こんにちは、SOLOのルークです!
普段は、TOEFL iBTをオンラインで教えています。
今回の記事では「東大と京大の院試に必要なTOEFLスコアを取得する勉強法」を紹介します。
両大学とも、合格のために必要なスコアは、公式には公表されていません。
ですが、合格者体験や担当教授の話では、スコア80点が合格者平均点だと言われています。
実際には、スコア60点程度で合格をされる方もいるようです。
ですが、この記事では、一般的な目安スコア80について深堀っていきます。
それでは、詳しくみていきましょう。
目次:
東大・京大の院試で必要なTOEFLとは
TOEFLは2種類ある
まずは、TOEFLについて理解を深めましょう。TOEFLには、大まかにiBTとITPの2種類があります。
以下が、2つのテストの概要です:
TOEFL iBT | TOEFL ITP | |
名称 | TOEFL Internet Based Testing | TOEFL Institutional Test Program |
試験形態 | パソコンベース | ペーパーテスト |
受験単位 | 個人受験 | 団体受験 |
受験料 | $245 | N/A |
スコア | 0 ~ 120点 | 310 ~ 677点 |
募集基準(平均) | 80 / 120点 | 550 / 677点 |
試験時間 | 約2時間 | 約1時間55分 |
問題構成 | ・Listening ・Reading ・Speaking ・Writing | ・Listening ・Reading ・Grammar |
双方のテストの大きな相違点は、スピーキングとライティングセクションの有無です。
ITPでは、スピーキングとライティングの試験がありません。また、ITPは、試験会場でテストを受験して合格スコアを出す必要がありますので、一発勝負です。
過去に東大では、ITPでのスコア提出を認めていました。しかし、新型コロナをきっかけに、現在はiBTでの湿度に限定されています。
難易度に関してです。iBTの方が圧倒的に難しいです。
以下に、公式テストセンターETSが公表しているサンプル問題のリンクを共有しておきます。受けになる人は、問題に回答してみてください。
TOEFL iBTは、海外の大学院進学でも認められているテストです。世界基準を目指すのならばTOEFL iBTを受験すると良いでしょう!
レベルと勉強期間
次に、各テストのレベルを確認しましょう。
イメージが湧くように、他の英語試験との換算表を作成しました:
TOEFL iBT | TOEFL ITP | TOEIC | 英検 | IELTS |
N/A | N/A | N/A | N/A | 9.0-8.5 |
120 – 95 | 677 – 587 | 990+ | 1級+ | 8.0-7.0 |
94 – 72 | 583 – 533 | 980 – 840 | 1級 – 準1級 | 6.5-5.5 |
71 – 42 | 530 – 440 | 830 – 410 | 準1級 – 2級 | 5.0-4.0 |
かなり強引にスコアを当てはめていますが、
皆さんの目標であるiBT80は「英検一級、TOEIC900-950点程度」の力が必要です。
英検準1級またはTOEIC800レベルからは、少なくとも半年程度の対策期間を見込んでおくと良いです。
大学受験以来、英語に触れていない方。英語に苦手意識がある人などなどは、対策に1年はかかると想定しておくとよいでしょう。
基礎レベルから学習を始める場合は、英検やTOEICから学習をすると良いでしょう。なぜなら、いきなりTOEFL対策を始めても難しすぎて逆に学習効率が下がるためです!
スコア戦略
TOEFLでスコア「80点」を目指す際の、スコア戦略を確認しましょう。
考え方としては、得意な2つのセクションを伸ばすというものです。
全4セクションの対策をするのは大変です。スコア80までは、学習の中心を2セクションに集中させることで到達が可能です。
一般的な日本人学習者は、リーディングとライティングでそれぞれ25点を目指すという戦略が最も最短でスコア80に到達します。
得意な2つのセクションに、時間の8割程度を割いていくと良いでしょう。
とはいえ、iBTは120点満点中の67点分にリスニングが関わってきます。
リスニングが苦手な人などは、スピーキングとライティングにも回答ができなくなっています。
得意な2つのセクションに集中しつつも、時間をかけてでもリスニングを上げることが鍵を握ります。
TOEFL iBTの勉強方法
前提となる基礎英語力
TOEFLは基礎的な英語力を身につけてから、勉強を始めましょう。
なぜなら、出題される問題のレベルが高いので、基礎力が足りていないと学習効率が悪くなるからです。
以下の観点はTOEFL対策を始める前に、しっかりとインプットしておくことをオススメします:
- 語彙力(約8000語以上)
- 文法(大学受験で出題される全範囲)
語彙力は「英検準一級」または「TOEIC800点以上」を取得できるレベルが最低ラインです。
英文法は、大学受験で出題される範囲は全て理解できている状態が望ましいです。
TOEFLは難解な構文が多いので、正しい文法知識がないと精読ができません。
「最初からTOEFLで勉強した方が早い!」と考える方が多いようですが、基礎を徹底的に固めてからTOEFLの勉強をした方が結果的に早く目標スコアを取得できます!
リーディング
リーディングで高スコアを取得するために重要なポイントは、以下の3点です:
- 語彙力強化
- 精読力強化
- 背景知識の強化
語彙力は、あればあるほど読みやすくなります。
地道な作業ですが、TOEFLの過去問を解いて分からなかった語彙をまとめて一つずつ消化していきましょう。
特に、現状のスコアが10点を切っている方などには、語彙力強化は有効です。
ですが、既に15点程度のリーディング力がある方は、単語を覚えても、そこからスコアは上がりません。
根本的な、読解の方法を覚えリーディング力を上げるしかありません。いわゆる「精読力」です。
リーディングは、問題の9割が細部が精読できているかの確認になっています。
文章を感覚で読まないで、正しく要点を読み解くことが高スコアを取得するためには最も重要です。主節の文構造(SVOC)が正しく取れるようにしていきましょう。
単語覚えても、文構造が取れるようになっても、問いに回答できないことがあります。
そういった場合は、背景知識の欠如を疑いましょう。
該当トピックにおける、関連記事やニュース、YouTubeなどでドキュメンタリーを見てみてください。
背景知識をつけることで、意味が情景レベルで想像しやすくなります。
リスニング
リスニング対策には、リプロダクションがオススメです。
リプロダクションとは、1文を聴き終えてから、1文全てを復唱することを言います。以下は練習のサンプルになります。
1文全てを復唱するため、シャドーイングよりも難易度は高いです。
復唱が難しい人は、一文ずつ書き取ってください。書き取ることによって、自分が聴ける音と聴けない音の差が明確に分かります。
うまく書き出せない箇所が、リスニングができないところと捉えましょう。
その箇所を何度も聞いたり、自分で真似をしてみてください。
スピーキング
スピーキングの対策は、以下の順でおこないましょう:
- テンプレートの表現を覚える
- メモの取り方を覚える
- 録音した内容を分析して改善する
- 再度録音して分析する
スピーキングは、テンプレートを活用しましょう。以下に、私の作成したテンプレートをご紹介します。
回答のところどころにテンプレートを差し込みます。
テンプレートが使えない箇所は、自分でメモを取った単語を眺めながら、瞬間的に話す練習をします。
その際、長い文章を作らないように注意しましょう。長い文章を作ろうとすると回答に詰まってしまい、時間内に回答できなくなってしまいます。
回答しきれない場合は、15点を超えることはありません。
5~7語の短い文章をたくさん話すことが、20点程度までを目指すにあたって大切なポイントです。目安は90-100語です。
とはいえ、TOEFLスピーキングは実質的にリスニングができないと、回答できないようにできています。リスニング力を上げることが絶対条件です。
ライティング
TOEFLのライティングは以下のポイントが重要になります:
- リスニング力
- パラグラフ構成
- 論理展開
TOEFLのIntegratedライティング対策で最も重要なのは、リーディングとリスニング力です。
なぜなら、読み聞きした内容を、まとめること自体が問題だからです。
読み聞きできないと、Integratedライティングは何も書くことができません。
毎回、ポイントが3つ紹介されます。必ずその3点の意味を正確につかむことに集中しましょう。
2つ目の設問である、ディスカッション形式の問題では、アイデアを上手に展開することが大切です。
たった100字程度ですが、主張の論点がバラバラにならないように、文章同士のつながりを明確にしていくことがポイントです。
最後に
今回の記事のポイントをまとめておきます:
- 目安のスコアはTOEFL iBTで80
- 2つのセクションを伸ばしきると良い
- とはいえ、リスニング力は重要
TOEFL iBTは、一般的に認識されているよりもずっと難易度の高いスコアです。
私がお見受けする学習者は「とりあえず単語を学習しています」」と言ったような方が多いです。
正直に述べて、単語を暗記してもさほどスコアは伸びません。
各セクションごとの弱みを正しく理解し、適切な戦略をとって勉強計画を立てることが重要になります。
TOEFLに関する、対策記事は全て以下にまとめていますので、必要な人は参考にしてください。
- 参照:TOEFL対策 まとめ
最後に、弊社はオンラインでTOEFLを専門的に教えています。短期的にスコアを伸ばしたい方や、英語対策でお悩みなどありましたら、遠慮なくご連絡下さい!
記事を最後まで読んでいただき、ありがとうございました。