こんにちは!SOLO IELTS TOEFLのルークです!
今回の記事では、TOEFL iBTのスコアが60点以下の人に向けて「根本的な原因とどうやったら60点以上取得できるようになるか」を紹介します。
結論を伝えると、最短でTOEFL60点を達成したい場合はスピーキングとライティングに集中することです。SWは18点まではスコアが出やすいからです。
一方でTOEFL60点よりもその先の80点へ行きたい場合は「リーディングの勉強」が不可欠です。
自分の現状を正しく分析して、目標に対する本質的な課題に集中することが重要です!
それでは、詳しく説明していきますね。
目次:
TOEFL60点最短取得の対策
TOEFL60点を最短で狙う全体戦略は以下です :
- R12
- L12
- S18
- w18
- 合61
これはTOEFL60点以上は必要ないよ。という人がとるべき戦略です。この戦略は意外に感じる人も多いかと思います。理由は以下の2点です。
- SとWは18点まではスコアが出やすい
- 高校生・大学生はRLの抽象度の高い話題が苦手
SWは18点以上となると難易度が格段にあがりますが、18までは採点基準の関係で容易です。
TOEFL60点を目指す高校生はSWにフォーカスする方が目標自体は達成しやすくなります。というのはRLみたいな抽象度の高い内容って高校生にとっては全体像を把握しづらいためです。
TOEFLのスコアが60点以下の原因
TOEFLで60点以下のスコアを取得した場合、スコアが伸びない原因は以下の通りです:
- 原因1:語彙力の不足
- 原因2:文法知識の不足
- 原因3 : 音声を習得できていない
実は、たったこの3つだけが原因でスコアが伸びません。
「分からない単語が多すぎる…」
「文章の内容が頭に入ってこない…」
「何言ってるか全然分からない…」
TOEFLの問題を解いて、こんなことを思いませんか?
それはつまり、読めない理由は「語彙力」、「文法力」が不足しており、聞けない理由は「英語の音を習得していない」決定的な証拠です。
逆に英語の音を習得した上で基礎的な「語彙力」または「文法力」を習得すれば、スコアは60点を超えます。
より具体的には英検準1級ぐらいの基礎力があれば「60点」ぐらいには届くのです。TOEFLは「現地の大学で授業についていけるかを判断するため」のテストです。
従ってTOEFL受験のためには前提条件として、基礎的な英語力を身につけておく必要があります!
「語彙力」の不足
結論から書くと、語彙力は約8,000 ~ 10,000語が覚えておく必要がある最低ラインです。身近な英語試験に換算すると以下の通りです:
- 英検:2級 ~ 準1級
- TOEIC:730 – 900点
- センター試験:180点 ~ 200点
上記のボーダーライン以下の場合、分からない単語が文章中に多く出てきます。
文章中に約1割でも分からない単語があるだけで、私たちは正確な意味を理解することができません。
単語が分からないと「聞けない」「読めない」
単語が分からないことは、リーディングだけでなくリスニングにも悪い影響を与えます。
リスニングは2つの要素で構成されています。その2つが以下です:
- 音声知覚:音を意味のあるまとまりとして認識できる力
- 意味理解:認識した音からメッセージを理解する力
単語が分からないということは、せっかく音を聴き取れても、その意味が理解できないという結果を引き起こします。言語習得において、基礎的な語彙の学習は避けられないのですね。
音声知覚は発音を習得することで、意味理解は語彙力を伸ばすことで強化することができます。
「文法力」の不足
こちらも結論から書くと必要になる文法力は、大学受験に必要な範囲全て、です。
ボーダーラインは語彙の学習とほとんど同じです:
- 英検準1級リーディング正答率:8割以上
- TOEIC Part5正答率:8割以上
- センター試験:180点 ~ 200点
文法が不足しているとどうしても感覚で読むクセが自然と身につきます。
個人的な経験ですが、1年くらい留学を経験している人や、英語圏で学校に行かないで住んでいた、という人は感覚で読む傾向が強いです。
リーディングは英語力ではなく、「母語の国語力」「思考力」「メタ認知能力」も関係するので一概には言えませんが…
感覚で読むことを卒業して、書かれている文章を正しく理解できるレベルまで文法力を身につけることが重要です。
中長期でTOEFL60点以上が必要な人の対策
TOEFL60点からさらにその先の80点へと上げていく人がある人は最低でも以下の勉強時間を確保しましょう:
- 語彙学習:毎日1時間以上
- 文法学習:毎日2時間以上
上記を2ヶ月前後おこなうと、基礎的な語彙力が身について、文法も理解できている状態になると思います。
もちろん勉強量を増やせば1ヶ月で可能です。が、英語の知識がゼロの状態からでは難しいです。
理由は、新しくインプットした知識が、既存の知識と結びつかないからです。すでに理解していることが増えれば増えるほど、新しくインプットした内容が定着しやすくなるのですね。
語彙学習のオススメの対策方法
語彙学習は「英検2級」または「TOEIC730点」を目指して学習することをオススメします。
英検をオススメする理由:
選定されている語彙の難易度がちょうど良いからです。やってみると分かりますが、2級の語彙を全部マスターすると、英語のニュースが8割以上が理解できるようになります。
英検では、英語圏でよく使われる単語から順に出てくるので、段階的に必要になる語彙を学習することができます。
ただ、実際の試験は受ける必要はないと思います。理由は以下の通りです:
- 理由1:年に3回しか開催されない
- 理由2:面接日も予定を空ける必要がある
- 理由3:2級は持っていても使用用途がほとんどない
模擬テストで8割取れるくらいに勉強するのが、個人的にはオススメです。
TOEICをオススメする理由:
TOEICはスコアが高いと履歴書に書ける点が良いですね。スコアが伸びやすいので、モチベーション維持が期待できます。
語彙がビジネスよりなので、将来的に仕事で英語を使おう、と考えている人にはオススメできます。
語彙の学習方法
語彙の学習方法で鍵になるのは「忘れる」ことです。覚えたら忘れる、ことを繰り返す方が効率的に語彙を学習することができます。
オススメの学習方法は以下の通りです:
- 方法1:1日100から500単語を見る
- 方法2:Ankiなどのアプリを活用する
語彙は一気に大量の情報をインプットする方がいいです。少なくても多くてもどうせ忘れるので、それなら多い方が良いでしょう、ということです。
そして単語は見る、声に出す程度でOK。それだけで無意識に単語を記憶しているので。
Ankiなど、記憶の定着を助けるアプリもオススメです。継続していると、1日の学習量が非常に多くてキツイですが、それだけちゃんと記憶に定着します。
NGな語彙の勉強方法
NGな勉強は以下の通り:
- NG1:単語を10回ノートに書く
- NG2:単語カードを作る
- NG3:1日10単語ずつ覚える
- NG4:座って単語帳を眺める
NGな理由は、無駄が多いからです。たとえ10回ノートに書いても、忘れるものは忘れます。
重要なことは「想起」という脳のプロセスです。想起とは簡単にいうと、忘れたことを思い出そうとする行為です。
想起によって得られる脳の刺激によって、語彙が定着していきます。どんどん覚えて、どんどん忘れる。これを繰り返すのが、語彙学習で最も効率がよい勉強方法です。
文法学習のオススメの対策方法
文法は短期集中で学習した方が効率が良いです。忘れることを前提として、文法に関する参考書を1ヶ月で2~3冊終わらせると良いでしょう。
例えば以下のような参考書を活用すると良いと思います:
全て桐谷書店のものですが、どの出版社でも内容はあまり変わらないと思います。自分の性格にあったもので勉強しましょう。
実践的な文法力を学びたい場合は
海外の文法書から学ぶのがオススメです。
例えばケンブリッジやオックスフォードが出している文法書は、どれも実践のコミュニケーションに沿って作られています:
専門性が高い内容なので少し難しいですが、着実に英語の文法力を伸ばすことができます。
発音の習得方法
単語と文法をする前にできれば発音の習得をしましょう。先ほども述べましたが英語が聞けない理由は2点だからです。
- 原因1:音声知覚(発音の未習得)
- 原因2:意味理解(語彙力不足)
発音を習得する理由は、自分で正しく発音できる音は聞き取ることができるようになるからです。
発音に関しては以下の順で学習していくと良いでしょう:
- 手順1:母音と子音
- 手順2:音声変化
- 手順3:オーバーラッピング
- 手順4:シャドーイング
賛否両論ありますが、個人的には発音記号を習得することをオススメします。対応する音を理解することで、より正確に発音することができるようになるからです。
ちなみに母音と子音に抜けがある人は、以下のサイトを参照にしてください:
特に注意するべき点は、弱母音「ə」。日本人が苦手な「r」「l」「th」「s」「ʃ」の音です。最初は完璧に音を出せる必要はないので、音の出し方を頭で理解するようにしましょう。
音声変化は簡単にいうと、単語同士の結びつきで音が簡略化される現象です。「リエゾンの法則」とも言われます。以下の記事は参考になると思います:
発音は自分一人で勉強するよりも、他の人からフィードバックをもらう方が効率的です!可能ならば誰かに教えてもらうといいでしょう!
最後に
TOEFLの本格的な対策は60点を超えてからがオススメ
今回紹介した「語彙の対策」「文法の対策」「基礎の発音習得」を行うと、3ヶ月もすれば60点を超えるスコアが取れるようになります。
「60点超えたから本格的にTOEFL対策やるか!」
と思いますが、TOEFL60点まではオススメしません。TOEFL60点を超えるまでは、以下の勉強に切り替えて学習すると良いでしょう:
- リスニング:オーバーラッピング・シャドーイング
- ライティング:アウトプットの型を習得
- スピーキング:発音の習得・アウトプットの型を習得
基礎が抜けた状態で勉強することは、本当に効率が悪いです。着実に自分にできないことをなくしていき、レベルアップした段階でTOEFLは本腰をいれて対策しましょう。
上記を2 – 3ヶ月続けると、60点は自然と超えるようになりますよ。そして、そこからが本番ですね。目標を高く持って、頑張っていきましょう。
TOEFL対策で悩んでいることがあれば、お気軽に相談してくださいね!