本記事に掲載しているOETの情報は、2023年5月時点でOET公式ホームページに掲載している情報を元にしています
「OETのリーディング、見てても何にも頭に入ってこない…!」
海外に移住するために始めたOET対策。参考書を買ったはいいものの、何をどうやって勉強すればいいか分からない。
本シリーズでは、OETの基本的な情報と一般的な対策方法を紹介していきます。
OETを初めて聞く人でもわかるように、シンプルに解説するように心がけています
ということで今回は、OETのリーディング対策に関して概要を説明しつつ、対策方法を紹介します。
目次:
リーディングセクションの概要
早速ですが、以下がリーディングの概要です:
- パート数:3パート
- 問題数:42問
- 時間:約60分
OETのリーディングは、リスニングと同様に3つのパートに分かれており、問題数は42問あります。
リーディングのトピックは一般的な医療に関するもので、特定の領域に特化したものではありません。
2018年9月以降、テスト形式がアップデートされたことでリーディングのパート数が増えました
パートA:速読タスク
パートAの構成は以下の通りです:
- トピック:一般的な医療に関するトピック
- テキスト数:4つ
- 問題数:20問
パートAは、短い文章を読んで特定の情報を抜き出す力を問われます。
文章は4つあり、合計20問の問いに答える必要があります。
問題の形式は、「情報のマッチング」「文章穴埋め」「短文回答」の3種類で構成されています。
「短文回答」の際は、文章内で記載されている語彙と、全く同じ語彙を抜き出して回答する必要があります。同じ意味で、違う表現を回答しても間違いになるので注意してください。
パートAの注意点
リスニングセクションでは、スペルミスが許容されていましたが、リーディングセクションではミススペルは減点されます。
アメリカ英語とイギリス英語でスペルが違うものは、スペルミスと判定されません。(例:foetus and fetus, など)
文章に書かれている内容を正しく書きとるように注意しましょう
また、これまでの指導実績をベースにパートAでスコアを安定する方法に関する仮説を立てました。
以下の記事で紹介していますので、ご参考になれば幸いです:
パートB:短文の精読
パートBの構成は以下の通りです:
- トピック:日常的な医療現場で目にする文章
- テキスト数:6つ
- 問題数:6問
- 文章の文字数:100字 – 150字
パートBは、短い文章の要点や詳細を理解する力が問われます。
日常的な医療現場で目にする100字から150字の文章を読み、設問に答えます。
文章は「ポリシーに関する文書」「病院のガイドライン」「マニュアル」「Eメール」や「メモ」が中心です。
パートC:長文の精読
パートCの構成は以下の通りです:
- トピック:専門的な医療トピック
- テキスト数:2つ
- 問題数:各8問
- 文章の文字数:約800字
パートCは、主張の論点や要点を理解する力が問われます。
文章の長さはおよそ800字程度で、各文章ごとに8問ずつ問題を解く必要があります。
パートCからは選択肢が4択になり、難易度が上がります。
リーディングのサンプル問題
単に概要だけを読んでも、イメージが沸きにくいと思うのでサンプル問題を掲載します。
腕試しだと思って、解いてみるといいでしょう
パートAのサンプル問題
サンプル問題は、OETの公式ホームページに掲載されています。
以下のリンクよりPDFファイルをダウンロードできるので、プリントアウトして解いて見てください:
リーディングの対策方法
リーディング対策は、以下の手順で行うことをオススメします:
- 手順1:基礎的な語彙力の習得
- 手順2:基礎的な文法力の習得
- 手順3:専門的な語彙力の習得
- 手順4:過去問を繰り返し解く
リスニングと同様で、いきなりOETの過去問から解くことは、オススメしません。多くの場合、難易度が高すぎて学習効率が下がってしまうためです
それぞれ詳しく説明していきます。
手順1:基礎的な語彙力の習得
リーディングは語彙力が全てです。語彙を知っていればいるほど、理解できる文章が増えていきます。
リーディング勉強の第一歩は、基礎的な語彙力を習得することです。専門用語を理解するよりも先に、基盤となる語彙力を伸ばしましょう。
目標とする語彙力は、リスニング同様に「8,000 ~ 10,000語」です。
英検に換算すると「2級」から「準1級」。TOEICに換算すると「900点前後」です。
頻出語彙を学ぶという観点では、「英検」を参考に単語を学習すると良いと思います
手順2:基礎的な文法の習得
語彙力と同じように重要なのが、基礎的な文法力です。
正しく文章を理解できるようになることで、長文でも要点を正しく理解できるようになります。
文法は大学受験に必要な範囲は全て覚えましょう。勉強は大学受験の参考書を消化することが一番効率が良いでしょう。
より実戦的な英文法を学びたい場合、オックスフォードやケンブリッジが出版している文法書がオススメです
参考書は1冊をじっくりやりこむのではなく、短期間で終わらせ、同じ範囲の違う参考書を複数冊こなすと効率が良いです。
手順3:専門的な語彙力の習得
基礎的な語彙力が身につき始めた段階で、専門的な語彙を学習していきます。以下の参考書はオススメです:
特に医療現場で使われる「省略語:Abbriviation」や「症状:Symptoms」に関しては必ず覚えておきましょう。
担当分野の医療に関する参考書や、ウェブサイトを元に地道に学習してきます。
手順4:過去問を繰り返し解く
専門用語の学習を始めたタイミングで、過去問を繰り返し以下の手順で解きましょう:
- 手順1:過去問を解く
- 手順3:分からない単語と表現を理解する
- 手順4:完璧に文章を理解できた段階で音読を繰り返す
- 手順5:2週間 ~ 1ヶ月後にもう一度同じ過去問を解く
最低でも3回は同じ過去問を繰り返し解いていきましょう
過去問を解いたら、「分からない問題」「間違えた問題」を徹底的に理解するように復習します。
復習した内容をちょうど忘れたくらいの段階で、もう一度同じ過去問を解いて復習することで、記憶の定着が強固になります。
復習は100%理解できている状態が理想です。自分に厳しく、少しでも分からない部分を全て理解できるようにしましょう。
最後に
正しい手順でリーディング対策をしよう
最後に、今回の記事をおさらいしましょう:
- ポイント1:リーディングは3つのパートに分かれる
- ポイント2:サンプル問題を解いて現状を分析しよう
- ポイント3:リーディング対策は語彙力が全て
是非、今回紹介したサンプル問題を解いて英語力の現状を把握しましょう。
現状を正しく理解することが、最短で目標達成をするために必要不可欠だからです。
自分は「何ができて」「何ができないのか」をわかると、勉強するべきポイントが分かります
自分の現状にあった最適なレベルの学習教材で勉強することが、結果的に一番早く目標達成することに繋がります。
OETに関する情報は今後も定期的に更新していくので、「こんなことが聞きたい!」という要望などがあれば気軽にご連絡ください。
記事を最後まで読んでいただき、ありがとうございました。