TOEFLのリスニングで伸び悩む人に試して欲しい勉強方法

TOEFLのリスニングで伸び悩む人に試して欲しい勉強方法

「英語のニュースを毎日聞いているのに、リスニングが伸びない!」

そんな経験はありませんか?

今回は、そんなリスニング力に伸び悩む人に向けて、リスニング力が伸びる勉強方法を紹介します。

一般的に効果的なリスニングの勉強方法と知られているのは、以下のような勉強方法ですよね:

  • シャドーイング
  • オーバーラッピング
  • 音読 など…

上記の勉強法は間違っていないのですが、実は正しい発音を習得することがリスニング力を伸ばすために最も重要になります。

それでは、詳しく説明していきますね。

リスニングの勉強に発音が効果的な理由

まずは、なぜ正しい発音を習得することでリスニング力が伸びるのか、について理解しましょう。

そのためには、リスニングがどのように構成されているか、を理解する必要があります。

リスニングは以下の2つの要素で構成されています:

  • 音声知覚:音を聴き取る能力
  • 意味理解:聴き取った音から意味を理解する能力

発音を習得することで、「音声知覚」の能力を向上させることができます。

発音を習得すると「音声知覚」能力が伸びる

音声知覚とは、聴こえた音を「意味のある音のまとまり」として認識する能力のことです。

例えば、資格試験などのリスニングは理解できるのに、ネイティブとの会話は聞き取れない、なんて経験はありませんか?

それはまさに、音声知覚が身についていない証拠です。

資格試験の形式に慣れてスコアが取れるようになる事と、正しく英語を聴き取る力は似ているようで全く違うのです。

自分で生成できる音は聴き取る事ができる

私たちは、自分自身で正しい音を生成できるようになると、その音を聴き取れるようになります。

なぜなら音を発信できるということは、その音に関する情報が運用できるレベルに、自分自身に定着しているという事だからです。

正しい発音の勉強方法

「発音を勉強するぞ!」

と思っても、どこから手を付ければいいか分かりませんよね。発音勉強で「録音」が効果的ですが、いきなり録音をしても効果はありません。

正しい勉強の順序を理解する事で、無駄なくスムーズに発音を習得する事ができます。

以下が、正しい発音勉強の順序です:

  • 手順1:個々の発音の出し方を理解する
  • 手順2:強勢と音節構造を理解する
  • 手順3:イントネーションを理解する
  • 手順4:音声変化を理解する
  • 手順5:オーバーラッピングとシャドーイングで発音を改善する

上記のプロセスが今まで指導してきた経験上、最も効率よく発音を習得する事ができます。

一方で音声学の領域では、「音節構造」「強勢」「イントネーション」を理解した上で、発音を学習する方が良いという見方もあります。上記の「手順1」がうまくできなかった場合は、理論をまず理解すると良いでしょう。

手順1:個々の発音の出し方を理解する

まずは個々の発音の出し方を理解しましょう。といっても、英語をある程度まで学習している場合、全ての発音を一から学習し直す必要はありません。

  • 「有声音」と「無声音」
  • 日本人が苦手な発音([r]と[l]など)

上記の2点を意識して学習した上で、自分が苦手な発音を重点的に学習すると良いと思います。

「有声音」と「無声音」

英語の発音を理解する上で、非常に重要なのが「有声音」と「無声音」です。

  • 有声音:声帯が振動して生成される音
  • 無声音:声帯が振動しないで生成される音

日本語は全て有声音で構成されるので、日本語には無い無声音の音は、特に日本人が聴き取りにくい音なのです。

基本的に有声音と無声音は「対」になっており、同じ口の形で2つの音を出す事が可能です。

有声音と無声音の例は以下の通りです:

  • 有声音:[ v ] – [ d ] – [ g ] – [ z ] – [ b ]
  • 無声音:[ f ] – [ t ] – [ k ] – [ s ] – [ p ]

確認するときのポイントは、喉に手を当てて発音をしてみる事です。手に振動を感じる時は、有声音。振動を感じない時は無声音になります。

日本人が苦手な発音([r]と[l]など)

いわゆる「日本語には存在しない音」を習得するだけでも、知覚できる音声の幅が拡がり、リスニング力を伸ばす事が可能です。

例えば、以下の単語を声に出して録音してみましょう。少しでも「英語っぽくない…」と感じる音があれば、理論から勉強しましょう:

  • [r] – [l]:right – light, wrist – list, raw – law
  • [s] – [sh]:she – see – sea, shell – sell
  • [v] – [b]:vest – best, vet – bet, very – berry
  • [th] – [ s ]:think – sink, sick – thick, seem – theme
  • [y] – [e]:year – ear, yeast – east

発音勉強は、とにかく実際に声に出すことが重要です。

発音した音を録音して、録音内容を分析。改善できるポイントを明確にして、徐々にレベルアップしていきましょう。

手順2:強勢と音節構造を理解する

英語と日本語で違うのは発音だけではありません。言葉を発するリズムの構造も全く違うことを理解する必要があります。

「発音は綺麗なのに、なんだか日本語っぽい英語だなぁ…」

と感じることはありませんか?

そんな時は、英語の強勢と音節構造を理解することで課題が解決します。

「強勢拍子」と「音節拍子」

英語は「強勢拍子」、日本語は「音節拍子」という音節構造で話されています:

  • 強勢拍子:強勢を中心に発音が構成される
  • 音節拍子:全ての音節が同じ強さで発音される

例えば、英語のニュースと日本語のニュースを比べると、その差が分かりやすいです。

英語のニュースでは、キャスターが顔全体を動かしながらとにかく抑揚のあるリズムで原稿を読み上げますよね。

一方、日本語のニュースは、ほとんど表情を変えないで一定のリズムで原稿が読まれます。

日本語のニュースのように、一定のリズムで英語が話されていたら不自然で、英語のようには聴こえません。音声の構造自体も、日本語と英語はかけ離れているので学習する必要があります。

手順3:イントネーションを理解する

イントネーションは「上昇調」と「下降調」の2つに大きく分類されます:

  • 上昇調:イントネーションが上に上がる(↗︎)
    =メッセージが質問的な意図になる
  • 下降調:イントネーションが下に下がる(↘︎)
    =メッセージが断定的な意図になる

同じ文章でも、イントネーションを変えることによって意味が全く変わるので注意が必要です。

例えば以下の例文をみてください:

  • I’m getting better, isn’t it?(↗︎)
    「(自信がなく)俺ってうまくなってるよね?」
  • I’m getting better, isn’t it?(↘︎)
    「(自信を持って)俺ってうまくなってるよね!」

日本語ではイントネーションを抑える方がフォーマルですが、英語は逆です。

強勢と同じように、英語を話す時は英語のルールに沿ってイントネーションを使いこなすことが重要になります。

手順4:音声変化を理解する

手順3までは発音に関する基礎です。応用編として手順4では音声変化を理解していきます。

音声変化とは、ある特定のルールにおいて英語の音が、本来の発音とは違う音で表現されることを指します。

例えば以下のような文章です:

  • Check it out → 「チェケラッ」
  • I got it →「アイゴティッ」

かなりオーバーなカタカナ語をあててますが、音声が組み合わさることで上記のような変化が英語では頻繁に起こります。

音声変化を理解していないと、音の変化に対応できず正しくリスニングをすることができません。ネイティブの英語が理解できないのは、音声変化を正しく習得できていないことが原因です。

音声変化の6つのパターン

音声変化には決まったパターンがあります。以下がそのパターンです:

  • 同化:Assimilation
  • 脱落:Elision
  • 連結:Linking
  • 二重子音:Gemination
  • 弱母音:schwa
  • その他:”have to”や助動詞の省略など

発音に関しては、BBCが提供している学習資料が、最も質が高いと判断しています。動画による解説や例文など、一般的な参考書の数倍の価値があるものが無料で学べるので、一見の価値ありだと思います。

手順5:オーバーラッピングとシャドーイングで発音を改善する

手順4まで習得した段階で、ようやくオーバーラッピングとシャドーイングの効果が出てきます。

上記で学んだことを復習するつもりで、録音した音声を厳しく分析して、よりネイティブに近い発音に近づけていきます。

最後に

発音を習得すると英語を話すのが楽しくなる

正しい発音を習得すると、今まで「Pardon?」と聞かれていたのが嘘のように、英語が通じるようになります。

「コミュニケーションを途切れさせて悪いな…」

と思って、今まで黙っている場面が多かったかもしれません。その問題が解決するのが発音習得です。

リスニング力の向上はもちろんのこと、スピーキング能力も向上。そして、コミュニケーションに対してより積極的になれる。

発音を学習することはメリットだらけなのです。言語習得の研究においても、音声の習得は最優先課題とされています。

一度、自信がない方は発音を勉強してみてはいかがでしょうか?

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note:英語の「今まで」と「これから」

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