こんにちは!
今回の記事では、海外大学進学のためのファウンデーションコースで求められる水準「IELTSバンドスコア5.5のレベルと勉強方法」を紹介します。
「バンドスコア5.5を目標として勉強をしている方」や「海外進学を考えている方」の参考になれば幸いです。
IELTS5.5は英検2級と準1級の間程度の実力です。 スコア取得のポイントはIELTS対策を始める前にきちんとした基礎学力をつけることです!
それでは詳しくみていきましょう。
目次:
IELTSバンドスコア「5.5」のレベル
バンドスコアの換算表
IELTS「バンドスコア5.5」がどれくらいのレベルなのかを他の英語試験と比較して確認してみましょう :
IELTS | TOEFL iBT | TOEIC | 英検 |
9.0 | 116 – | N/A | N/A |
8.0 – 8.5 | 106 – 115 | N/A | N/A |
7.0 – 7.5 | 95 – 105 | 945 – 990 | 1級+ |
6.0 – 6.5 | 72 – 94 | 805 – 940 | 準1級 – 1級 |
5.0 – 5.5 | 55 – 71 | 605 – 800 | 2級 – 準1級 |
4.0 – 4.5 | 42 – 54 | 410 – 600 | 2級 |
IELTS 5.5は英検2級の人には厳しいですが英検準1級を持っている人であればテスト慣れをすれば合格をします。より具体的には以下のようなレベル感です :
- TOEFL iBT:65点前後
- TOEIC(L&R):750点前後
- 英検:英検準1級程度
上記は弊社のサービスを受けて頂いている生徒のデータです。受験者の英語の得意分野によって各英語テストのスコアは変わります。
例えばTOEIC800点あるのにIELTS5.5に届かない人などもいます。たくさん勉強して取った800点の人に起こりえます。一概には換算できないのでまずはIELTSを受験してみましょう!
バンドスコア「5.5」が必要になるケース
IELTS バンドスコア「5.5」を求められるケースは基本的に以下のようなケースがあります:
- ケース1:マレーシアの4年制大学の入学基準
- ケース2:海外大学のファウンデーションコース
- ケース3 : 海外の職業専門学校
- ケース4 : 海外の短大
IELTSの試験としての目的自体が海外進学もしくは移住です。バンドスコア5.5はマレーシアの4年制大学の入学基準だ、もしくはオーストラリア、イギリス、ニュージーランドなどの大学準備コースであるファウンデーションコースの入学要件です。
その他2年制カレッジや職業専門学校などもIELTS 5.5が基準となっていることが多いです。同じIELTS 5.5でも各セクションごとに制約が課されている場合があるので予め志望校のWebサイトから確認をしてください。
IELTS 「5.5」で出願できる一流大学
下記がIELTS 5.5で出願できるオーストラリア、カナダ、ニュージーランドの一流大学の例です :
世界ランキング | 大学名 |
31 | オーストラリア国立大学 |
40 | シドニー大学 |
44 | クイーンズランド大学 |
45 | ブリティッシュコロンビア大学 |
81 | オークランド大学 |
119 | アルバータ大学 |
上記の大学名をクリックすると各大学の詳細ページに飛ぶので気になる人は見てみてください。イメージがしやすいように、日本で世界ランキング100位以内に入っている大学は東大と京大、慶応大学で世界ランキング191位です。
注意点としては上記は直接進学ではなくあくまでファウンデーションコースを経由した進学方法である事です!
IELTSバンドスコア「5.5」を取得する勉強方法
バンドスコア「5.5」のスコア配分
日本人がIELTSバンドスコア「5.5」を目指すに当たってとる戦略は2つあります。
スコア配分1
まずは下記のスコア配分がオーバーオール5.5を目指す一般的な戦略です:
- リーディング:5.5
- リスニング:5.5
- ライティング:5.0
- スピーキング:5.0
志望校の条件で各セクションの制約が付いている場合こちらのスコア配分を目指します。平均で5.25を目指し繰り上げの5.5を目指すという戦略です。
スコア配分2
次にリーディングが得意な人が目指す戦略です :
- リーディング:6.0
- リスニング:5.0
- ライティング:5.0
- スピーキング:5.0
リーディングが得意な人向けにオススメの戦略です。リスニングとスピーキングに苦手意識を持っている人はよくこのパターンになります。
まれにリスニングが得意な人もいます。そういった方はリスニングで6.0を目指し、リーディングが5.0とする戦略もありです!
バンドスコア「5.5」の前提条件
IELTSバンドスコア「5.5」を目指すに当たって下記で紹介する学習方法は以下の前提条件をクリアしていることが好ましいです:
- 前提条件1: 英語の基礎力がある
- 前提条件2: 明確な目標がある
IELTS 5.5というのは基礎の上に少し力がついた程度の実力です。独学でアプローチをかける場合は無理にIELTSの学習をするのではなく英検などを通して基礎力をつけることをお勧めします。
IELTSの参考書は解説が英語です。IELTS5.5を目指しているのであれば おそらく解説が理解できるレベルには至っておりません。中高の英文法に抜けがあったりする人はそこからです。
IELTSは難しい試験です。確固たる目的がないと挫折をします。予め志望校の基準を知り目標をきちんと 立てましょう!
リーディングの勉強法
まずはIELTS5.5点を狙うにあたってのリーディングの勉強法になります。リーディングで5.5点を獲得するためには、40問中19~22問の正解が必要となります。
以下の順で英検の参考書を使って勉強していくと良いでしょう :
- 手順1:問題を解く
- 手順2 : 単語を全て調べる
- 手順3 : 構文が完璧にとれていること
- 手順4:音読
- 手順5:再度解く
基本的には自分のレベルにあった英検のリーディングから入ると良いです。英検2級、準1級と上げていってください。英検の準1級の語彙、リーディング問題で8割ほどとれるとおよそIELTSリーディングで5.5ほどになります。
IELTSのリーディング問題はテスト前に何度かといて形式に慣れる程度で大丈夫です。リーディングで5.5を目指す場合はIELTS対策はせずに、あくまで解説がきちんと理解できる英検を通して基礎力を上げる事を意識してください。
最も大切な事は問題を解いた後の復習です。1文1文構文理解と単語をしっかり身につけてください!
リスニングの勉強法
次にIELTS5.5点を狙うにあたってのリスニングの勉強になります。リスニングで5.5点を獲得するためには、40問中19~22問の正解が必要となります。
従って以下の順で学習する必要があります :
- 手順1:問題を解く
- 手順2:解き終わった後にすぐに口頭要約
- 手順3:復習としてオーバーラッピング
- 手順4:復習後に再度要約
主に音源の全体を把握するための要約トレーニングと細部を聞き取るためのオーバーラッピングをしていきます。
IELTS5.5を目指す人はまずは音源が全体としてどのようなトピックについて話しているかを把握する必要があります。何を話しているか分からないと問題に答えることができないためです。
IELTSのリスニングの特徴として細部を聞いてくる問が多いです。IELTSの音源を再現性高くマネができるようになれば1語1句聞き取る事ができるようになります!
スピーキングの勉強法
オーバーオールで5.5を目指すためのIELTSスピーキングで5.0点を目指すための勉強法です。
そのためにはまずスピーキング5.0点というのがどのような評価なのかを確認する必要があります。
IELTSスピーキング5.0の評価基準 :
FC (流暢か) | ・概ねスピーチの流れを維持できるが、繰り返し・言い直し・スロースピーチが見られる ・接続語や談話標識を過剰に使用している ・単純なスピーチは流暢に話せるが、より複雑な会話では流暢さが落ちる |
LR (語彙) | ・トピックにかかわらず話そうとするが語彙は限定的 ・言い換えに挑戦するが成功する場合も失敗する場合もある |
GR (文法) | ・基本的な文章をそれなりの正確性をもって話せる ・大半の文章に間違いがなく不適切さや基本的な間違いは非常にまれ |
PR (発音) | ・Band 4のポジティブな特徴を全て示せており、Band 6のポジティブな特徴を一部示せている |
IELTSスピーキング5.0のポイントというのは 一言で言うと「ゆっくり話しているスロースピーチ」になります。つまり、ゆっくり話してもきちんと文章を話し終える事ができる人は5.0には届きます。
以下の順で学習をすると良いでしょう :
- 手順1:問に答える
- 手順2:答えを録音
- 手順3:書き起こすして間違いを訂正する
- 手順4:再度録音
実際にIELTSのスピーキングで聞かれる問題を使って携帯の録音機能を使用しながら答えを録音していってください。下記にサンプルの問題を紹介しています。
- 参照 : IELTSスピーキング問題パート1
答えを録音したものを書き起こして、再度よりベターな答えを熟考するですが、再度録音する際には紙に書いてある熟考した答えを見ずにフリースピーチをすることが大切です。
またこのスピーキングで5.0を目指している人に限ってはオンライン英会話なども有効的です。とにかく話せさえすれば出るスコアだからです!
ライティングの勉強法
最後にオーバーオールで5.5を目指すためのライティングで5.0を取得するための勉強法です。まずは5.0点の評価基準がどうなっているかをまずは確認しましょう。
タスク1の5.0点評価基準
TA (回答) | ・概ね問題の要求に言及している/随所においてフォーマットが不適切である ・アカデミック:全体像が明らかではなく詳細を機械的に述べている。記述を裏付けるデータがない ・ジェネラル:手紙の目的がしばしば不明瞭である。文調が一定ではなく時に不適切である ・主要な特徴/箇条書きの質問について不十分ではあるものの示されており、無関係・不適切・不正確な説明を伴う |
CC (一貫性) | ・情報をある程度整理して示しているが、全体としての進行に欠ける ・つなぎ言葉の不足、不正確さ、多寡がみられる ・代名詞・指示語が使われていないため繰り返しが見られる |
LR (語彙) | ・限られた範囲の語彙を使用しているが、問題に対する最低限の回答としては十分である ・スペルやワードフォーメーションに顕著な間違いが見られ、読み手の理解を阻害することもある |
GR (文法) | ・非常に限られた構文のみ使用している ・重文・複文に挑戦しているが単文に比べて不正確 ・文法・句読点の間違いがしばしばあり、読み手の理解を阻害することがある |
タスク2の5.0点評価基準
TA (回答) | ・問題に部分的にしか言及していない/随所においてフォーマットが不適切である ・ポジションが示されているが必ずしも明瞭ではなく結論に到達できていない場合もある ・メインアイデアがいくつか示されているが限定的で十分に展開されていない/詳細の説明が無関係な内容である |
CC (一貫性) | ・情報をある程度整理して示しているが、全体としての進行に欠ける ・つなぎ言葉の不足、不正確さ、多寡がみられる ・代名詞・指示語が使われていないため繰り返しが見られる |
LR (語彙) | ・限られた範囲の語彙を使用しているが、問題に対する最低限の回答としては十分である ・スペルやワードフォーメーションに顕著な間違いが見られ、読み手の理解を阻害することもある |
GR (文法) | ・非常に限られた構文のみ使用している ・重文・複文に挑戦しているが単文に比べて不正確 ・文法・句読点の間違いがしばしばあり、読み手の理解を阻害することがある |
ライティング勉強のステップ
IELTSのライティング5.0点を目指すに当たっての勉強のステップは以下になります。
- 手順1:ライティングの型を覚える
- 手順2:タスク1はグラフの読みとり方を覚える
- 手順3:タスク2は事前準備を日本語で
- 手順4:実際にライティングする
IELTSライティングは高得点を出すのが非常に難しいセクションですが、5.0迄は比較的取りやすいセクションです。まずは型を覚えることが第一です。
きちんと型を覚えた上でタスク1は図表を見た時に何を読み取れば良いのかを理解し、なるべく誤用しない簡単な単語を用いて説明しましょう。タスク2では書くべきことをまず日本語で整理した上で それを英語に 落とし込むことがコツです。詳しいライティング対策は下記を参照にしてください。
- 参照: IELTSライティング対策まとめ
まとめ
バンドスコア「5.5」はまずは基礎から
今回の記事のポイントを以下にまとめておきます:
- ポイント1:「5.5」取得にはTOEIC 750点・TOEFL iBT65点・英検準1級程度の英語力が求められる
- ポイント2:マレーシア・優良4年制大学のファウンデーションコース進学条件がIELTS 5.5
- ポイント3:5.5取得の鍵は基礎力
IELTSオーバーオール5.5到達の鍵は基礎力です。中高の英語に抜けがある人はそこに立ち返って復習を徹底的にしてください。
ちなみに英語の基礎というのは、「単語、文法、発音」の3つです。この3つの土台にぐらつきがある場合にIELTS 5.5を目指すのは難しいです。
具体的にアプローチの仕方がわからない人はまずは目安としては英検2級-準1級を先に取得してしまうと良いでしょう。その上でIELTS対策に取り組みましょう。
このように書くと「3週間ぐらいやりましたが伸びません!」という連絡を頂きます。IELTSは少なくとも3か月はかかります。英検やTOEICのように直前の追い込みがなかなかききません。
中長期で根気よく毎日続けてくださいね。最後にIELTS対策や海外進学などでお悩みのことがあればお気軽にご連絡ください!