TOEFLライティングの「採点基準」を徹底解説

【TOEFL】ライティングセクションの採点基準を徹底解説

こんにちは!

SOLO IELTS TOEFLのルークです。

今回の記事では、「TOEFLライティングセクションの採点基準」説明します。

TOEFLライティングセクションは、採点基準の理解が攻略の鍵を握ります。

「何を書けば良いスコアが得れるのか、逆にどんな情報は不必要なのか」

を理解して、自分にとって本当に必要な学習を積み上げていくことが最も効率が良い対策方法です。

TOEFLライティングの採点基準

各スコアについて

TOEFLライティングには2つのタスクがあり、各タスクが0 – 5点で評価されます。

それぞれのスコアの評価を簡単に翻訳すると、

0点・設問を書き写しただけ、設問と関係のない内容、英語以外の言語で回答している、または何も書いていない
1点・設問に回答できていない
・サポートセンテンスがほとんどない及び設問と関連がない
・文章構成に大きな間違いがある及び多数の間違いがある
2点・設問に対して部分的に回答できている
・パラグラフ構成が不十分及びパラグラフ同士の関連性がない
・サポートセンテンスが不適切及び不十分である
・語彙を正しく使用できてない、文構造に間違いが多い
3点・サポートセンテンスを用いて設問に回答することができている
・主張の関連が曖昧になることがあるが適切に展開できている
・語彙の使用や語形変化が不適切で文意が曖昧になることがある
・限定的ではあるが正確な文法と語彙の使用が確認できる
4点・部分的にカバーできていない点があるが主張を適切に展開できている
・適切なサポートセンテンスを使用し概ね展開することができている
・意図が不明確な文があるが適切にパラグラフ構成ができている
・文意を損なわないほどの小さなミスが確認できるが様々な語彙と文法を概ね適切に使用することができている
5点・設問に対して適切に説得力のある主張を展開できている
・適切なサポートセンテンスを使用し展開することができている
・パラグラフ構成が適切である
・ごく稀に文法ミスなどがあるが文章全体で様々な語彙と文法を適切に使用することができている

というふうになります。詳しい内容は、TOEFLの公式ホームページに詳しく明記されているので確認してみてください。

下記に、私の経験上の分かりやすい解釈をのせました。

  • 0点: 全く書いていない
  • 1点: 設問と関係がないことを書いてある
  • 2点: 設問に回答しようとしているが文字数が足りない
  • 3点: 文字数は十分だが、展開と構成が不十分、または違和感がある
  • 4点: 文字数は十分、かつ展開と構成もよい
  • 5点: 英語の表現もよく、展開も構成もよい

TOEFLライティングの採点というのはこれぐらいざっくりとしていると考えてください。

ざっくりしているからこそスコアにブレが出なくなっているのです。

ライティング対策というと語彙や文法にだけ焦点が行きがちですが、高いスコアを取得するためには質問に対して論理的に回答を展開する力を伸ばす必要があることが分かります。

十分な文字数とは、タスク1 Academic Discussionで100字以上、タスク2 Integrated Writingで200字以上を意味します。これぐらい書けないと、ポイントを上手に展開することは難しいです。

日本語話者にとっては「3点」と「4点」が大きな壁になります。3点と4点の大きな違いは「構成と展開」です。

これは、Academic Discussionでは主張・理由・例が一貫していること、Integratedではポイントが3つ的確に書けていることを指します!

評価とスコアの関係

TOEFLライティングでは、上記で紹介した5点満点で採点されたタスクが30点満点に換算されます。

以下に評価とスコアの換算表をまとめたので、参考にしてください。

TOEFLライティングの評価とスコアの関係性(表)

各タスクごとに5点満点で評価され、合計した評価を半分に割った数値が表の左側にある数値です。

例えば、Task1で5点・Task2で4点だった場合の評価は、

(5+4)÷2 = 4.5点となり、換算表のスコアでは28点となります。

上記で紹介された換算表は、2019年8月までETSホームページで公表されていましたが、現在は確認することができません。

ライティングセクションは、テストの変更の影響を受けていませんので同様の算出方法だと推測できます!

採点方法

TOEFLはAIによる自動採点と、採点者による手動採点の2つを組み合わせて採点されます。

わざわざ採点者による手動採点を導入している理由は、ライティングに対する考え方にあります。

以下のETSのサイト上の文章を見てください:

  • 専門的なトピックについての包括的なエッセイを書き上げることは期待されていません。解答は下書きと考えられます。エッセイに英語の誤りがあっても満点5点をとることは可能です。

つまり、TOEFLのライティングでは学術的な論文のように明確な引用元を参照することや、対立意見を全て打ち消す必要はないということです。

内容や意味は手動で判断し機能的な特徴は自動採点することで、一貫した質の高い採点が保証しているようです。

採点方法がわかったところで、各タスクごとの採点基準の内容を詳しく見ていきましょう。

Academic Discussionの評価について

Academic Discussionは、いわゆるエッセイ形式のタスクで設問に対して論理的に自分の主張を展開していきます。

試験の概要をまとめると、

回答時間10分
文字数100字以上
特徴・3パターンの設問形式がランダムに出題される

10分で100字以上ライティングする必要があります。

回答の構成を考える時間を除くと、実質8分程度で回答する必要があります。

高い英語力に加えて、母語のアイデア展開力や正確なタイピングが求められます。

試験内容

Academic Discussionは「独立した質問に対して意見を述べること」が中心のタスクです。

具体的には、以下のような質問に答えます:

  • What is a very important skill a person should learn in order to be successful in the world today?
  • Choose one skill and use specific reasons and examples to support your choice.

質問形式は主に5つあります。どれも明確な答えがなく、自分自身の主張を説得力を持って展開することが重要になります。

質問形式は基本的に5つあり、

  1. 賛成反対形式:Agree or Disagree
  2. 選択形式:Preference
  3. 説明形式:Description or Explanation

上記のいずれかの形式が毎回ランダムで出題されます。

いずれの質問形式にも、ある程度決まった回答の型があります。

考えたことのない質問にも対応できるように、型を覚えることが攻略のポイントになります。

要点だけをつなげた状態で、論理的に一貫性のある主張をつくることが高得点を取得するために重要です。

採点基準

冒頭で紹介しましたが評価の観点は、

  1. 設問に対して適切に回答できているか
  2. 主張とサポートセンテンスは関連しているか
  3. 語彙・文法を正しく使用できているか

の3点です。

つまり、「説得力のある主張を構成する事」ことが、Academic Discussion対策の鍵になります。

主張に対して「理由」「具体例」を関連付けて表現することを徹底することが重要ですね。

重要なポイントがわかったところで、細かい採点基準を見ていきましょう。採点基準は以下の通りです。

TOEFL IBT Academic Discussionの採点基準表(5~3まで)

日本語で簡潔にまとめてみましょう。

スコア5

スコア5の概要は、簡潔に訳すと以下の通りです:

  • 適切でよく練られた説明、例示、詳細が書けている
  • さまざまな構文構造を効果的に使用し、的確で慣用的な単語を選択している。
  • 時間制限のある条件下で書く有能なライターに期待される以外の語彙的または文法的な誤りがほとんどない。

つまり、「良い表現で説得力のある主張を展開する」が重要になります。

スコア4

続いてスコア4の概要は、簡潔に訳すと以下の通りです:

  • 回答に関連性があり、ある程度十分に説明されている。
  • 多様な構文構造と適切な単語の選択できている
  • 語彙や文法の誤りは少ない

つまり、スコア5に比べると「詳細さ」「表現力」「語彙文法」において劣るということですね。

スコア3

スコア3の概要は、簡潔に訳すと以下の通りです:

  • 説明、例、詳細の一部が欠けていたり、不明確であったり、無関係であったりすることがある。
  • 構文構造および語彙がある程度多様である。
  • 文の構造、語形、慣用句の使用において、語彙的・文法的な誤りが目立つ。

つまり、スコア4よりも「詳細の説明」「構文の不明確さ」「表現の幅」が不十分になるということです。以下は参考までに。

スコア2:

  • 推敲が不十分、または部分的にしか関連性のないアイデア
  • 構文構造や語彙の範囲が限られている。
  • 文の構造、語形、用法の誤りの積み重ね

スコア1:

  • 課題に取り組もうとしていることを示す語句はあるが、首尾一貫したアイデアはほとんどない、またはまったくない。
  • 構文構造や語彙の範囲が著しく限定されている。
  • 言葉の使い方に重大かつ頻繁な誤りがある。
  • 独創的な言語はほとんどなく、一貫性のある言語はほとんど刺激から借用したものである。

スコア0:

  • トピック文章のコピー / 他言語での回答 / 空欄 など

あくまでも自分自身の主張に説得力をもたせることが目的なので、一般論を書くのは禁物です。型に沿って主張を構成できたとしても、具体例の部分に独自性がないとスコアが下がる原因になり得るので注意しましょう。

Integrated Writingの評価について

Integrated Writingは、いわゆる要約問題でリスニングで聴き取れた内容の要点をリーディングの文章と対比しながらまとめていきます。

試験の概要をまとめると、

回答時間20分
文字数150 – 225字
特徴・リーディング文章を読解する時間が3分設定されている
・リーディング後に文章に関連したリスニング音源を聴き取る
・試験管からメモ用紙をもらうことでメモを取ることができる

で、ライティング力以上にリスニング力が重要なタスクと考えられます。

基本的に、リーディングの文章に対してリスニングでは反論を述べているパターンが7割以上を占め、残りの3割が賛成しているパターンで構成されています。

試験内容

Integrated Writingは、リーディング・リスニング・ライティングの複合問題です。

回答までのプロセスは、

  • リーディング – 文章を3分間で読む
  • リスニング – リーディングに関するレクチャー(約3分)
  • ライティング – リーディングの内容と対比しながらリスニングの要点をまとめる

リーディングの文章は、ライティング中もパソコン画面に表示されるのでいつでも確認することが可能です。

一方で、リスニングは一度しか再生されません。重要なポイントはメモを取り、ライティングのときに忘れないようにしておきましょう。

採点基準

Integrated Writingで重要なポイントは、

  1. リスニングの要点を聴き取れているか
  2. リーディングと対比させながら内容をまとめられているか
  3. 文章構成は適切か
  4. 語彙や文法のミスがないか

の4つの観点です。

つまり、「リスニングで要点を聴き取る能力」を伸ばすことが、Integratedライティング対策の鍵になります。なぜなら、要点を正しく理解できないと上記の2つのポイントを十分にカバーできないためです。

重要なポイントがわかったところで、細かい採点基準を見ていきましょう。採点基準は以下の通りです:

TOEFL IBT Integratedライティングの採点基準表(5~3まで)
TOEFL IBT Integratedライティングの採点基準表(5~3まで)

日本語で簡潔にまとめてみましょう。

スコア5

スコア5の概要は、簡潔に訳すと以下の通りです:

  • リスニングで要点を選択できている
  • リスニングで選択した情報をリーディングと関連づけて的確に表現できている
  • 多少のミスがあっても意味が通るような分かりやすい文章構成である

つまり、「リスニングで聴き取った内容を分かりやすい表現に再構築するプロセス」が重要になります。

スコア4

続いてスコア4の概要は、簡潔に訳すと以下の通りです:

  • リスニングで大まかな要点を選択できている
  • リスニングで選択した情報をリーディングと関連づけて表現はできているが不正確な部分や曖昧な部分がある
  • 不適切な表現の使用が頻繁にあっても文章の意図はわかりやすい

つまり、スコア5に比べると「リスニングの理解度」「表現の不正確さ」が少し劣ることが分かります。

スコア3

スコア3の概要は、簡潔に訳すと以下の通りです:

  • リスニングとリーディングの関連性が曖昧または不正確
  • リスニングのメイントピックが1つ抜けている
  • 不適切な表現の使用が頻繁にあり文章の意図が伝わりにくくなることがある

上記のことから分かるのは、「リスニング内容で要点を一つでも取りこぼすとスコアが3になる」ということです。以下はイメージにはありませんが、参考までに。

  • スコア2:
    ・リスニングとリーディングに関して誤った記載または要点が大きく抜け落ちている
    ・読み手の誤解を招くような不適切な表現の使用がある
  • スコア1:
    ・リスニングと全く関係がない
    ・表現の意味を理解することができない
  • スコア0:
    ・リーディング内容のコピー / 他言語での回答 / 空欄 など

リーディング内容のコピーは禁物です。聴き取れなかったとしても、少しでもリスニング内容に関して言及した方がスコアが高くなります。

ETSが公表している採点基準

ライティングの採点基準は、ETSが公表しています。2019年8月から形式が変更したように、採点基準も変わる可能性は十分あります。正しい情報の引用元から、正しい情報を取ることに慣れておきましょう。

最後に

高スコアのポイントを的確に抑えよう

最後にもう一度、TOEFLのライティングで重要なポイントをおさらいしましょう:

  1. Academic Discussionは「主張の詳細」がポイント
  2. Integrated Writing「要点の聞き取り」がポイント
  3. 語彙と文法のミスは極力減らすこと

説得力のある主張をするためには、母語でも同じように論理的な主張構成を意識すると効果的です。

日常生活の中でも、曖昧な答えはしないで「主張 +理由+具体例」がセットになるように考えることを意識しましょう。

Integrated Writingはとにかくリスニングが重要です。

効果的な勉強法として、リスニングをした内容の要約を書き出してみるといいでしょう。リスニング力だけでなく、ライティング力も同時に伸ばすことができます。

皆さんが目標スコアに到達できるよう応援しています。記事を読んでくれてありがとうございました。

最後にIELTS対策に関する悩みや相談などあればいつでもご連絡ください!

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