こんにちは、SOLOのルークです!
今年に入り、マルタで正看護師として働くことに関するお問い合わせが増えています。
マルタで働く日本人看護師の前例が少なく、情報収集に苦労している人も多いと思います。
今回の記事では、マルタで正看護師として働く方法とそのメリットとデメリットを紹介します。
目次:
マルタで正看護師として働く
2024年現在、世界中で看護師が不足をしています。
そういった情勢に伴い、世界各国でトラベルナースとして働く人が増え続けています。もちろん、日本人看護師も例外ではありません。
一定の条件を満たすことによって、地中海の小国「マルタ」でも働くことが可能です。詳しく確認していきましょう。
正看護師登録の方法
マルタで正看護師として働くには、マルタ看護局に正看護師登録をする必要があります。
登録は以下のステップで進めます:
- ステップ1. 学歴と職歴審査
- ステップ2. 英語資格の取得
- ステップ3. マルタ看護局との面接
- ステップ4. 指定コースの受講
まずは、日本での学歴と職歴の審査を行います。マルタ看護局の基準を満たしていれば、数日内に認定証が発行されます。
次に、指定の英語試験を受験します。具体的には、IELTSまたはOETと呼ばれる英語試験の受験が必要です。
その上で、マルタ看護局との面接に合格をした人から、マルタに入国します。現地では指定の準備コースを受講します。無事にコースを修了した人から、マルタで正看護師登録が可能です。
正看護師登録のより詳しい詳細は、弊社が運営している以下のNursing Overseasの記事にまとめています。気になる人は参考にしてみてください:
メリット
マルタで正看護師として働くメリットについて確認しましょう。
- メリット1.
求められる英語基準が低め - メリット2.
給与が比較的高い - メリット3.
ビザが出やすい
1つ目は看護局に提出する英語の基準のレベルが低めなことです。IELTSオーバーオールスコア6.0で申請が可能です。
スコア6.0の取得は、決して簡単ではありません。英検に換算すると、準1級と1級の間程度の実力が必要です。
しかし、その他の主要英語国では、IELTSの4つの全てのセクションでスコア7.0相当が求められることが多いのです。
どんな人でも努力をすれば、スコア6.0は取得できる可能性があります。
2つ目は、給与が高いという点です。具体的な国名はあげませんが、海外から働きに来てくれる看護師の足元を見るような給与の国もあります。
その点、2024年のマルタの看護師の平均年収は€44,813です。日本円でおよそ740万円です。これは、イギリスで看護師として働くよりも高い給与水準です。
3つ目は、労働ビザが出やすいことです。先述の正看護師登録がすむと、その時点で労働ビザが与えられます。フルタイムで働き続ける限り、ビザの更新が可能です。
補足情報ですが、マルタで1年間看護師として働くことで、その後イギリスで働きやすくなります。なぜなら、マルタでの就労経験により、イギリスで必要な英語資格を免除されるためです。
デメリット
メリットだけを見ると素晴らしい国に見えますが、もちろんデメリットもあります。一緒に確認をしておきましょう。
- デメリット1.
言語が英語だけでない - デメリット2.
ビザの更新頻度が高い - デメリット3.
永住権に年齢制限がある
1つ目は、マルタの公用語は英語だけではないという点です。実は、英語の他にマルタ語も公用語なのです。
若年層などは英語を高いレベルで話しますが、高齢者は英語が話せないことも珍しくありません。当然ながら、言語の壁により仕事に支障をきたすことがあります。
2つ目は、ビザの更新頻度が高い点です。先ほど、マルタでは労働ビザが発給されやすいと記載しましたが、毎2年ごとにビザが切れてしまいます。
つまり、毎2年ごとにビザの更新をし続けなければなりません。フルタイムで働き続けない限りビザの延長ができない仕組みなので、何かしらの理由でフルタイム勤務ができなくなってしまった場合、マルタに滞在ができなくなります。
3つ目は、永住権の獲得に年齢制限が設けられている点です。マルタでは、5年間正看護師として働くことにより永住権の申請が可能です。しかし、永住権は45歳までしか発給されません。
つまり、永住権を取得するためには、39歳の時点でマルタで指定準備コースを受講し、40歳になるまでに労働を開始している必要があるということです。
国によっては永住権の申請に年齢制限がないこともありますが、マルタは厳し目の年齢設定といえます。
最後に
以上が、マルタで正看護師として働く方法とメリットとデメリットの紹介でした。
その他の英語国と比較をして、マルタで正看護師になるハードルは低いです。とはいえ、メリットとデメリットを考慮した上で目指すようにしましょう。
個人的には、マルタを最初の足踏みにして、その他の英語圏に移動するというのは1つの手だと思います。
多くの日本人看護師の方にとっては、英語が最も大きなハードルになります。
その敷居が低いマルタから海外キャリアをスタートし、知識と経験をつみながら次のステップを考えるというものです。
中には、マルタ以外の選択肢も考慮したい…という人もいるでしょう。そんな方は、以下の記事を読んでみてください。
- シンガポールで看護師になる方法と給与を解説
- アメリカで正看護師になる方法と年収を解説
- カナダで正看護師として働く方法
- オーストラリアで正看護師になる方法・必要な英語力・年収を解説
- ニュージーランドで正看護師として働く方法と年収を解説
最後まで記事を読んでいただきありがとうございました。何かご質問などあればお気軽にご連絡ください。