シンガポールで看護師になる方法と給与を解説(2024年最新版)

こんにちは!SOLOのルークです。

普段は、海外で働くことを考えている看護師の方に英語を教えています。

最近、英語を教えている学習者から、シンガポールで看護師をする方法を聞かれることが多くなりました。

インターネットで検索をしても一次情報がほとんどないため、シンガポール看護局と現地エージェントに思い切って連絡をしてみました!

教えていただいた情報を、この記事にまとめていきたいと思います。

シンガポールで看護師になるには

誰もがシンガポールで看護師として働けるわけではなく、いくつかの条件を満たす必要があります。主に、以下の4つのステップを踏む必要があります。

  • 1. 看護学士の取得
  • 2. 特定の勤務経験
  • 3. 英語力の取得
  • 4. 面接と知識試験に合格

このように書くと難しそうですが、その他の主要英語圏と比較をするとハードルは低めです。一つずつ対策することで、目標にたどり着くことは可能です。

詳しく見ていきましょう。

看護学士の取得

まずは、日本で看護学士を取得をする必要があります。つまり、日本の大学に進学をする必要があるということです。

短大や専門卒の場合は「学士」扱いにはならないため、シンガポールで働くことはできません

学士を保持していない方から、「オンライン学士を取得をすることで代替とすることが可能か?」といったご質問をいただきます。

担当者からは、「おそらく許可をされるのではないか」という中途半端な回答をいただきました。

放送大学や武蔵野大学には、数十万円程度の学費で、未履修分を受講することで看護学士を取得できるコースがあります。

確実に許可をされる保証はできませんが、短大や専門卒の方は考慮をしてみると良いでしょう。

ちなみに、オンラインで取得をした学士を正式に文面上で認めているのはアメリカとカナダの2カ国です。

特定の勤務経験

次に、勤務経験についてです。シンガポールで看護師として働くためには、日本での勤務経験が一年以上必要です。

クリニックのような小規模の診療機関ではなく、病院での勤務経験が求められるので注意をしてください。企業の健診センターも認められません。

一般的な英語圏では、日本の看護免許を書き換えるためには、1,800-3,000時間程度の勤務経験が求められます。

一年の労働時間はおよそ1600時間程度になることが多いので、求められる勤務年数に関しては、シンガポールは短いと言えそうです。

一定の英語力の獲得

シンガポールは英語環境です。職場も英語オンリーになりますので、ある程度の英語力が求められます。

看護局のウェブサイトに具体的な情報がなかったため、どれぐらいの英語力が必要なのか?担当者に聞いてみました。

なんと、具体的な試験のスコア等は提出する必要がないそうです。一方で、IELTS6.0程度の英語力がないと、後述の「面接試験」にパスできないとおっしゃっていました。

そして面接に落ちた場合には、次の面接までにIELTSやTOEFLのスコアメイクが必要になるそうです。

一度落ちると記録として残ってしまうため、英語力をつけた上で選抜に臨むと良いでしょう。

英語を教えている身としても、少なくともIELTS6.0程度の英語力がないと英語環境の現場で働くのは難しいかと思います。

その他の英語圏と比べると、求められる英語力は低いとはいえ、決して簡単なスコアではありません。英語は早め早めに取り掛かりましょう。

面接とSNB Examの受験

準備ができたと思う段階で、二つの試験を受験する必要があります。

一つ目が、シンガポール看護局担当者と直属エージェントとの面接です。面接の目的は、「働くにあたって十分な英語力を保持しているか」を測ることです。

聞かれる質問としては、以下の内容が中心になります。

  • 1)自分に関すること(バックグランド、地元、趣味、スポーツetc)
  • 2)経験や周囲に関すること(仕事、学生時代、周囲の人物etc)
  • 3)英語での看護知識の確認

IELTSを学習されている人などはピンと来たかもしれません。面接で聞かれる質問が、IELTSスピーキングの内容が重複しています

面接に合格をした人は、SNB Examを受験します。正式名称は “The Singapore Nursing Board Licensure Examinations” ですが、省略して「SNB Exam」と呼ばれています。

SNB Examは、英語で看護知識を要しているかの確認をするためのテストです。

看護の知識試験というと、アメリカのNCLEX(NCLEXに関してはこちらを参照)などを思い浮かべる人が多いかもしれませんが、SNB Examの方が難易度は低いとのことです。

サンプルの問題を頂いたので、一題紹介しますね。

Which organ is attacked by hypoxia?
(a) Heart
(b) Liver
(c) Brain
(b) kidney

hypoxiaが「低酸素症」という意味だと知っていれば、答えがcのBrainだとすぐにわかります。

設問の英語構文は非常にシンプルであるため、医療英単語力がものをいう試験です。

面接とSNB Examはいずれも、看護局直属のエージェントから申し込む必要があります。個人ではお申込みができないので注意をしてください

その他の注意点

シンガポールで働くにあたって注意点を確認しておきましょう。

一つは配偶者や子供を帯同できないという点です。看護師として働くにあたっては、S Pass(エスパス)ビザという労働許可証を必要とします。

このS Passビザの元では家族を連れてくることはできません。自分一人でシンガポールに働きに行く必要があります。

また、35歳以下のみという年齢制限が設けられていますが、面接/試験時点で35歳になっているのは問題ありません。

最初に入国をしたのが35歳以下の場合は、35歳を過ぎても2年ごとにビザを延長し続けることが可能です。

また、8年間就労をすることでシンガポールの永住権を獲得することも可能です。

シンガポールの看護師の給与

次に、シンガポールで看護師をする際の給与について確認をしましょう。

基本給が3,300SGDで、残業込みで3,800-4,300SGDの支給になることが多いようです。これは日本円にすると43万円-49万円ほどです。

シンガポールの物価を考慮すると、決して高いとは言えません。しかし、ここにはからくりがあります。

なんと、シンガポール政府が無料の住居を支給してくれるのです。サンプルの写真を送付してくれたので、こちらで共有をします:

綺麗ですが、二人部屋であることが確認できます。人によっては好き嫌いがあるでしょう。

二人部屋が好ましくない場合などは、代わりに毎月500SGDの支給を受け取ることも可能だそうです。

また、「有給休暇」「病欠休暇」などの、現地シンガポール人労働者と同等の権利も与えられています。

そういったことを加味すると、条件としては悪くはないかもしれません。

最後に

以上が、シンガポールで看護師になる方法と給与の解説でした。

すでに看護学士を取得し日本で働いている人などは、コツコツと英語力を上げることがポイントになります。

できれば同時に看護知識を英語でつけていくと、シンガポールで看護師として働ける可能性は高まるでしょう。

弊社は日本で唯一、シンガポール看護局直属のエージェントと提携をしています。定期的に、シンガポール就職説明会をオンラインで実施しています。

興味がある方は、以下のリンクから参加申込みを送信することが可能です。

興味がある人は参加をしてみてください。

最後まで記事を読んでいただきありがとうございました。

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