オーストラリアで助産師として働く方法を解説

オーストラリアで助産師として働く方法を解説

こんにちは!SOLOのルークです。

看護師・助産師の方に、IELTSやOETを教えています。

この記事では、「オーストラリアで助産師として働く方法」を紹介します。

オーストラリアで助産師として働くには、看護師と同じく豪州看護師認定協会(以下AHPRA)の基準を満たす必要があります。

ただし、助産師の場合は、日本の教育課程との「学位のズレ」という、看護師にはない大きな壁があります。ここがクリアできるかで、ルートが大きく変わります。

それでは、詳しくみていきましょう。

オーストラリアで助産師登録

日本の助産師が直面する「学位の壁」

オーストラリアで助産師(Midwife)として登録するには、AHPRAに助産師としての登録を申請する必要があります。

ここで多くの日本人がつまずくのが、学位の問題です。

オーストラリアでは、助産師は「Bachelor of Midwifery(助産学士)」という独立した3年制の学位で養成されます。看護とは別の専門学位です。

一方、日本には「助産学士」という学位はありません。看護学士に1年の助産課程を上乗せするか、4年制大学の中で選抜制の助産コースを履修するか、というのが一般的なルートです。

つまり、日本の助産師教育はオーストラリア基準では「同等」と認められにくいのが実情です。書き換えで一発、というわけにはいきません。

直接AHPRAに助産師として登録申請することも一応は可能ですが、ブリッジング(追加教育)を要求される可能性が非常に高く、現実的なルートにはなりにくいです。

現実的なルートは1つ

日本人助産師がオーストラリアで助産師として働くための現実的なルートは、以下の流れになります。

  • 看護師として登録
  • 永住権を取得
  • 現地で助産師資格を取得

つまり、まずは「看護師として」オーストラリアに入るということです。日本の看護学士は看護師ルートでは認められるので、ここは問題ありません。

そして、オーストラリアの助産師大学院プログラムの多くは「Domestic students only(国内学生のみ)」、つまり永住権 or 市民権保持者が対象です。だから先にPRを取る順番になります。

必要な英語資格

英語資格は、看護師登録と同じ基準です。NMBAが看護師・助産師どちらにも同じ要件を設定しています。

  • 選択1:OET350点以上(RLS350, W300)
  • 選択2:IELTS7.0以上(RLS7.0, W6.5)
  • 選択3:PTE65以上(RLS66, W56)
  • 選択4:TOEFL94以上(RLS24, W23以上)
    参照:English language skills

2025年の基準改定で、全バンド・全セクションでこの基準を満たすことが必須になりました。総合スコアでごまかすことはできません。

ここが最初にして最大のハードルです。看護師登録ルートと、まったく同じ壁が立ちはだかります。

どの英語テストが良いか

結論は看護師の場合と同じで、IELTSで基礎英語力をつけ、OETで合格を目指すのがオススメです。

OETは医療英語に特化したテストで、出産・周産期・産後ケアといった助産師の現場でそのまま使われる英語が学べます。

OETができれば、現地の臨床で困りません。逆にOETが取れないと、現場で苦労します。

OETの欠点は教材と先生がほとんどないことです。基礎英語力がないと対策しづらいので、先にIELTS 6.0〜6.5まで上げてからOETに移行すると効率的です。

英語が得意でない方は、最低2年は対策の見通しを持って学習計画を立てると現実的です。

看護師経由ルートの具体的な流れ

具体的な流れは以下の通りです。

  1. 英語資格の取得
  2. 看護師としてOBA審査・NCLEX・OSCEを通過
  3. AHPRAに正看護師として登録
  4. 永住権申請
  5. 現地で助産師プログラム(大学院)に入学
  6. 助産師としてAHPRA登録
  7. 助産師として就職

看護師登録までの流れは、前回の正看護師(RN)になる方法の記事を参照ください。

現地で助産師資格を取り直す

永住権を取得した後は、現地の大学院または学士課程(編入)で助産師資格を取得します。

オーストラリアの主な助産師取得プログラムは以下の3種類です。

  • Graduate Diploma of Midwifery(1〜1.5年)
  • Master of Midwifery (Graduate Entry)(1.5〜2年)
  • Bachelor of Midwifery (Graduate Entry)(2年)

いずれも、看護師として登録済みであることが入学の前提条件です。さらに「Concurrent employment(学業と同時に病院で助産学生として雇用されていること)」を要件にしているプログラムも多いです。

つまり、病院での助産学生ポジションをまず確保する必要があります。NSW州のMidStartなど、看護師→助産師移行のための公的な採用枠もあります。

プログラム卒業後にAHPRAに助産師として登録すれば、晴れて*Registered Nurse / Registered Midwife(看護師&助産師のデュアル登録)*となり、助産師として就職活動が可能です。

助産師の年収

最後に、年収を確認しましょう。

オーストラリアの助産師の平均年収は、およそ$95,000〜$100,000AUDです。2026年5月のレートで日本円でおよそ900万円〜950万円。

正看護師の平均年収($82,942)と比較しても、助産師のほうがやや高水準です。経験を積めば$120,000を超えるポジションもあります。

オーストラリアは現在、助産師も看護師も慢性的に不足している職種なので、ポジション自体は豊富にあります。

最後に

今回の記事のポイントを以下にまとめておきます:

  • 日本の助産師は「学位の壁」がある
  • 看護師登録 → 永住権 → 現地で助産師資格、が現実的なルート
  • 最初の準備はやはり英語資格
  • OETでの対策がオススメ
  • 年収はおよそ900万円〜950万円

以上が、オーストラリアで助産師として働く方法と年収のまとめでした。

「学位の壁」のせいで看護師ルートより時間はかかりますが、永住権・デュアル資格・高めの年収と、得られるものは大きいです。

IELTSとOETのどちらで対策をしようか迷っている人は、下記の記事を参照にしてみてください。

オーストラリアで助産師になるハードルが高すぎる…

そんな方には、まず英語圏で「看護師」としてキャリアを始めるという段階的な選択肢もあります。シンガポールなら主要英語圏に比べて就労までのハードルがぐっと低く、最初の一歩として始めやすい国です。

働きながら英語力を身につけ、将来的にオーストラリアやその他の国で助産師を目指す、というルートも十分可能です。

記事を最後までよんでいただき、ありがとうございました。

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