こんにちは!
今回の記事では、オックスブリッジの入学要件でもある「IELTSバンドスコア7.5の難易度と勉強方法」を紹介します。
「バンドスコア7.5を目標として勉強をしている方」や「海外進学やMBAを考えている方」の参考になれば幸いです。
目標がどれだけの難易度なのかを正しく把握して、現状から逆算した適切な学習計画をたてて攻略していきましょう!
それでは詳しくみていきましょう。
目次:
IELTSバンドスコア「7.5」の難易度
バンドスコアの換算表
まずは他の英語試験と比較してIELTS「バンドスコア7.5」がどれくらいの難易度なのかを確認してみましょう。以下が簡単な換算表です:
IELTS | TOEFL iBT | TOEIC | 英検 |
9.0 | 116 – | N/A | N/A |
8.0 – 8.5 | 106 – 115 | N/A | N/A |
7.0 – 7.5 | 95 – 105 | 945 – 990 | 1級+ |
6.0 – 6.5 | 72 – 94 | 805 – 940 | 準1級 – 1級 |
5.0 – 5.5 | 55 – 71 | 605 – 800 | 2級 – 準1級 |
4.0 – 4.5 | 42 – 54 | 410 – 600 | 2級 |
上記の換算表をみて分かる通り、TOEFL iBT95点以上、TOEIC(L&R)945点以上、英検1級が「バンドスコア7.5」と同程度の英語力となります。
またこれまでSOLOを受講いただいた方のデータを参照すると以下がよりバンドスコア7.5のイメージに近いスコア換算です:
- TOEFL iBT:105点前後
- TOEIC(L&R):980点前後
- 英検:1級(余裕を持って合格)
もちろん個人差はあります。例えば、TOEIC満点保持者でも初受験のバンドスコアが「6.0」だったケースや、バンドスコア7.0の方がTOEFL iBTで110点以上取得しているというケースがあります。
というのも、それぞれの英語試験の特性と、受験者の英語の得意分野によってスコアの取得しやすさは変動します。最短でスコアを取得するためには、自分の現状を正しく理解することが重要になるのです。
問題の出題傾向や、採点基準を正しく理解して自分にとって攻略しやすいテストを選択することも重要な学習戦略の一つです!
バンドスコア「7.5」に必要な学習時間
Cambridge Assessment Englishが公表している情報に以下のようなデータがあります:
CEFR / IELTS | CEFRの定義 | 必要学習時間 |
C2 / 9.0 | 熟練した言語使用者 | 1,000 – 1,200 |
C1 / 8.0 | – | 700 – 800 |
B2 / 7.0 | 自立した言語使用者 | 500 – 600 |
B1 / 6.0 | – | 350 – 400 |
A2 / 5.0 | 基礎段階の言語使用者 | 180 – 200 |
A1 / 4.0 | – | 90 – 100 |
およその目安ですが「約200時間」学習をすると、バンドスコアが「1.0」上がると言えるそうです。
ただ学習の質や学習者の年齢、学習時間以外で英語に触れることができるか、によって必要な学習時間は変動するのであくまで参考として考えると良いでしょう。
学習は量をこなすことではなく質を高めることに焦点を当てましょう。正しく振り返りができていないと、たとえ模試を100題解いてもバンドスコアは伸びません!
バンドスコア「7.5」が必要になるケース
バンドスコア「7.5」を求められるケースは基本的に以下のようなケースがあります:
- ケース1:難関大学の入学基準(オックスブリッジ等)
- ケース2:大学院の出願資格
- ケース3:MBAの出願資格
- ケース4:海外での就労資格(看護師など)
オックスブリッジ(オックスフォード大学とケンブリッジ大学の複合名称)のような有名難関大学はバンドスコア「7.5」、大学院やMBAの出願資格はバンドスコア「7.0 – 7.5」のケースが多いです。
ちなみにバンドスコア「8.0以上」が求められるケースはほとんどありません。つまり、バンドスコア「7.5」を取得することが海外進学や就労の最終ゴールになります。
もちろんバンドスコア「7.5以上」あれば問題なく英語が使用できるかというとそうではありません。実際に進学してから、英語力不足のコンプレックスと格闘し続け、一歩ずつ英語の運用力を高めていく必要があります!
IELTSバンドスコア「7.5」を取得する勉強方法
バンドスコア「7.5」のスコア配分
大学によっては各セクションのバンドスコアを「7.0以上」取得する必要がありますが、基本的には以下のスコア配分が日本人に取得しやすいです:
- リーディング:8.0
- リスニング:8.0
- ライティング:6.5
- スピーキング:6.5
IELTSの受験経験がある方は分かると思いますが、IELTSのライティングセクションは非常にスコアが伸びにくい傾向があります。特に「6.5以上」を取得するためには集中的なトレーニングが必要です。
そのため日本人が比較的得意なリーディングとリスングに焦点を当てて学習戦略を組むのがオススメです。
当然スピーキングが得意な場合は、その分有利です。正しい発音を習得しておりかつ、スムーズなコミュニケーションが取れる場合はスコアが伸びやすい傾向があります!
バンドスコア「7.5」の前提条件
繰り返しになりますが、バンドスコア「7.5」の難易度は非常に高いです。これから紹介する学習方法は以下の前提条件をクリアしていることが好ましいです:
- 前提条件1:バンドスコア「5.5」以上
- 前提条件2:毎日2時間は学習時間を確保できる
- 前提条件3:「7.5」を目指す明確な目標がある
バンドスコアが「5.5以下」の場合は、英語の基礎力が圧倒的に不足しています。そんな場合はIELTSの対策を無理に行わずに、文法や語彙の基礎固めを集中的に行う方が学習効果が高いです。
またバンドスコア「7.5」を目指すにあたって、確固たる目標があることが望ましいです。というのも学習は地道な作業の積み重ねなので、途中でモチベーションが低下してしまいがちだからです。
例えば海外大学や大学院進学には、ファウンデーションコース(プレマスターコース)というものがあります。無理にIELTSで「7.5」をしなくても海外進学できる方法はあるので、本当に「7.5」を取得する覚悟があるのかを自分に問いかけてみましょう!
参考までにバンドスコアが5.5以下の場合は、以下の記事を確認してください:
リーディングの勉強法
まずはIELTS7.5点を狙うにあたってのリーディングの勉強法になります。リーディングで7.5点を獲得するためには、40問中33~34問の正解が必要となります。
基本戦略は精読→速読です。まずはきちんと読めること、それから早く読む訓練にうつることが大切です。読めていないのに、早く読んでも意味がないからです。
以下の順で勉強していくと良いでしょう :
- 手順1:3000-4000語の語彙強化
- 手順2:精読 (構文が完璧にとれていること)
- 手順3:要約 (全体像を把握する訓練)
- 手順4:速読 (時間を計ってとく訓練)
1の語彙強化に関しては問題を解く中で覚えても構いませんし、 単語帳を一冊買って丸暗記しても構いません。ちなみに7.5点を獲得できるようになっても知らない単語は数多く出てきます。
次に構文を取るというのは、復習の際に各文章のSVOCがとれてかつ意味が完全に理解できていることを指します。構文理解できない文は抜き出して必ず理解をしてください。
その後に要約練習をしてから時間制限を厳しくしながら速読をしていくと良いでしょう。
リスニングの勉強法
次にIELTS7.5点を狙うにあたってのリスニングの勉強になります。リスニングで7.5点を獲得するためには、40問中33~34問の正解が必要となります。
リスニングは単語の意味がわかって、自分で音声を再現できれば必ず聞き取れるということをまず理解してください。
逆に、単語の意味がわからなかったり、自分で音声を再現できない音というのは脳が音を雑音として認識してしまうので聞き取ることができません。
従って以下の順で学習する必要があります :
- 手順1:基礎の発音 (母音/子音)
- 手順2:音声変化 (語と語の同化)
- 手順3:IELTS教材をオーバーラッピング
- 手順4:IELTS教材をシャドーイング
リスニングは6.5点付近で伸び悩む人が非常に多いです。そういった人たちの特徴はやはり音声をきちんと習得できていないことにあります。
学習方法がわかったら実際に問題を解いてみましょう。以下の記事ではリスニングセクションの例題を紹介しているので、参考にしてください:
スピーキングの勉強法
さてIELTSスピーキングで7.0点を目指すための勉強法です。そのためにはまずスピーキング7.0点というのがどのような評価なのかを確認する必要があります。

十分に綺麗な発音で、幅広い語句を複文の中で用いながら長く話すことがポイントになりますね。IELTSのスピーキングでは発音よく流暢に話すことが評価の50%を占めます。
以下の順で学習をすると良いでしょう :
- 手順1:発音強化(リスニングと並行)
- 手順2:答えを録音
- 手順3:モデルアンサーと比べる
- 手順4:自分の録音を正しい英語に書き直す
- 手順5:再度録音
このスコアレンジを目指す人というのはパート1はおおよそ問題ないでしょう。パート2と3で失速しないように重点的にトレーニングを行いましょう。
参考までに以下の記事では、今まで出題されたスピーキングの過去問を掲載しています。スピーキング対策に役立ててください:
ライティングの勉強法
最後にライティング7.0点を目指すにあたっての勉強法です。スピーキング同様に7.0点の評価基準がどうなっているかをまずは確認しましょう。
ライティングはタスク1と2で評価基準が若干異なりますので、それぞれ確認しておきましょう。
タスク1の7.0点評価基準

主要な特徴をグラフから読み取り概要パラグラフにまとめ、それを後続のボディパラグラフにて詳細に説明をする必要があります。単語や文法間違いは稀にだけあるといった状態です。
- 参照: タスク1の書き方まとめ
タスク2の7.0点評価基準

タスク2のエッセイで7.0を目指すにあたって最も大切なことは、ポジションを明確にして、それに対するメインアイデアとサポートが一貫性を持って展開されているかどうかです。
タスク2の書き方は以下の記事を参照にしてください。
- 参照: ライティング「タスク2」対策
ライティング勉強のステップ
IELTSのライティング7.0点を目指すに当たっての勉強のステップは以下になります。
- 手順1:ライティングの型を覚える
- 手順2:頻繁に使用する英語表現を覚える
- 手順3:段落構成を覚える
- 手順4:実際にライティングする
- 手順5:フィードバックをもらう
- 手順6:再度ライティングする
6.5点までは上記4までのプロセスでも取得可能ですが、7.0点に至ってはプロにフィードバックをもらうことが現実的です。
まとめ
バンドスコア「7.5」は本当に必要なのか
今回の記事のポイントを以下にまとめておきます:
- ポイント1:「7.5」取得にはTOEIC満点・TOEFL iBT105点・英検1級以上の英語力が求められる
- ポイント2:バンドスコア「1.0」あげるのに必要な概算時間は200時間
- ポイント3:難関大学や大学院の出願資格として求められる
記事内でも少し触れましたが、大学によってはファウンデーションコース(プレマスターコース)というコースを併設しています。これは「大学準備コース」とも言われ、9ヶ月前後コースを受講することで出願資格が免除されるコースです。
ファウンデーションにも入学基準はありますが、バンドスコア「5.5前後」が多く難易度が低いことが特徴です。
バンドスコア「7.5」を取得することに諦める前に、ファウンデーションコースの有無を確認してみることが良いかもしれませんね!
もちろんバンドスコア「7.5」のために勉強を続けることで得られる成長は計り知れません。IELTSといえど英語ですので、継続して学習していれば必ずできるようになります。諦めないでください!
最後にIELTS対策や海外進学などでお悩みのことがあればお気軽にご連絡ください!