今回の記事は「海外大学院で修士を取得するための進学基準と学費」をできるだけ具体的に紹介します。
「海外大学院進学に興味を持っている方」や「 既に海外で修士を取得することを考えている人」の役に立てば幸いです。
結論から述べると、ほとんどの海外大学院には大学の時の成績と英語の資格の2点で進学が可能であり、費用は1000万円ほどで選択肢が広がります
それでは詳しく見ていきましょう。
目次:
海外の大学院進学する際の進学基準
GPAと英語力
海外の大学院に進学するために絶対に必要な提出書類は下記2点です。
- 大学の成績 (GPA)
- 英語力の証明 (IELTSまたはTOEFL)
多くの受験生を混乱させる要因として、課外活動、面接やエッセイが必須といったような情報がありますがこれらは一部の超難関大学の話です。
通常、日本人受験生の95%が進学する優良大学では上記2点にて海外大学院に進学可能です。例外としてはアメリカの場合GREと呼ばれる試験が必要な場合があります
GPAはどれぐらい必要か
海外の大学院に進学の際のGPAはどれぐらい必要なのでしょうか。まず日本の大学のGPAの出し方を確認しましょう :
評価 | 評点 | GPA |
秀(A) | 100点~90点 | 4.0 |
優(B) | 89点~80点 | 3.0 |
良(C) | 79点~70点 | 2.0 |
可(D) | 69点~60点 | 1.0 |
不可(F) | ~60点 | 0.0 |
一般論を述べると、GPAで平均3以上ある場合は大学の成績で足切りをされることはほとんどありません。GPAが2.5を切っている場合の優良大学への進学は難しいです。
気をつけるべきこととしては、進学先の国によってGPA算出方法が違うため直接大学に確認をすることが大切です
IELTSとTOEFLの進学基準
海外の大学院進学の際に提出する必要があるIELTSやTOEFLの基準値を確認しましょう :
優良大学 | 一流大学 | |
IELTS | 6.5 – 7.0 | 7.0 – 7.5 |
TOEFL | 80 – 100 | 100 – 110 |
IELTSでは6.5を、TOEFLでは90点を取得することで海外大学院進学の選択肢が大きく広がります。一流の大学の修士過程を目指す場合はIELTS7.0、TOEFL100点以上が1つの目安になります。
IELTSとTOEFLのどちらが良いか
アメリカやカナダの特定の大学にこだわりがないならば以下3つの理由からIELTSで対策をした方が良いでしょう。
- IELTSの方がスコアメイクしやすい
- アメリカの大学の99%でIELTS採用
- 英豪大学ではIELTSがまだ主流
IELTSの方が幅広い選択肢の中から大学院進学の可能性を残すことが可能です。また高得点を狙うにあたってはTOEFLよりもIELTSの方がスコアメイクがしやすいのも現実です。
IELTSの方がTOEFLよりも間違いに対する許容範囲が広いです
海外大学院進学に必要な学費と総費用
国別の学費と総費用
海外の大学院進学にあたっての、国別のおおよその1年の学費と卒業までの総費用は以下になります :
国 | 学費 (年間) | 総費用 |
アメリカ | 350万-600万 (私立) 200万-400万 (州立) | 1000万-1800万 |
カナダ | 50万-200万 | 500万-800万 |
イギリス | 180万-500万 | 760万-1400万 |
オーストラリア | 170万-300万 | 740万-1000万 |
ニュージーランド | 190万-300万 | 780万-1000万 |
マレーシア | 70万前後 | 240万前後 |
主要英語圏の中ではアメリカの学費が高く、カナダが費用を安く抑えることが可能です。イギリス、オーストラリア、ニュージーランドはほとんど横並びであります。
奨学金選びのポイント
費用が問題で留学を諦めている人は奨学金を検討しましょう。日本学生支援機構(JASSO)が運営するサイトが下記に奨学金をまとめております。
奨学金の数の多さに驚いた人も多いのではないでしょうか。5から10ほど給付型奨学金に応募して通過したオプションを組み合わせて留学をする方法をオススメします。
なぜ奨学金を受けるのが自分である必要があり、 将来どういった形で社会に恩返しができるかを熱く語りましょう
在学中のアルバイト
海外大学院在学中のアルバイトは可能なのでしょうか。
ほとんどの国では週20時間と限度されています。これは学生ビザ発行の際の規定で決まっているためです。
アルバイト先への政府の抜き打ち調査などで指定時間以上働いていることが暴露されてしまうと学生ビザの取り消しなのになるため気をつけましょう
まとめ
コントロールできるのはIELTSとTOEFL
- ポイント1:進学基準はGPAとIELTSまたはTOEFL
- ポイント2:費用はアメリカが高くカナダが安い
- ポイント3:その他の国の費用は似たりよったり
もしこれを読んでいる人が既に大学を卒業している場合はGPAはコントロールをすることはできません。IELTSとTOEFLに注力をしてください。
大学生の場合はGPAを極力高く保つことを意識しながらも、日々継続して英語力を伸ばすと良いでしょう。
目標をIELTS7.0またはTOEFL100点とすることで大きく選択肢が広がります。まずは現状から目標までの距離を確認するためにも受験をしてみてください。
受験をして初めて見えてくるものがあります。
「こんな難しい英語のテストがあるのか!」
と、やる気が失くなる時もあります。勉強してもスコアが全く伸びない時期もあります。
しかし不思議なもので、将来その時のことを振り返ってみると「あの時は大変だったけど、今見るととそんなに難しくないなあ」 と思うのです。
IELTSやTOEFLに挑むような皆さんは必ず世界に良い変革をもたらす人間であると思っています。
何かIELTSやTOEFLの勉強で困っていることがあれば、いつでもご相談ください。何か手伝えることがあると思います。