IELTS 7.0はどれくらいのレベル?| 対策と勉強法を解説

【IELTS 7.0】バンドスコア「7.0」の難易度と勉強法の解説

こんにちは。SOLOのルークです!

オンラインでIELTSを専門的に教えています。

今回の記事では、「IELTS 7.0のレベルと勉強法」を解説します

IELTS 7.0はどれくらいのレベル

TOEFLや英検との比較

IELTS 7.0のレベルを詳しく確認します。

まずは、感覚的に理解するために、表を見てください。

英語試験スコア早見表: IELTSを基準に比較

様々な英語資格試験と比較されています。こちらの表は、弊社の生徒のデータをもとにして作成したものです。

日本人学習者にとっては、英検と比べると最も分かりやすいかと思います。IELTS7.0は、英検一級に “ある程度の”余裕をもって合格するレベルです。

特段、英検の対策をしなくても問題なくパスをすることができます。そもそもIELTSの問題自体が、英検級より難しく作られています。

TOEICに関しては、試験が大きく異なるため比較が難しいところですが、IELTS7.0を持っている人であれば、950点を超える場合がほとんどです。

TOEFLでは、94-103点ほどの範囲に収まる方が多いです。各英語のテストにはそれぞれの特徴があり、学習者の得意、不得意によってスコアは大きく変わります。換算は参考程度にしてください。

CEFRでの位置付け

IELTS 7.0のCEFRでの位置付けを確認しておきましょう。

CEFRとは、Common European Framework of Reference for Languagesの略です。分かりやすく述べると、外国語の運用能力を同一の基準で測ることができます

CEFRの等級はA1、A2、B1、B2、C1、C2の6段階に分かれています。グラフでCEFRを確認してみましょう。

CEFRでは、英語を使って「具体的に何ができるか」を表していることがわかります。

この中で、IELTS 70はCEFR C1に位置します。厳密には、スコア7.0-8.0がCEFR C1扱いですので、B2よりのC1というのが、IELTS7.0の評価となります。

一般的に、CEFR C1は難関大学での授業についていけたり、海外で英語を使用して働くことができるレベルです。

勉強時間

次に、IELTS 7.0取得に必要な勉強時間です。まずは、以下の図をみてください。

IELTSスコアと必要な学習時間の目安

真ん中が、IELTS作成機関のCambridgeが公表している、学習時間とスコアの相関性データです。

真ん中のケンブリッジ社の示す学習時間では、1日3時間の学習を200日続けると、IELTS7.0に到達できる計算です。

そんなに早く到達できるの?

と思われた方がいるかもしれません。そうです。そんなに早く到達できる方は極めてまれです。

この表の勉強時間は、全世界の学習者の平均値です。日本語のように、英語から遠い言語の話者は、IELTS7.0までは2-3年かかることが普通です。

そこで、図の右側をみてください。これは弊社のとった日本人学習者の統計になります。初学者の方であれば、IELTS7.0までは3,500時間程度は見込んででおきましょう。

7.0が必要なケース

次に、IELTS 7.0が必要なケースを確認しましょう。

  • アイビーリーグへの出願
  • 海外医学部、教育学部、法学部の出願
  • 上位ビジネススクールへの出願
  • ビザ申請(豪、加)

IELTS7.0を取得すると、アメリカの一流大学を含めて、99%以上の進学基準を満たすことが可能です

具体的には、ハーバードビジネススクールやプリンストン大学などのアイビーリーグへの出願も可能です。

誰もが知っている有名大学でない場合でも、「医学部」「教育学部」「法学部」などは出願の基準値が高く、スコア7.0が必要なケースが多いです。

また、アメリカやヨーロッパのトップビジネススクールへの出願も、ほとんどがIELTS7.0が基準として設けられています。

オーストラリアやカナダのビザ申請としても役立ちますし、ポイント制の永住権申請などではポイントが加算をされることもあります。

ざっくりとですが、IELTS 7.0を取得していれば、何かしらの行動を起こす際に英語で困ることはほとんどないということです!

IELTS 7.0の対策と勉強法

ここからは、IELTS 7.0を取得するための勉強法を確認していきます。

リーディングとリスニングは、およそ7割の問題に正解すればスコア7.0が取れます。

そのためには、文章の細部まで、ロジックを持って理解できるようになる必要があります。感覚的に読み聞きをしている人は伸び悩みます。

スピーキングでは、音声面の改善がもっとも重要なポイントです。日本語らしい英語の発音を卒業し、「英語らしさ」をアピールする必要があります。

ライティングでは、語彙や文法の正確性を超えて、中身の読みやすさを追求していくことが重要です。

対策に必要な英語力

最終的にスコア7.0が必要な方などは、IELTS対策の前に、英検準一級で8割以上の正答率があることが望ましいです。

重複しますが、IELTSの問題は英検一級のそれよりも若干難しいです。したがって、英検準一級の問題で苦労する場合、いきなりIELTSの学習は厳しいです。

もし、英検準一級程度の英語に抜けがある場合は、一旦IELTSから離れましょう。自分のレベルにあった英検を活用し、基礎の抜けを潰す所に立ち返ることをオススメします。

英検一級まで頑張ってから、IELTSに移ろうとする方がいます。しかし、英検一級とIELTSは、単語がさほど被っていません。英検準一級まで進んだ場合は、IELTSに移行すると良いと思います。

英検を活用したIELTSの基礎固めに関しては、以下の記事を参照にしてください。

リーディング

さて、リーディングの勉強法です。リーディングでスコア7.0を獲得するために、最も大切なのは読解力をつけることです。

読解力とは何か図で確認をしておきましょう:

これらのスキルを身につけていない場合、

どれだけ単語を調べて覚えても、

いくら英文解釈をして、意味の塊を理解しても、

くまなくトピックの背景の知識をつけても、

リーディングで高得点を取るのは難しいです。

難しい文章を正確に読み取り、その文章同士のつながりを意識するには、読解力が必要です。

ほとんどの方が、問題に回答して復習をする過程で、単語や文法などは確認をしていると思います。

そうした学習でスコアが伸びない場合は、「読解力」というポイントに立ち返ってください。

例文で確認してみましょう:

Climate change represents one of the most significant challenges of our time. The global rise in temperature has led to dramatic shifts in weather patterns worldwide. For instance, coastal regions are experiencing more frequent flooding due to rising sea levels, while inland areas suffer from unprecedented droughts.

1文目: “Climate change represents one of the most significant challenges of our time.
役割: トピック文(topic sentence)- パラグラフ全体のテーマを導入しています。

2文目: “The global rise in temperature has led to dramatic shifts in weather patterns worldwide.
役割: 一般的な結果の提示 – 気候変動の一般的な影響を示しています。
抽象度の変化: 「気候変動は重大な課題」→「気温上昇が気象パターンの変化をもたらした」。非常に抽象的な概念から、やや具体的な説明へ移行しています。

3文目: “For instance, coastal regions are experiencing more frequent flooding due to rising sea levels, while inland areas suffer from unprecedented droughts.
役割: 具体例の提供 – “For instance”という表現から明らかなように、前文で述べた一般的な結果の具体例を挙げています。
抽象度の変化: 「気象パターンの変化」→「沿岸部の洪水と内陸部の干ばつ」。一般的な現象から具体的な例へと具体化しています。

また、要点としては、問題提起(気候変動の重大性) → 2. 一般的な影響の説明 → 3. 具体例の提示と理解することができます。

このような、理解の仕方で復習ができると、構造的にパラグラフを読み解くことができるようになります。

ちなみに、この練習はライティングでスコア7.0を目指す場合にも役立ちます。ライティングも、文章同士の役割を意識しながら、1文ずつ連ねていくタスクだからです。

リスニング

リスニングの勉強法です。リスニングは、目指すスコアに関わらず、実践するトレーニングは同じです。

全文のディクテーションです。ディクテーションとは、書き取りのことです。

リスニングは、本質的には、音の聞き分け+記憶の2点です。この2つを同時に網羅できるのが、ディクテーションです。

書き取れるということは、音の聞き分けができているということです。書き取れるということは、一文全文を記憶できるということです。

IELTSリスニングは、テストでも書き取り問題が多いですよね。ただし、本番では1から3語しか書き取らされません。

この1-3語だけを聴き取りに行こうとすると、間違えるようにできています。本当によくできたテストです. . .

ですので、練習では一文全体を書き取ろうとしてください。

一文が聞き取れるようになると、その中の数語を書き取るのは簡単になります。このように、練習で負荷を上げておくことで、本番では楽ができるようになりますよ。

ディクテーションのポイントは2つあります。

  • 次の文章を推測する
  • 書けなかった原因を言葉にする

今この文章が流れてきたということは、展開としては、次は〜がくるんじゃないかなあ、と想像しながら書いていくというものです。

これを癖付けると、意味を大事にしつつ、文脈の中で推測する力がつきます

ディクテーション終えたら、オリジナルのスクリプトと比較をします。うまく書き取れなかったのには、必ず理由があります。その理由を解明してください。

自分が聴けないパターンを認識することが、聴けるようになる第一歩となるためです。

スピーキング

次に、スピーキングの勉強法です。スピーキングで7.0を取得するために最も大切なことは、「ストレスをつけて話し切ること、トピック語句が活用できること」の2点です。

まずは、ストレスについてです。英語は全ての単語にストレスがあります。

  • PHOtograph
  • phoTOgrapher
  • photoGRAPHIC

同一の単語でも、品詞が変われば、ストレスの位置が変わります。

ストレスは、単語レベルだけでなく文章レベルでもあります。文全体で強調したい特定の場所は強く話し、そうでない場所は弱く話します。

実は、このストレスをマスターすることが、英語らしい音を出す最重要ポイントになります。

スコア7.0は「音声面」にとてもシビアなスコアです。どんなに優れた語彙や文法を使っていても、日本語のアクセントが強いと取得できません。

2つ目のポイントは「トピック語句の活用」です。自分が知っている表現を使い回すのではなく、各トピックに相応しい語句を使うというものです。

例えば、環境に関する問いでは、以下のようなトピック語句があります。

  • extinction
  • deplete
  • discharge
  • preserve
  • disposal

トピック語句を使いこなすための手順ですが、まずは、本番を意識しながら、自分の回答を録音してみてください。

録音した回答を書き出して、その中にトピック語句を盛り込みます。それを元に、何度もブツブツ練習して、よりベターな回答が瞬発的に言えるように練習をしましょう。

IELTSスピーキングにおける、よく出るトピックはある程度決まっています。まずは、そういったトピック下における表現を強化していきましょう。

ライティング

最後に、ライティングの勉強法です。ライティングで7.0を取得するためには、以下のポイントを満たすことが重要です。

  • エラーミスを全体で5つ以下
  • タスク1は180字以上を目指す
  • タスク2は展開力を磨く

語彙と文法に関しては、ほとんどエラーミスがない状態を作る必要があります。

その上で、タスク1は180字以上を目安に書く練習をしてください。これが意味するところは、図表の詳細まで書ききることです。

タスク1の問い自体は「主要な情報を書き出し比較せよ」となっています。しかし、主要な情報を中心に、細部まで描写ができることが、高得点のポイントになっているのです。

タスク2でスコア7.0を狙うためには、展開力をつけることが大切です。展開力とは、アイデアに対する具体例が充実していることを指します。

採点官があなたの答案を読んだ時に、「立ち止まることなく、上から下まで読める」ような答案だということです。

手順としては、よく出るトピック順に目標スコアの回答を作成していくようにしましょう。その際に、ライティングのアイデアと具体例を、トピックごとにまとめていくようにしましょう。

全く同じ問題は出ませんが、同一トピックが出題された際に、使い回すことができます。

現状のスコアが5.5-6.0で頭打ちになっている場合は、書いている英語の文章のクオリティそのものに問題がある場合が多いです。

そういった場合は、自分のレベルにあった文法書に立ち返ったり、一文の中に含まれるエラーの数を少なくしていくことにフォーカスをして練習をしていくと良いでしょう。

一方で、現状のスコアが6.5の人は、プロの講師からフィードバックをもらうことをオススメします

ライティングで7.0点を取るにあたっては展開力をつける必要があると上で述べました。上手に展開できているかどうかというのは、自分で確認することは非常に難しいです。

最後に

今回の記事のポイントを以下にまとめておきます:

  • IELTS7.0は英検1級に合格するレベル
  • 海外の一流大学やMBA進学できるスコア
  • RLは詳細にこだわった学習をしよう
  • SWは自分の回答を目標スコアに寄せていく学習をしよう

同時に4つのセクション全ての対策をするのは大変です。

独学でスコア7.0を目指す場合は、まずはリーディングとリスニングに集中してみてください。

この2つのセクションは、集中と根性でどうにかなります。

また、スピーキングとライティングのスコアが先に高くなることはほとんどありません。

リーディングとリスニングで安定して7.0が取れるようになった段階で、スピーキングとライティングを少しずつ導入をしていきましょう。

IELTS7.0は、人によっては数年かかる道のりになります。

諦めずに学習を継続していきましょう。応援しています!

最後にIELTS対策や海外進学などでお悩みのことがあればお気軽にご連絡ください!

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