薬剤師が海外で働く方法を国別に紹介

こんにちは!SOLOのルークです。

医療従事者の方に、IELTSやOETを教えています。

この記事では、薬剤師が海外で働く方法」を紹介します。

日本の薬剤師が海外で働く場合、現地の大学に入り直すか、日本の免許を書き換えるルートがあります。

現地の大学に入るのはシンプルなルートですが、多額の費用と年月がかかります。この記事では、日本の薬剤師免許を書き換えるルートを紹介をしたいと思います!

特によく質問をいただく、オーストラリア、ニュージーランド、イギリス、カナダの4カ国について紹介をします。

それでは、詳しくみていきましょう。

薬剤師が海外で働く方法

オーストラリア

まずは、オーストラリアからステップを確認しましょう。

  • 1. 英語資格の取得
  • 2. KAPSに合格
  • 3. 指導実習に参加
  • 4. 最終試験に合格
  • – インターン筆記試験(Australian Pharmacy Council主催)
  • – 口頭試験(PharmBA主催)

オーストラリアには4つのストリームがありますが、日本人の薬剤師は””Knowledge Stream”と呼ばれるものになります。

まずは、英語の資格試験にパスする必要があります。オーストラリアの場合は、4つの試験(IELTS、OET、PTE、TOEFL)から選ぶことができます。試験内容の詳細はこちらから

4つの選択肢がありますが、最終的にはOET350 or とPTE65を目指す方が多いです。オーストラリアは、英語試験のスコアを合算して提出できることが特徴です。

つまり、1回で全セクションのスコアを満たす必要はなく、2回のスコアで満たせれば良いということです。

英語がクリアできたら、KAPS (Knowledge Assessment of Pharmaceutical Sciences) という、薬剤師としての知識試験に合格する必要があります。KAPSに合格ができた時点で、(=provisional registration)という形で、暫定的に薬剤師としての登録が可能です。

その後、指定病院での指導実習にうつります。実習を75%を超えた時点で、最終試験を受ける資格を得られます。2つの最終試験に合格をすれば、General Registrationを行うことができます。

ちなみに、General Registrationを得た時点で、永住権の申請が可能になります。

参照:Knowledge Stream

ニュージーランド

次に、ニュージーランドのステップを確認しましょう。

  • 1. 英語資格の取得
  • 2. KAPSに合格
  • 3. NZPLの受講
  • 4. EVOLVE Internshipに参加

ニュージーランドは、オーストラリアと登録のステップが似ていますが、試験が1つ少ないことが特徴です。

英語資格は、IELTS each7.0またはOET each350が必要です。この2択では、OETの方が取りやすい人が多いでしょう。

英語を終えたらKAPSです。そうです、オーストラリアと同じテストですね。ニュージーランドの場合は、試験はこれで終わりです。

KAPSに合格後は、NZPLのオンライン受講と、指定のインターンシップに参加をすることでGeneral Registrationが可能です。

ちなみに、オーストラリアとニュージーランドは、免許の互換性があります。つまり、どちらかの国で薬剤師免許取得した場合、もう片方の国でも働くことができるということです。

なるべく試験を避けたい人などは、ニュージーランドで薬剤師免許登録をおこない、オーストラリアに書き換えるのが、ルートとしては楽でしょう。

参照:Pharmacists qualified in other countries

イギリス

次にイギリスです。

  • 1. 英語資格の取得
  • 2. OSPAPを受講
  • 3. 筆記試験を受験

ステップとしては、イギリスが最もシンプルです。実際に、必要な英語資格さえ取得をしてしまえば、その後の就職までのプロセスが明確に描かれています。

英語の基準に関しては、オーストラリアと同じ、IELTS each7.0またはOET each350が必要です。

しかしイギリスは、1度のテストで全セクションの記事も満たす必要があることが違いになります。その点では、求められる英語の基準は、イギリスが最も高いと言えるでしょう。

英語の資格を満たせれば、OSPAP (Overseas Pharmacists’ Assessment Programme)を52週受講します。

OSPAPは1年と、とても長いです。しかし、これを終えると筆記試験を受けるだけで、正式に薬剤師の登録が完了できます。OSPAPは、毎年定員でいっぱいになるそうです。

GPhCによる筆記試験は、6月と9月の年に2回行われており、最大で3回まで受験が可能です。

参照:GPhC Route To Registration As A Pharmacist

カナダ

最後に、カナダを見ていきましょう。カナダは州によってルールが異なります。

今回は、最も人気のブリティッシュコロンビア州(バンクーバーがある州)で確認をしましょう。

  • 1. 英語資格の取得
  • 2. Jurisprudence Examinationを受験
  • 3. Structured Practical Trainingに参加
  • 4. 薬剤師国家試験
  • – Part I (MCQ)
  • – Part II (OSCE)

こちらも、英語の準備からです。英語資格は、IELTS6.5(RL6.0, SW5.5以上) or TOEFL92 (S25, W22以上)のいずれかで提出です。

TOEFLのスピーキングとライティングの制約が非常に厳しいため、IELTSでの準備が無難でしょう。気づいた方もおられるかと思いますが、カナダだけ英語の基準が大変甘くなっています

IELTS OA6.5(RL6.0, SW5.5以上)とIELTS OA7.0(each 7.0)は、一見たった0.5の差です。しかし、この差による準備期間は、人によっては2年ほど違いが生じます。それほどに大きな差です。

次に、Jurisprudence Examination(JE)です。JEとは、薬局の業務と薬局の実践における登録者(薬剤師または薬剤師技師)の責任の法に関連する試験です。これは、カナダ独特の試験ですね。

その上で、Structured Practical Trainingに参加した上で、カナダの薬剤師国家試験にパスをすれば登録が完了です。

参照:International Pharmacy Graduate (IPG)

まとめ

いかがでしたでしょうか。

少し強引に結論付けると、英語→知識試験→OSCE(独自トレーニング)といったルートで薬剤師登録まで進むようになるようです。

薬剤師ではなく、看護師の方が海外で働くときも概ね同様の流れです。看護師の方のアナロジーで考えると、おそらく英語が最難関になります。

知識試験やOSCEの合格率は非常に高いですが、英語に関しては、一発で受かる方はほとんどおられません。

国にこだわりがない方などは、とりあえずIELTS6.5を目指しカナダを選択肢に入れる。その上で、OETに切り替えて、その他の3カ国を目指すかどうかを考えるのも一つの手だと思います。

IELTS6.5も英検1級程度のレベルですので、決して簡単ではないですが、努力が必ず報われる水準です。一方のIELTS 7.0(each7.0)やOET350は、人によっては一生到達できないこともあります。

SOLOは日本で唯一、IELTSやOETの対策を専門的にできるオンラインスクールです。海外進出を志す医療従事者の方の英語サポートを全面的に提供しています。遠慮なくご相談ください!

記事を最後までよんでいただき、ありがとうございました。

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