「文脈から必死に意味を考えたのに、語彙問題で正解できない」
TOEFLのリーディングセクションで出題される問題形式の一つに、Vocabulary Question「語彙問題」があります。
パッセージ内にある難解な語彙と、最も意味が近い単語を選ぶ問題ですね。前後の文章から意味を類推しても、間違ってしまうケースが多い印象です。
およそ10,000語から15,000語の範囲の語彙が出題される傾向が高いです。英検で言うと「準1級」と「1級」の間くらいです
ということで、今回はリーディングの「Vocabulary Question(語彙問題)」の解き方について解説していきます。
目次:
まずは実際にVocabulary(語彙問題)を解いてみよう
まずは、語彙問題がどのようなものか、実際の問題を元に解いて体験してみましょう。
語彙問題の質問形式
語彙問題では以下のような質問をされます:
- The word ○○○○○ in paragraph △△ is closest in meaning to…
- The phrase ○○○○○ in paragraph △△ is closest in meaning to…
- In stating ○○○○○, the author means that…
上記のような質問形式をみたら、すぐに選択肢をみましょう。知っている単語ならば、本文を読まずに回答した方が良いです。
語彙問題で出題される語彙は、本文中でハイライトされているので探す手間が省けます
語彙問題のサンプル問題
出題形式が分かったところで、サンプル問題を解いてみましょう:
The word “pose” in the paragraph below is closest in meaning to…
A. claim
B. model
C. assume
D. present
この時点で「お!これだな!」というものがあればすぐに回答して問題ありません。少し自信がない人は、このまま本文に移動しましょう。
パッセージ
パッセージは以下の通り:
There is increasing evidence that the impacts of meteorites have had important effects on Earth, particularly in the field of biological evolution. Such impacts continue to pose a natural hazard to life on Earth.
この記事では赤字で該当する語彙を表記しました。本文を確認できたら、選択肢にもう一度目を通してみましょう:
A. claim
B. model
C. assume
D. present
前後の文脈に一致する選択肢を、該当する語彙に当てはめて答えを導き出します。
Vocabulary Question「語彙問題」の解き方
ここで、語彙問題の解き方を確認しておきましょう。解き方は以下の通りです:
- 手順1:設問に目を通す
- 手順2:選択肢に目を通した時点で、適切な選択肢が分かれば回答してしまう
- 手順3:(分からなかった場合)本文の該当箇所に目を通す
- 手順4:選択肢を1つずつ当てはめて、文脈に適切な語彙を探す
つまり選択肢の単語が分からなかったら、解くことはできません。潔く諦めて、他の問題に時間を使いましょう
それでは先ほど問題を、上記の手順で解いてみましょう。
手順1 と手順2:選択肢を見て分かった時点で回答しよう
語彙問題は、語彙を知っていることが一番良いです。
なぜなら、回答時間を短縮することが出来て、正答率も上がるためです。語彙力が伸びるほど、他の問題も簡単に解けるようになるので語彙の学習は地道に続けていきましょう。
ちなみに、今回のサンプル問題のように「一般的な語彙」を聞く問題と、「アカデミックな語彙」を聞く問題があります
設問の語彙が分からなかった場合、または「アカデミックな語彙」を聞く問題の場合だった場合、パッセージを読む必要があります。パッセージの該当部分に移動しましょう。
手順3と手順4:該当部分に選択肢を当てはめて適切な語彙を探す
もう一度パッセージを見てみましょう:
There is increasing evidence that the impacts of meteorites have had important effects on Earth, particularly in the field of biological evolution. Such impacts continue to pose a natural hazard to life on Earth.
「隕石が地球に重要な影響を与えたという証拠が、(特に生物学的進化の分野で)たくさんあります。そのような影響は、地球上の生命に自然災害を○○○○○続けています。」
上記の○○○○○に適切な単語を、選択肢の中から当てはめていきます:
- A. Such impacts continue to claim a natural hazard to life on Earth.
- B. Such impacts continue to model a natural hazard to life on Earth.
- C. Such impacts continue to assume a natural hazard to life on Earth.
- D. Such impacts continue to present a natural hazard to life on Earth.
ちなみに、選択肢の単語の意味は以下の通り:
- A. claim:主張する, 要求する
- B. model:作る, 模型, モデル
- C. assume:想定する, 考える
- D. present:(物を)送る, 引き起こす, 紹介する, 示す
さて、どれが正解か分かるでしょうか。
なんだかどの選択肢も意訳すると正解のような感じがしちゃいますよね…
ちなみに答えは「D. present」です。
パッセージを読む時は意訳しすぎに注意
語彙問題は、パッセージの意味を意訳すぎると「どれも正解に見える」ということが起こります。注意しましょう。
さっきの問題だと、「model:作る」を選んでもなんだか意味が合いそうな気がしますよね
「model:作る」をより詳しく説明すると、「(模倣して)作る」という意味になり、ヒトが主語になります。単語帳の日本語訳を覚えているだけだと、足元を救われることがあるので注意が必要です。
語彙問題を解く時のコツ
記事内で何度も説明していますが、語彙問題は語彙を知っていることが一番良いです。
あくまでコツは参考程度に考えてください:
- コツ1:該当語彙に対応する主語と目的語をチェックする
- コツ2:該当語彙の品詞をチェックする
コツ1:該当語彙に対応する主語と目的語をチェックする
先ほど説明した「model:作る」のケースですね。動詞には適切に結びつく「主語」と「目的語」があります。
例えば、上記のサンプル問題の選択肢「A:主張する」も同じように、基本的にヒトが主語になります。
ほとんど見ないケースですが、稀に「(死・病気などが)(人の命を)奪う」という意味で活用されるケースがあるようです
コツ2:該当語彙の品詞をチェックする
品詞は必ずチェックしましょう。なぜなら品詞が変わることで、意味が変わる語彙があるからです。
今回のケースだと「D. Present:示す」と動詞の意味で解釈しなくてはいけません。「現在の」という形容詞の意味から、意味を想像すると正解を導けません。
最後に
語彙力の強化は継続して行おう
最後に、今回の記事をおさらいしましょう:
- ポイント1:語彙問題は「知っている」状態が一番良い
- ポイント2:パッセージを読む時は意訳しない
- ポイント3:語彙の品詞や機能を正しく理解しよう
厳しいことかもしれませんが、語彙は学習を続けて覚えていくしかありません。10,000語程度までは、短期集中で一気に学習しておいた方が、後々の学習効率も高まるので覚悟を決めましょう。
語彙は「忘れる」ことを前提に覚えましょう。覚えたことを忘れて、思い出そうとするプロセスを「想起」と呼び、記憶の定着率が高まります。
理解できる語彙が増えるだけで、リーディングの問題が簡単になります。他のパートにも良い影響ばかりなので、頑張って勉強しましょう。
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