こんにちは、SOLOのルークです!
オンラインで、IELTSを専門的に教えています。
今回の記事では「IELTSエッセイの「導入」パラグラフの書き方」を紹介します。
「導入の書き方がわからない人」や「何を書けば良いか迷う方」のお役に立てれば幸いです。
導入は、自分の立ち位置を示す重要なパラグラフです。パターン化して練習ができるので、集中的に取り組むことをオススメします!
目次:
導入パラグラフの書き方
IELTSのエッセイは、基本的に以下の順序で構成していきます:
- 「導入(イントロダクション)」 – 2文
- 「本文1(ボディ1)」– 5文前後
- 「本文2(ボディ2)」 – 5文前後
- 「結論(コンクルージョン)– 1-2文
今回紹介するのは、構成の一番最初である導入パラグラフです。
採点官は、最初に導入パラグラフを見て、書き手の立ち位置を確認します。それに沿ってエッセイが展開されているかの判断をします。
立ち位置に沿っての展開とは、「上から下までどこを読んでも同じ主張である」ということです!
基本構成
ライティングの全体像が分かったところで、導入パラグラフの基本構成です。
- 一文目:トピックのパラフレーズ
- 二文目:主張
はい、IELTSにおける導入パラグラフはたったの二文だけです。
先生によっては「トピックの背景を書きましょう」といった指導もあります。
決して間違いではありませんが、IELTSのようにたった250字でのエッセイでは、無理してトピックの背景までを書く必要はありません。
一文目:トピックのパラフレーズ
エッセイの第一文目です。いきなり主張を書くのではなく、トピックが何であったかを書いてやります。
「今から〜について」書くよ、ということを示すことができます。
では、トピックとは何かを確認しておきましょう。IELTSのエッセイは、以下のように出題されます。
- トピック:Foreign visitors should pay more than local visitors for cultural and historical attractions.
- 訳:外国人観光客は、文化的・歴史的アトラクションには地元客よりも高い料金を支払うべきである。
- 設問:To what extent do you agree or disagree with this opinion?
トピックとは、上の”Foreign visitors…”から始まる文章です。通常は出題される問いの、最初の1 – 2 文目がトピックにあたります。
これを、パラフレーズしてやります。パラフレーズとは、違う英語表現に書き換える作業です。
- パラフレーズ例: It is sometimes argued that tourists from overseas should be charged more than local residents to visit important sites and monuments.
パラフレーズした部分に下線を引いています。
- 1. Foreign visitors = tourists from overseas
- 2. pay = be charged
- 3. local visitors = local residents
- 4. cultural and historical attractions = important sites and monuments
なんとなく分かりましたでしょうか?
いきなり書き始めるのではなく、トピックに下線を引き、どうパラフレーズするかを考えてみましょう。
もう一題、練習してみましょう。
- トピック:In the developed world, average life expectancy is increasing.
- 訳:先進国では、平均寿命が延びています。
パラフレーズの鍵になるところに、下線をひいています。まずは、自分の頭で考えてみましょう。
以下は、サンプルの解答例です。
- パラフレーズ例:It is true that people in industrialised nations can expect to live longer than ever before.
このように、直接的な単語レベルのパラフレーズのみならず、表現レベルで言い換えることも一つの手です。
また、冒頭の”It is true that…”のように、トピックついて書くときは「一般論を述べるときに役立つ表現」も覚えておくと便利です。他には、
- It is sometimes argued that…
- Some people believe that…
- People have different views about…
などが便利です。
トピックをそのままコピーをするのだけは避けましょう。たった250字の中で、あなたの今までの英語学習を証明する必要があります。採点官からやる気がないとみなされてしまいます!
ニ文目:主張
質問のパラフレーズに続けて、設問に対して自分の主張を示します。
主張は英語で「Thesis Statement」と言います。つまり、自分のエッセイにおける立ち位置(ポジション)を示す箇所です。
先ほどの質問例を、もう一度参考にしてみていきましょう:
- トピック:Foreign visitors should pay more than local visitors for cultural and historical attractions.
- 設問:To what extent do you agree or disagree with this opinion?
この設問に「ストレート」に答えることが主張になります。採点官にとって、書き手の主張がわからなかった場合、スコアが5.5を超えることはないので気をつけてください。
- 主張の例:I completely disagree with this idea.
簡潔に示せていることが確認できます。特に、初心者の方などは、無理に長く書こうとせずに、上記のように短く明確に書く事をオススメします。
中上級者の方などは、”while”や”Although”を活用して、「譲歩」を示すのも一つの手段です。
例で確認してみましょう。
- トピック:Leaders and directors in an organization are normally older people. Some people think younger leader would be better.
- 訳:組織のリーダーや役員は、通常、年配の方が多い。若いリーダーの方がいいという意見もある。
- 設問:Do you agree or disagree?
上記の問いに対して、”while”を活用して主張を書いてみましょう。
- 解答例:While some people believe younger people would demonstrate better leadership, it is in my opinion that senior managers possess more advantages over the young in leading a company.
前半では、「若い方がリーダーシップを発揮しやすいという意見もありますが」とし、
後半で「私は、歳を重ねたシニアマネジャーは、会社をリードする上で、若い人より多くの利点を持っていると考えています。」と自分の主張を明確にしています。
譲歩を示すメリットは「自分の主張とは異なる意見があることを認識している」ことを採点官にアピールできることです。
また、接続詞を活用することで、複文で書くことになります。採点項目の一つである「文法」でも、アピールをすることが可能です!
discuss both viewの問い
IELTSのエッセイは、agree/disagree以外にもDiscuss both viewの設問形式があります。
以下のような問いです。
- トピック:Some people think that there should be some strict controls about noise. Others think that they could just make as much noise as they want.
- 訳:騒音については、ある程度厳しい規制が必要だと考える人もいます。一方では、好きなだけ騒げばいいという考え方もあります。
- 設問:Discuss both views and give your opinion.
設問が、”Discuss both…”となっていますね。回答の仕方は、agree/disagreeと同じです。
- 解答例:People have different views about whether noise should be limited. While some individuals believe the level of noise being created should be strictly controlled, I would argue that people should have the right to produce noise if they want to.
一文目、”people…”以下はトピックのパラフレーズをしています。二文目、”While…”以下は、設問のgive your opinionに対する回答です。
“Discuss both views”に対するまとめを、導入で述べようとする方がいます。ボディパラグラフで展開すべき内容なので必要ありません。
cause and solutionの問い
他にも、cause and solutionと呼ばれる設問形式があります。
以下のような問いです。
- トピック:People today do not feel safe either at home or when they are out.
- 訳:現代人は、家でも外出先でも安全だと感じられない。
- 設問:What are the causes? What are the solutions?
設問が、”cause and solution”となっていますね。このタイプの設問だけは、トピックのパラフレーズの後に” General Satement”を持ってきます。
- 解答例:People today have a sense that their safety is threatened both outside and inside their house. The reasons for this vary, and the problem should be tackled in particular ways.
“The reasons…”以下では、直接的な回答は書いていないことが確認できます。このタイプの形式では、導入での主張を抽象的な一文に留め、詳細をボディに譲ります。
もしくは、以下のようなテンプレートを、General Statementとして使用しても構いません。
- テンプレート:This essay looks at some of the problems caused by…on society, and suggests some solutions to the problems.
最後に
今回のポイントをまとめておきます:
- 導入はトピックのパラフレーズと主張の二文で書く
- 「トピック」はコピーしないこと
- 「主張」は簡潔・明確に書く
英語のエッセイは、導入の主張を軸に展開されます。主張が明確でないと、その後に続く「ボディ」「結論」も不明確になり、読み手にとっては負荷になります。
導入を上手に書けるようになると、後続のエッセイと一貫性を保ちやすくなるということです。一貫性が保てるようになると、評価項目「首尾一貫性」においてスコア向上が期待できます。
以上が、導入パラグラフの書き方についての解説でした。
最後に、弊社は海外進学のサポートや、オンラインでIELTSやTOEFLを専門的に教えています。私で宜しければ、下記よりいつでもご連絡ください!
記事を最後まで読んでいただき、ありがとうございました。