【OET】ライティングセクション変更点から対策までを詳しく解説

【OET】ライティングセクション変更点から対策まで

本記事に掲載しているOETの情報は、2023年3月時点でOET公式ホームページに掲載している情報を元にしています

「OETのライティング…スコアが伸びる気がしない!」

海外に移住するために始めたOET対策。参考書を買ったはいいものの、何をどうやって勉強すればいいか分からない。

本シリーズでは、OETの基本的な情報と一般的な対策方法を紹介していきます。

OETを初めて聞く人でもわかるように、シンプルに解説するように心がけています

ということで今回は、OETのライティング対策に関して概要を説明しつつ、対策方法を紹介します。

ライティングセクションの概要

早速ですが、以下がライティングの概要です:

  • パート数:1パート
  • 問題数:1問
  • 時間:約45分

OETのライティングは、45分で一つのタスクをこなします。

ライティングは、受験者それぞれの専門分野に合わせた分野に関して推薦書を書くことが中心です。

患者の処方リストを5分間リーディングし、リーディング内容を元に40分間でライティングを行います。

ライティングの採点基準

2019年8月より、ライティングの評価基準に変更がありました。問題形式は変更はありません。

ちなみに、採点基準が変更しただけで難易度は全く変わっていません

ライティングの評価観点は以下の6観点です:

  1. Purpose:意図
  2. Content:内容
  3. Conciseness & Clarity:明瞭さ
  4. Genre & Style:表現の適切さ
  5. Organisation & Layout:文章構成
  6. Language:言語の運用

それぞれ、どのような観点なのか簡潔に説明しますね。

Purpose:意図

「Purpose:意図」は、文章の意図が明確で、読み手が瞬時にライティングの要点を理解できるか、という観点が0点から3点で評価されます。

Content:内容

「Content:内容」は、ライティング内の情報に読み手が判断するために十分かつ必要な情報が含まれているか、という観点が0点から7点で評価されます。

Conciseness & Clarity:明瞭さ

「Conciseness & Clarity:明瞭さ」は、無駄な情報を削ぎ落として読み手に要点を明確に伝えることができているか、という観点が0点から7点で評価されます。

Genre & Style:表現の適切さ

「Genre & Style:表現の適切さ」は、記名の仕方・文調・略語の運用が読み手にとって適切であるか、という観点が0点から7点で評価されます。

Organisation & Layout:文章構成

「Organisation & Layout:文章構成」は、文章構成がまとまっており、読み手にとって分かりやすいレイアウトかどうか、という観点が0点から7点で評価されます。

Language:言語の運用

「Language:言語の運用」は、文法の正確性・語彙・スペルミスがないか・句読点が適切に使用できているか、という観点が0点から7点で評価されます。

ポイントは、全て「読み手」の観点に沿って評価項目が作られているということです

ライティングの採点基準表

以下がOETが公表しているライティングの採点基準を、簡潔な日本語に訳したものです:

OETライティング評価基準|満点の概要
OETライティング採点基準 満点の概要

情報は以下の公式ホームページから参照しています。全ての観点を把握するときは参考にすると良いと思います:

参考:OETライティングの採点基準表|OET公式ホームページ(英語)

ライティングのサンプル問題

単に概要だけを読んでも、イメージが沸きにくいと思うのでサンプル問題を掲載します。

腕試しだと思って、解いてみるといいでしょう

ライティングの対策方法

ライティング対策は、以下の手順で行うことをオススメします:

  • 手順1:基礎的な語彙力と文法力の習得
  • 手順2:推薦状の「型」を理解する
  • 手順3:過去問を繰り返し解く
  • 手順4:フィードバックを受けて改善を繰り返す

ライティングは、基礎的な語彙力と文法力を身につけた段階で、解答例を暗記するところから始めましょう。型に当てはめて、何度もアウトプットする勉強を繰り返すと効率的です

それぞれ詳しく説明していきます。

手順1:基礎的な語彙力と文法力の習得

ライティングは、語彙力と文法力によって構成されています。語彙と文法の適切さは、採点基準に含まれているのでスコアの向上も期待できます。

語彙力と文法力は以下を目標として、短期的に集中して勉強しましょう:

  • 語彙力:8,000語から10,000語
  • 文法力:大学受験の全範囲

語彙力は「英検2級」「英検準1級」が指標になります。10,000語程度の語彙力は、医療現場のみならず日常的にも頻出な語彙なので、全体的に英語力を底上げすることが期待できます。

文法力は、大学受験範囲に出てくる項目は全て理解しておきましょう。「文章をアウトプットする」ためには、十分量のインプットが不可欠です。

言語学習の基礎段階は短期集中で勉強することが効率的です。上記の目標は1ヶ月から2ヶ月以内に達成できるように行うといいでしょう

手順2:推薦状の「型」を習得する

基礎的な語彙力と文法力が身についたら、アウトプットの「型」を暗記することから始めましょう。

ゼロから文章を作る練習をするよりも、すでにある模範回答を暗記する過程で正しい英語表現を身につけることが効率が良いです。

推薦状の「型」:看護師の場合

以下は推薦状の「型」のサンプルです:

[ 日付 ]

Dr. [ 相手の名前 ]
[ 住所 ]

Dear Dr. [ 相手の名前 ]

(Introduction:ライティングの目的)
I am writing to refer [ 患者の名前と症状 ]. He/She requires further advice and management.

(Body1:患者の病歴)
The patient’s medical history is [ 最近の病歴 ]. Apart from that, he/she [ その他の留意事項 ].

(Body2:症状の考えられる原因)
[ 患者名 ] recently [ 病気を引き起こしたと考えられる原因 ].

(Body3: 現在の処方)
[ 患者の症状に対しての処方内容と理由 ].

(Conclusion: 相手に期待するアクション)
It would be greatly appreciated if you could [ 相手に期待するアクション ].

For any queries, please do not hesitate to contact me.

Yours sincerely,

[ 自分の名前 ]

あくまでサンプルですが、各パラグラフごとに明確な目的を持って簡潔な表現を心がけると良いです

手順3:過去問を繰り返し解く

アウトプットの型を覚えたら、過去問を繰り返し以下の手順で解きましょう:

  • 手順1:過去問を解く
  • 手順2:採点基準を元に添削してもらう
  • 手順4:フィードバックをもらう
  • 手順5:再度ライティングする

最低でも3回は、同じ過去問を繰り返し解いていきましょう

手順4:フィードバックを受けて改善を繰り返す

過去問を解いたら、採点基準を元に添削をしてもらいましょう。

添削は独学でも可能ですが、知識のあるネイティブに添削してもらうことをオススメします。というのも採点基準は「読み手」の視点が非常に重要だからです

添削と一緒に「どこをどうやって改善するべきなのか」をフィードバックしてもらいます。

フィードバックを元に、再度ライティングを繰り返しましょう。アウトプットする度に、着実に新しい英語表現をおぼえることができます。

最後に

採点基準を元にフィードバックを受けよう

最後に、今回の記事をおさらいしましょう:

  • ポイント1:ライティングは「推薦状」
  • ポイント2:採点基準が2019年8月に更新
  • ポイント3:フィードバックが重要

ライティングは、自分の感覚で勉強するよりも、専門知識のあるネイティブに定期的にフィードバックを受けましょう。

ライティング・スピーキングのアウトプットスキルを伸ばすためには、実際にアウトプットした内容をフィードバックで適切に振り返ることが効果的です

同じようにスピーキングも、定期的にフィードバックを受けることができる学習環境を整えることが効率的に資格対策するには効率的です。

OETに関する情報は今後も定期的に更新していくので、「こんなことが聞きたい!」という要望などがあれば気軽にご連絡ください。

以下、著者のSNSです。もしよければフォローしてくださいね

note:英語の「今まで」と「これから」

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