こんにちは、SOLOのルークです!
海外進学者に、TOEFLを教えています。
今回の記事では、TOEFL100点のレベル感とその勉強法を紹介します。
TOEFL100点は、英検1級やTOEICで満点近くある人でもきちんと対策をしないと、簡単には取得できません。英語上級者への大きな登竜門とも言えます!
記事の内容は、下記の動画でも参照していただけます。
それでは、詳しくみていきましょう:
目次:
TOEFL100点のレベル感
まずは、TOEFL100点のレベル感です:
IELTS | TOEFL iBT | TOEIC | 英検 |
9.0 | 116 – | N/A | N/A |
8.0 – 8.5 | 106 – 115 | N/A | N/A |
7.0 – 7.5 | 95 – 105 | 945 – 990 | 1級+ |
6.0 – 6.5 | 72 – 94 | 805 – 940 | 準1級 – 1級 |
5.0 – 5.5 | 55 – 71 | 605 – 800 | 2級 – 準1級 |
4.0 – 4.5 | 42 – 54 | 410 – 600 | 2級 |
この表は、弊社が指導してきた受講生のスコアから算出した数値です。
TOEFL100点は、「英検1級に余裕を持って合格」または「TOEIC満点近く」と同程度のレベル感です。
「英検1級を持っていれば必ず取れるのか?」
という訳ではありません。あくまで、TOEFLのテスト構成や評価基準と相性の良かった人がスコアが取りやすいということです。
他の換算表をご覧になった方にとっては、少し高くみえるかもしれません。ですが、TOEFLはそもそものテストの難易度が、その他の英語テストよりも高く感じられる方が多く苦戦される傾向にあります。
また、TOEFLはパソコンベースの試験なので、タイピング速度など英語力とは関係のない要素もスコアに反映されます。
必要な勉強時間
TOEFL100点を取得するために必要な勉強時間の目安です。
- 英検2級:約2,500時間+
- 英検準1級:約2,000時間+
- 英検1級:約1,000時間+
仮に1日3時間のTOEFL学習をしたと仮定をしましょう。
英検2級や英検準1級レベルからの人は、少なくとも2年以上を考えておくと良いです。
英検1級を持っている人でも、TOEFLは80-85程度からのスタートになることが多いです。やはり1年以上は、見ておくと良いでしょう。
これは、あくまで目安です。TOEFLのような試験ではトピックに関する背景知識や母語のロジカルシンキングもスコアに大きく影響するからです。
勉強が単調な作業になってしまうと、たくさん勉強してもTOEFL100点を取得することが難しくなります。学習の目的を理解して、適切な負荷の勉強計画を組むことも重要な要素になります!
100点が必要になるケース
次に、TOEFL100が必要になるケースを確認しましょう。
TOEFL 100点を取得すると、海外の99%以上の学部・修士の進学基準を満たすことができます。例えば、以下の一流大学にも出願することが可能です。
- マサチューセッツ工科大学
- スタンフォード大学
- プリンストン大学
- トロント大学
- シンガポール国立大学
TOEFL100を取得することで、選択肢が大きく広がることが確認できます。
出願には、「ライティング25点以上」などの各セクションごとに制約がついていることが多いので、必ず大学のウェブサイトから入学要件を確認しましょう。
一方で、TOEFL100点でも出願できない学校もあります。例えば、以下のような学校です。
- オックスフォード大学 – 110点
- ケンブリッジ大学 – 110点
- ハーバード大学 MBA – 109点
- INSEAD – 105点
- IESE – 105点
学部レベルですと、100点で出願できないのはオックスフォード大学とケンブリッジ大学の2校のみです。
ビジネススクールは制約が厳しく感じるかもしれませんが、なんと実際の合格者平均点はもっと上とも言われています。
TOEFL100程度があると、進学後の講義にも比較的早い段階でついていけるようになります。個人的には、留学を考えている人には、オススメの目標のスコアです!
TOEFL100点の勉強法
ここからはTOEFL100点を、取得するための勉強方法を一緒に確認していきましょう。
目指すべきスコア配分
具体的な勉強方法の前に、目指すべきスコア配分を確認します。目標とするスコアによって学習方法が異なります。
日本で英語教育を受けた人は、以下のスコア配分を目指すのがオススメです。
- リーディング:28点
- リスニング:27点
- ライティング:25点
- スピーキング:20点
TOEFLでは、特にスピーキングで20点以上取るのは至難の技です。個人の努力でどうにかなるリーディングとリスニングを中心にあげていきます。日本で教育を受けた方が目指しやすい内訳です。
海外経験がある人などは、下記のスコア配分を目指すことも可能です。
- リーディング:25点
- リスニング:30点
- ライティング:22点
- スピーキング:23点
リスニングで満点をとり、スピーキングを23点まで上げることで到達させるパターンです。幼少期の海外生活が長い方や、国語力に苦手意識がある人にオススメです。
ただ、TOEFL100点以上を目指す場合、気持ちとしてはリーディングとリスニングは、ほぼ満点を取得する気持ちで対策をしていくと良いです。それほどに、ライティングとスピーキングで高得点を取得するのは難しいです。
リーディング
リーディングの勉強法をみていきましょう。
リーディングで28点以上狙うためには、ミスを3-4問以内に抑える必要があります。これは細部まできちんと読めていることを意味します。
22点までは、TOEFLに出てくる単語を中心に覚えきることが鍵になります。ですので、現状22点以下の人は、単語を中心に学習してください。パッセージ内で知らない単語がほとんどなくなることを目標にしてください。
その後は、精読を中心に学習します。復習の過程で、単語を調べた上でも意味が曖昧な文章を1つずつ抜き出します。その文章を、日本語訳し意味が理解できるか確認します。
理解が曖昧な場合は、「文章の挿入意図」を書きます。なぜその文章が、パッセージ内のそこに入っているのかを客観的に説明することで理解できるようになることが多々あります。
それでもまだ理解ができない場合は、背景知識が不足している可能性が高いです。そういった場合は、該当トピックをYouTubeの動画でいくつか見てみましょう。動画を見ることで情景を想像しやすくなります。
TOEFLのリーディングは丁寧に読めることが全てです。一番最後の要約問題を除いては、全てが細部の意味理解を問う問題だからです。そういった意味においては、学校で行った精読は大いに役立ちます!
リスニング
次に、リスニングの勉強法です。
TOEFLのリスニングは、ただ音が聴き分けられるなるだけでは答えられません。聞いた音をきちんと脳に記憶させることも必要です。その他の英語試験と比べて、音源が非常に長いからです。
オススメは「リプロダクション」というトレーニングです。一文全てを聞いた後で、復唱します。以下がサンプルです。
リプロダクションが上手にできるようになると、音の聴き分けと記憶の双方ができるようになります。
最初は難しいと思いますが、1文のクオリティに徹底的にこだわってください。できれば録音して、オリジナルの音源と比べてください。
上記のように、口頭で真似をするのが難しい場合は、書き出しても構いません。いわゆるディクテーションですが、原理は同じですので、こちらでも効果があります。
TOEFL学習者の中には、シャドーイングをしてもスコアに成果が現れない方が多くいると思います。目の前の音を追いかけることに精一杯になり、意味や記憶をおろそかにしている可能性が高いためです!
リスニングの重要性
TOEFL100点を取得するためには、リスニングの攻略が最重要です。
時間配分としては、全学習時間の7割程度をリスニングに割くと良いでしょう。
というのも、120点満点中、回答の半分以上の67点分がリスニングが関与しているからです。
スピーキングセクションでは、3題(4題中)、ライティングセクションでは、1題(2題中)でリスニングが含まれています。
つまり、TOEFLの半分以上の問題は、リスニングができないとスコアが伸びない構造になっているということです。
今までリーディングを中心に学習をしてきた方が多いと思います。その経験は、TOEFLでも当然役に立ちます。ただし、100点を目指すにあたっては、どうしても高いリスニング力が必要になることがわかりますね!
スピーキング
スピーキング対策です。
TOEFLスピーキングの基本は、情報の「要約」です。TOEFLのスピーキングは、読み聞きした内容をまとめるといった内容です。ポイントは、話すべき情報が用意されているということです。タスク1を除いては、自分の意見は必要ありません。
読み聴きした情報を要約するためには、その情報の意味を正しく理解することが前提として必要になります。つまり、リーディング力とリスニング力が重要な要素になります。
100点を目指すために、スピーキングは23点を目指してる方が多いと思います。23点を取るためには、リーディングとリスニング内の大切なポイントが全て挙げられている必要があります。
練習時は、まず本番を意識してテイクワンを必ず録音してください。その上で復習に移ります。自分の回答が、全てのポイントを含んでいるか自分に厳しく精査してください。
具体的には、トランスクリプトを精読して「どの部分が要点になっているか?」を見極めるようにしましょう。
「何を話すべきか?」を頭で理解できたら、次はその情報を実際にアウトプットに変換していきます。同じ問題を何十回も練習してください。スピーキングは、自分がアウトプットした内容を客観的に振り返ることでしか改善されません。
スピーキングは、1点の幅が非常に大きいテストです。自分の中では大きく改善したつもりでも、スコアには反映されないことがあります。語彙、文法、音声、内容の4点を、最初のテイクワンとは別次元のレベルで話せるまでやり抜きましょう!
ライティング
最後に、ライティング対策です。
ライティングで25点を目指すための鍵は「展開と構成」です。語彙や文法を、ちまちま修正し続けてもスコアは動きません。
もちろん、語彙や文法を修正することは当然大切ですが、スコアを上げるためには全体の展開と構成を改善していく必要があります。
Integratedライティングは、テンプレートを活用しながらも、RLの3つのポイントと補足詳細がきちんと含まれていることが鍵を握ります。
復習時に、リスニングの内容を、口頭要約できるか試してみてください。口頭要約は、スピーキングの練習にもなります。口頭要約ができない場合は理解不足の可能性が高いので、スクリプトを参照に復習してください。
Independentライティングは、まずはとにかく文字量にこだわります。300字以上書いてください。文字量が3点獲得(20点)において大切なポイントです。「あれ、何か違和感を感じるな」と思う内容でも、3点はでます。
その上で、展開と構成です。展開と構成とは、
- 導入が作られているか
- 具体例は充実しているか
- 反証が含まれているか
- 主張は首尾一貫しているか
の4点が大きな柱となります。こちらは、自分で復習するのは難しいので誰かにフィードバックをもらうことが現実的です。
文字量が書けるにも関わらずライティングが22,3点で止まってしまう人は、ほとんどの場合Independentの「展開と構成」が原因です!
語彙力について
語彙力は、あればあるほど有利にテストを進めることができます。
全てのセクションで、情報の処理が必要になるTOEFLでは、処理する情報に複数の知らない単語が含まれることは致命的です。
また、語彙力が増えると、リーディングで出題される語彙問題を瞬時に回答することができるようになります。つまり、他の問題により時間を割くことができるようになるので、自然とリーディングのスコアが伸びやすくなります。
言語学習において、語彙力は基礎であり一番の核となる要素です。
「ここまで覚えたから、もう勉強しなくて大丈夫」
ということはありません。言語は生涯学習。そう考えて、新しい語彙のインプットは対策と並行して続けていきましょう。
まとめ
最後に今回の記事のポイントをまとめておきます:
- TOEFL100点 = 英検1級に余裕で合格するレベル感
- 「リスニング対策」が最重要
- 長期的な戦略で対策する
TOEFL100点は一般的に認識されているよりもずっと難易度の高いスコアです。
TOEFL対策では、単に英語を勉強するのではなく、現状のスコアと弱みを正しく理解して適切な戦略をとって勉強計画を立てることが重要になります。
自分の英語力を過小評価、過大評価せず正しく現実と向き合い、一歩ずつ前進していきましょう。
TOEFL100点までは「TOEFLの勉強」をしっかり行えば、取得できるようになります。何度でも立ち上がりましょう、諦めないでください!
最後にTOEFL対策でなにかお悩みがあればお気軽にご連絡ください!
本当にびっくりしたのは半年の間、結構勉強してTOEFLのTPOを受けました。勉強した内容はofficial guide2周とその他もろもろ市販で売ってるTOEFL教材。結構reading 14点でlistening 8点でした。ちなみ僕はTOEIC940もっています。表でいうところのTOEFLの72-94ですかね。友人はTOEIC700前半で72取ってました。TOEICと違うのは100も承知ですが、よく点数基準が分からないです。TOEIC900もっており、どれだけ勉強したら40→100取れますかね?真剣に悩んでます