IELTSライティングの「採点基準」をスコア別に日本語で解説

【IELTS】ライティングタスク1の評価基準を日本語でスコア別に解説

こんにちは、SOLOのルークです!

オンラインで、IELTSを専門的に教えています。

この記事では「IELTSのライティングの採点基準をスコア別に紹介」します。

「 ライティングの採点基準を知りたい人」や「目標スコアのレベル感を知りたい方」の参考になれば幸いです。

IELTSのライティングは、対策を始める前に自分の目標スコアの評価基準をきちんと理解しておくことをオススメします。基準を理解した上で、逆算して必要なスキルをつけていくと良いですね!

IELTSライティング「採点基準」

IELTSのライティングは、 下記4つの採点項目から成り立っています :

タスクへの返答(TA)・設問に適切に回答ができているか
・アイデアと結論は明確か
一貫性(CC)・適切な段落構成が取れているか
つなぎ語が適切に使えているか
語彙(LR)・語彙を適切に使用できているか
・同じ語彙を繰り返し使用していないか
文法(GR)・文法を適切に使用できているか
様々な構文を使用できているか

4つの評価項目がそれぞれ25%の配分で評価されます。

TAとCCに苦手意識をもつ受験生が多いです。TAとCCを平たく説明すると、読み手の負担にならない明確な文章かどうかということです。読み手のロジックに沿って、適切な英語表現を書き出す必要があります。

LRとGRはシンプルに適切な語彙選択で綺麗な一文が書けるかということです。スコア6.0点までは比較的甘い観点ですが、7.0点以上では厳しく採点される項目になります。

以下では、IELTSを作成しているBritish Councilが公表しているライティングの採点基準を日本語に訳しています。もし、採点基準の一次情報を見たい方がいましたら、下記に参照元を載せています。

スコア 9点

TA・問題の要求に対して完璧に回答している
・質問について完璧に説明ができている
CC・繋がりに関して意識することなく使用できる
・巧みに段落分けがされている
LR・幅広い語彙を自然かつ巧みに使用している
・稀に「うっかりと」小さな間違いがある
GR・幅広い構文を柔軟かつ正確に使用できる
・稀に「うっかりと」小さな間違いがある

IELTSのライティングの満点である9点は、Youtube上でしかみたことがありません。レベル感としては、教養のあるネイティブスピーカーが相当の訓練をつんだ上で、複数回IELTSの受験をして取得できるかどうかといった所です。

スコア8

TA・問題に全て十分に回答している
・質問について適切に説明ができている
CC・情報やアイデアを論理的に繋げている
・繋がりに関する全ての面がコントロールされている
・十分かつ適切に段落分けがされている
LR・幅広い語彙が流れよく柔軟に使用している
・レベルの高い語彙を巧みに使っている
・時に語彙の選択やコロケーションに不正確さを伴う
GR・幅広い構文を使用している
・大半の文章に間違いがない

IELTSライティングの8.0も満点とほとんど同様の難易度です。レベル感としては、学校でアカデミックライティングを教えている非ネイティブの先生が取得できるかどうかといった所です。こちらも難易度が高すぎて、他のテストとスコア換算が難しいです。

スコア7

TA・問題の要求をカバーしている
・主なトレンドや違いの全体像を明示している
・主な特徴や箇条書きの質問について説明している
・一方で、やや説明不足な部分も残る
CC・情報やアイデアを論理的に展開できている
・様々なつなぎ言葉が適切に使われいる
・一方で、つなぎ言葉の使用において多寡が見られる
LR・十分な範囲の語彙を使用できる
・レベルの高い語彙を巧みに使える
・使い方やコロケーションにも多少意識している
・語彙の選択やワードフォーメーションに時折間違いがある
GR・様々な重文や複文を使用している
・間違いのない文章が多い
・文法や句読点の間違いも散見される

IELTSライティングにおける7 – 7.5点は以下のようのレベル感です :

  • TOEFL ライティング 26-30 / 30点満点
  • TOEIC ライティング 190-200 / 200点満点
  • ネイティブスピーカーが対策なしで受験

IELTSライティングにおける7 – 7.5点は、他の英語のテストにおけるライティングセクションが満点近くでる実力です。ネイティブスピーカーもIELTSの対策なしで受験するとおよそ7.0になることが多いです。

スコア6

TA・主要な特徴について説明している
・適切に情報を選んで全体像を示している
・一方で、無関係、不適切、不正確な説明を伴う
CC・全体としての進行が明らかである
・文章内、文章間の繋がりに欠ける、または機械的である
・指示語が正確に使えていない
LR・問題に回答するための語彙力がある
・レベルの高い語彙に挑戦しているが不正確さを伴う
・スペルやワードフォーメーションに間違いが見られる
GR・単文と複文を併用している
・文法と句読点の間違いがある

IELTSライティングにおける6 – 6.5点は以下のようのレベル感です :

  • TOEFL ライティング 21-25 / 30点満点
  • TOEIC ライティング 170-180/ 200点満点
  • 英検1級のライティングで合格点ライン

難関大学を狙う人が、ライティングにおいて目指すスコアが6 – 6.5かと思いますが、ライティングの最初の大きな壁が6.0です。

英検1級に受かる実力の人が受験をするとライティングは6.5になることが多いです。スコア6.5を目指すことが、きちんとしたアカデミックライティングをかける第一歩になります。

スコア5

TA・概ね問題の要求に言及している
・全体像が明らかではなく、詳細を機械的に述べている
・主要な特徴についても不十分であるが示している
CC・情報をある程度は整理して示している
・つなぎ言葉の不足、不正確さ、多寡がみられる
・代名詞や指示語の繰り返しが見られる
LR・問題に対する最低限の回答はできる
・スペルやワードフォーメーションに顕著な間違いがある
・読み手の理解を阻害することもある
GR・重文や複文に挑戦しているが単文に比べて不正確
・文法や句読点の間違いがしばしばある
・読み手の理解を阻害することがある

IELTSライティングにおける5 – 5.5点は以下のようのレベル感です :

  • TOEFL ライティング 17-20 / 30点満点
  • TOEIC ライティング 130-150/ 200点満点
  • 英検準1級のライティングで合格点ライン

主な特徴を書けているが、詳細が不十分であることが5 – 5.5になる人の特徴です。レベル感としては、英検準1級レベルの人が受験をするとこのスコアレンジになります。

スコア4

TA・フォーマットが不適切である
・主要な特徴について不十分である
CC・一貫性と全体としての進行に欠ける
・基本的なつなぎ言葉の不足と多寡がある
LR・基本的な語彙のみを使用している
・スペルやワードフォーメーションが限定的である
・間違いにより読み手が中断してしまう
GR・非常に限られた構文を使用しており
・複文はほとんど使えない
・文法や句読点の間違いが多い

IELTSスピーキングにおける4点は、英検2級のライティングに合格するレベル感です。特徴として、「単文だけを連ねて書いてある」といった状態です。

私の人生でライティングのスコアが3.5点以下というのを見たことがないため、レベル感や特徴の説明はここで終わりにしますね!

スコア3

TA・問題の要求に答えられていない
・大半が無関係または繰り返しになっている
CC・アイデアが論理的に並べられていない
・つなぎ言葉が限定的で、アイデアとの関係がない
LR・限定的な語彙や表現のみを使用している
・間違いによりメッセージが歪曲される
GR・構文の使用を試みているが、 意味が歪曲される

スコア2

TA・ かろうじて問題の要求に応えている
CC・ ほんの少しだけ特徴を並べている
LR・とても限定的な語彙や表現のみを使用している
GR・構文は暗記したものだけ使用できる

スコア1

TA・ 問題の要求に応えていない
CC・ メッセージが意味をなさない
LR・孤立した2,3の単語のみを使用できる
GR・構文は一切使用できない

スコア0

TA・何も書かれていない
・何も試みていない
・完全に暗記した解のみを記入している
CC
LR
GR

まとめ

IELTSライティングは英文法が鍵

  • ライティングは4つの評価項目で評価される
  • ネイティブでも高得点は容易でない
  • ライティングは6.0以上が大きな壁になる

IELTSのライティングは採点官にとって読みやすい英文を書く必要があります。読みやすい英文とはすなわち、アイデアに対する、理由や例、自己体験に違和感を感じさせないことをさします。

また、ライティングは、個々の単語と英文法で成り立っています。中高の英語が抜け目なく理解できていることが良い文章をかけるポイントです。基礎に抜けがある人は一度きちんと立ち返って学習しましょう。

他にも気になるところや、詳しく説明して欲しい部分があればいつでも連絡してください。

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