした後に、「看護師免許証英訳文証明書」「卒業証明書英訳」「GPA英訳」と伏せて、CGFNSに提出します。

CGFNS審査は、半年から1年ほどかかります。支払いをした審査費用は1年間のみ有効なのでご注意ください!

必要な英語基準 1

まずは、各州のライセンス取得に、必要な英語の資格基準を確認しましょう。

重複しますが、ハワイとニューヨーク州以外では、州のライセンス登録には英語の資格試験が必要です。具体的には、以下のいずれかのテストで、基準スコアを満たす必要があります:

  • 選択1:TOEFL83以上(S26以上)
  • 選択2:IELTS6.5以上(each6.0以上)
  • 選択3:OET300-350以上(州により異なる)
    ※OETが使用できる州は、限定的なので注意

TOEFLは、出題されるトピックは限定的ですが、一般的に馴染みが無いものが多いです。設問の難易度自体は、この4つのテストの中では、最も難解だと感じる人が多いように思います。

IELTSは、アカデミック領域に特化していますが、出題されるトピックは多岐にわたっています。IELTSで対策をすると、日常生活で役立つというメリットがあります。

OETとは、医療現場で使用される英語に特化したテストです。看護士の方ですと、背景知識で情報を補完できるというメリットがありますし、現地で働き始めた際にOETのテスト対策がそのまま役立ちます。

ちなみに、2024年2月現在OETが使用できるのは全部で7つの州です。毎年、急速に増えています。

必要な英語基準 2

次に、ビザの申請取得に必要な英語条件を確認しましょう。

くどいですが、ハワイとニューヨーク州でも、ビザ申請には英語要件が必要です。

  • 選択1:TOEFL81以上(S24以上)
  • 選択2:IELTS6.5以上(S7.0以上)
  • 選択3:OET300以上(S350以上)
    参照:VisaScreen

必要な基準は、週のライセンス登録の時とさほど変わらないですね。

個人的には、この中ではOETが圧倒的にオススメです。

私は3つのテスト全てを教えていますので、フェアに述べることができると思います。

OETが最も早くスコアの到達が可能です。医療英語という点において、最も対策がしやすいです。

仮に、自分が希望している州が、OETの対応していない場合は、IELTSでの対策が良いでしょう。

TOEFLは81-83点を取得することはさほど難しくありませんが、スピーキングセクションで24-26点は相当に難易度が高いです。

私の経験上、海外に20年以上住まれている方でも、TOEFLスピーキングは23点前後で止まってしまうことが多いです。

OETやIELTSのレベルは、英検一級よりも若干難しいです。高校までの英語に抜けがある場合、対策自体が難しいです。英語に自信がない人は、一旦基礎に立ち返って学習をしてください。

その際、最初の目標を英検準一級にすることをオススメします。英検準一級の英語は、上記テストの土台となりますし、単語の被りも非常に多いです!

N-CLEX対策

最後にN-CLEX(National Council Licensure Examination)対策です。

N-CLEXは、3000問の問題の中から、最低75問、最高265問出題されます。 試験はコンピューターで行い、回答者の正答率によって難易度や問題数が変わります。 72%以上の正答率で合格と言われています

以下が対策のポイントです:

  1. あれこれ手をださない
  2. 受験日を決める
  3. 短期集中で行う
  4. 捨てる勇気をもつ

様々な対策サイトがあります。自分に合うものを一つ選ぶのがポイントです。個人的なおすすめは、U-worldのN-CLEX対策です。NCLEXのスクリーン画面は、U-worldのそれに似ていますので本番の練習になります。

次に、受験日を決めて、予約してしまいましょう。仕事が忙しい中の勉強ははかどりません。とにかくゴールを設定して、自分を追い込んでしまうというものです。

N-CLEXのゴールは長期で設定するのではなく、数ヶ月先で考えましょう。そして、毎日最低3時間以上の学習を心がけてください。また、試験前の数週間は、実際の試験時間に合わせて学習することを推奨します。頭を、本番の時間帯に慣れさすためです。

N-CLEXの問題は、ほとんどの場合、メジャーな疾患や看護ケアから出題されます。とはいえ、どうしても本番ではわからない問題が出題されてしまいます。その際は、勇気をもって捨て、次の問題に行きましょう。分からない問題は、悩んでも分かりません

N-CLEXは、読解力も必要です。一見知識だけで解けそうですが、その知識をどのように適応させていくかというクリティカルシンキングが必要です。練習の時から丸暗記に頼らず、きちんと問いを確認し、問われていることの意図まで意識するようにしてみてください!

看護師の年収

最後に、年収を確認しましょう。

アメリカの正看護師の2023年平均年収は$82,750です。2023年10月のレートで、日本円でおよそ1,237万円です。

これは、月収にするとおよそ6,895USD(約103万円)です。ここから所得税が引かれますが、日本と比べると、大分高い収入であることが分かります。

上記のリンクでは、州ごとの収入が確認できます。気になる人は、見てみてください。

最後に

今回の記事のポイントを以下にまとめておきます:

  • 最初の準備は英語資格
  • OETでの対策がオススメ
  • 年収はおよそ1,200万円

以上が、アメリカで看護師として働く方法と年収まとめでした。

この記事を読んでいる皆様のほとんどが看護師という専門性の高い職についている方達です。看護師の方は「英語さえできれば」海外でも働ける確率が飛躍的に上がります。

一方で、その英語の基準が高く多くの人が挫折しているのも事実です。 実際に語学学校に長期的に通っても、英語の基準が満たせずに諦めている人たちを私は目の当たりにしてきました。

日本で働きながら、英語基準を満たす事ができると費用を貯めることができます。何より、看護師登録までの確率を大きく上げる事ができます。

弊社では、年間250名ほどの医師と看護師へ英語指導をおこなっています。以下は、一部の受講生の感想です。

SOLOは日本で唯一、IELTSやOETの対策を専門的にできるオンラインスクールです。海外で医師や看護師をされる方の英語サポートを全面的に提供しています。遠慮なくご相談ください!

記事を最後までよんでいただき、ありがとうございました。

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