IELTSスピーキングの採点基準をスコア別に解説

【IELTSスピーキング】評価項目と基準をスコア別に徹底解説

こんにちは、SOLOのルークです!

IELTSを専門的に教えています。

今回の記事では「IELTSスピーキングの採点基準をスコア別に紹介」します。

多くの方が目指されている6-8点の評価ポイントは、下記の動画にまとめています:

それでは、詳しく見ていきましょう。

IELTSスピーキング 採点基準

まずは、評価項目を確認しておきましょう。

流暢さ(FC)・言葉に詰まることなく回答できているか
・適切な接続詞を用いて回答ができるか
語彙力 (LR)・トピックに応じた様々な語彙を柔軟かつ適切に使用しているか
文法 (GR)・様々な構文を自然かつ適切に使用しているか
発音 (PR)・正しい発音を生成できるか
・聴き取りやすく分かりやすい発音か

上記4つの観点において評価を受けます。各項目が0-9点満点で採点され、その平均値がスピーキングスコアとなります。

採点項目の特徴としては「流暢さ」や「発音」といった音声に関する項目が全体の50%を占めていることです。

これは、IELTSスピーキングでは「英語っぽさ」を強調したコミュニケーションが円滑に行われることが大切だということを指します。

ここからは、各スコアの採点基準を紹介していきます。採点基準は、IELTSテストセンター機関の1つであるBritish Councilが公表しています。

そちらを直訳した上で私の解釈を載せますが、一次情報を確認したい方は下記をご参照下さい。

スコア9.0

FC・ごく稀に繰り返しや言い直しはある
・口ごもりは話す内容によるもので、言葉を探しているわけではない
・つながり語を適切に使用している
・トピックを完璧に適切に展開できる
LR・全トピックにおいて柔軟かつ正確に使用している
・イディオムを自然かつ正確に使用している
GR・全範囲の構文を自然かつ柔軟に使用している
・ネイティブスピーカーのうっかり間違いを除いて、正確な構文を生成できる 
PR・全範囲の発音の特徴を正確に使用している
・発音の特徴を柔軟に終始再現できる
・終始、容易に理解できる 

IELTSスピーキング9.0点(満点)は、ネイティブスピーカーと同等のレベルです。従って、その他の英語テストと比較は難しいです。

採点基準にも「イディオムを自然かつ正確に使用」「ネイティブスピーカーのうっかり間違い」といった表記が確認できます。

私の周囲を見渡しても、9.0はネイティブスピーカーのみです。英語圏に10年以上滞在していた帰国子女の方でも、上手に意見展開ができない場合などは、8.0-8.5止まりになることが多いです!

スコア 8.0

FC・時に繰り返しや言い直しはあるが流暢に話せる
・口ごもりは話す内容によるもので、言葉を探すことはまれ
・トピックから逸脱せず適切に展開できる
LR・容易かつ柔軟に幅広い語彙を使える
・レベルの高い語彙やイディオムを巧みに使っているが、時に不正確さを伴う
・必要な場面で効果的に言い換えをしている
GR・幅広い構文を柔軟に使用している
・大半の文章に間違いがなく不適切さや基本的な間違いは非常にまれ
PR・幅広い発音の特徴を使用している
・時に間違いはあるが、発音の特徴を柔軟に終始再現
・終始、容易に理解できる
・第一言語のアクセントが理解に与える影響は最小限

スコア8-8.5は、以下のレベル感です :

  • TOEFL S 27-30(30点満点)
  • TOEIC S 190-200(200点満点)
  • Versant 71-80点 (80点満点)

多少は苦労しながらも、英語圏のネイティブ環境で働けるレベル感です。どんなトピックに対しても、自分の知っている知識を動員し、論理的に意見展開ができます。

8.0-8.5到達の最も大きな鍵を握るのは「イントネーションとパート3の攻略」です。スピーキングの攻略で最も難しい2つです!

スコア 7.0

FC・明らかな努力なしに一貫性を失うことなく長い文章を話せる
・言語に関連する口ごもりが時々見られ、繰り返しや言い直しもある
・さまざまな接続語や談話標識をある程度の柔軟性を持って使用できる
LR・様々なトピックを議論するための柔軟な語彙を示せている
・レベルの高い語彙を巧みに使っており、コロケーションにも多少意識している
・効果的に言い換えをしている
GR・様々な複文をある程度の柔軟性で使用している
・間違いのない文章が多いが、いくつかの文法の間違いも残る
PR・バンド 6のポジティブな特徴を全て示しており、バンド 8のポジティブな特徴も一部示せている

スコア7.0-7.5は、以下のレベル感です :

  • TOEFL S 23-26(30点満点)
  • TOEIC S 180-190(200点満点)
  • Versant 60-70点 (80点満点)

英語圏の大学に進学して、なんとか授業についていけるレベルです。ビジネススクールに進学される方などは、これぐらいのスコアでも、クラス内での議論では苦労されるようです。

7.0-7.5到達のポイントは、「ストレスとトピック語句」の攻略です。ストレスとは、音の強弱です。強弱をつけて話すことで、話の中身が伝わりやすくなります!

スコア 6.0

FC・長く話すことに意欲を感じるが、繰り返し、言い直し、口ごもりによりしばしば一貫性を失いがち
・さまざまな接続語や談話標識を使用しているが適切ではない
LR・トピックを議論するための幅広い語彙をもっている
・不正確さがあるが意味を明確に伝えられる
・概ね言い換えに成功している
GR・単文と複文を併用しているが、柔軟性は限定的
・複文では、しばしば間違いがあるが意味を阻害することはまれ
PR・発音の特徴をある程度コントロールしながら使用
・いくつかの発音の特徴を示せているが持続できない
・概ね理解可能だが、ここの単語の発音の間違いがある

スコア6.0-6.5は、以下のレベル感です :

  • TOEFL S 19-22 (30点満点)
  • TOEIC S 160-170(200点満点)
  • 英検1級の2次試験に合格するレベル

一般的な日本人の感覚では、いわゆるペラペラのレベルです。英検1級を保持している人が対策をして受験をすると、スコア6.5になることが多いです。

6.0-6.5を獲得するための鍵は、「複文」で話せるかどうかです。これは、長く話すことができるかと同義です。特に、関係詞、接続詞、仮定法の3つを使いこなせるかどうかがポイントになります!

スコア 5.0

FC・概ねスピーチの流れを維持できるが、スロースピーチが見られる
・接続語や談話標識を過剰に使用している
・単純なスピーチは流暢に話せるが、複雑な会話では流暢さが落ちる
LR・トピックにかかわらず話そうとするが語彙は限定的
・言い換えに挑戦するが成功する場合も失敗する場合もある
GR・基本的な文章をそれなりの正確性をもって話せる
・不適切さや基本的な間違いはまれ
PR・バンド4のポジティブな特徴を示せており、バンド6のポジティブな特徴を一部示せている

スコア5.0-5.5は、以下のレベル感です :

  • TOEFL S 15-18(30点満点)
  • TOEIC S 130-150(200点満点)
  • 英検準1級の2次試験に合格するレベル

日本人受験者のスピーキングの平均スコアは5.5です。話すのがゆっくりで、なんとか問いに答え切れるといったレベル感です。

このスコアを獲得するためには「短文を連ねて話すこと」がポイントです。4-7語程度の短い文章を、立て続けに2,3文話すことを意識してみてください!

スコア 4.0

FC・顕著なポーズがなしでは答えられない。
・繰り返し、言い直し、スロースピーチが見られる
・単調な談話標識を過剰に使用して一貫性が途切れる
LR・身近なトピックに関しては意味を伝えられるが、身近でないトピックでは語彙の選択に誤りが多い
・かろうじて言い換えに挑戦する
GR・基本的な文章はいくらかの正確性をもって話せる
・複文の使用はまれ
・間違いが多く、理解に不和が生じる
PR・限定的な発音の特徴を使用している
・発音の特徴をコントロールしようとしているが間違いが多い
・間違った発音が多くき聞き手が困難を感じる

英検2級のスピーキングに合格するレベル感です。特徴として「単文だけでなんとか回答している」といった状態です。

これ以下のスコアは、目指すことは基本的にないかと思いますので、レベル感や特徴の説明はここで終わりにしますね!

スコア 3.0

FC・顕著なポーズをもってして話している
・単調な文章をつなげることも限定的
・単調な回答が多い
・しばしば基本的なメッセージを伝えることもできない
LR・身近なトピックも基本的な語彙でのみ伝える
・身近でないトピックに関しては語彙が足りない
GR・基本的な文章を試みるが限定的、または明らかに暗記したものに頼ってブツブツ話す
・暗記した表現以外は、いくつもの間違いをおかす
PR・限定的な発音の特徴を使用している
・バンド 2のポジティブな特徴を全て示せており、バンド 4のポジティブな特徴を一部示せている

スコア 2.0

FC・ほとんどの語彙の前に顕著なポーズがある
・ほとんどコミュニケーションできない
LR・孤立した語彙の生成か暗記したものをぶつぶつ話す
GR・基本的な文章を生成することもできない
PR・言っていることがほとんど理解できない

スコア 1.0

FC・いかなるコミュニケーションもできない
・言語の評価ができない
LR
GR
PR

スコア 0点

FC・試験に出席していない
LR
GR
PR

最後に

最後に今回の記事のポイントを以下にまとめておきます:

  1. スピーキングは4つの評価項目がある
  2. 目標スコアの採点基準を理解する
  3. 「流暢さ」と「発音」が高スコアの鍵

意外と知られていませんか、IELTSのスピーキングは各パートごとに採点されていません。全パートを通して、全体の印象値が採点されます。

これは、採点官がどう感じるかを終始コントロールする必要があるということです。特に、冒頭でのあなたの印象を、後から逆転させるのは非常に難易度が高いです。

最初の印象は、実社会だけでなくIELTSスピーキングでもとても大事だということです。「話し方」「表情」「積極性」など英語以外の要素も含めて、パート1から丁寧に対策をしてください。

IELTSに関する、対策記事は全て以下にまとめていますので、必要な人は参考にしてください。

最後に、弊社はオンラインでIELTSを専門的に教えています。英語対策でお悩みなどありましたら、遠慮なくご連絡下さい!記事を最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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