こんにちは、SOLOのルークです!
IELTSを専門的に教えています。
今回の記事では、「IELTSスピーキングの試験時間と最適な回答の長さ」について紹介していきます。
結論ですが、IELTSスピーキングの試験時間は11分から14分です。最適な回答の長さは、パート1では2-3文、パート2は時間いっぱい、パート3は4-6文です。
それでは、詳しく見ていきましょう。
目次:
試験時間
まずは、概要と試験時間です。
パート | 時間 | 質問数 | 課題内容 |
パート1 | 4 – 5分 | 6 – 11問 | 日常的なトピックに関する質問に回答する |
パート2 | 1 – 2分 | 1問 | 決められたトピックに関してスピーチを行う |
パート3 | 4 – 5分 | 4 – 8問 | パート2に関連した抽象度の高い質問に回答する |
パート1と3は、およそ5分前後です。質問数は、各問いの回答の長さによって変動します。これが、受験者によって試験時間が変わる理由です。
パート2は、トピックカードを元に1-2分間のスピーチを行います。1分間では回答を詳しく述べ切ることができないので、できれば1分40秒-2分程度を目安にスピーチを行って下さい。
最適な回答の長さ
以下は、各パートで一つの質問に対して回答すると良い回答時間です:
パート | 理想の回答時間 | 最適な回答の分量 |
パート1 | 10〜20秒 | ・2-3文程度 ・質問に対する直接的な回答 ・回答内容に関する補足情報 |
パート2 | 1分40秒〜2分 | ・トピックカードの各観点に関して約20秒 |
パート3 | 30秒〜40秒 | ・4-6文程度 ・質問に対する直接的な回答 ・回答をサポートする理由や論拠/具体例 |
日本人受験生の特徴として、パート1の段階で「うーん…」しっかりと考え込んで回答する傾向があります。
しかし、パート1はカジュアルな質問の応答が中心です。考え込む時間が長くなるほど流暢性が下がり、その分スコアが下がる恐れがあります。
回答内容はスコアと関係がないので、10秒から20秒程度でリズミカルにテンポよく回答することを心がけましょう。
パート2は、先ほど述べたように1分40秒以上はスピーチができるように対策しておきましょう。慣れないうちは3,40秒を目標にスピーチをし、10秒ずつ徐々に時間を伸ばしていくことをオススメします。
パート3では、主張を展開する必要があります。「回答して終わり!」ではなく、理由、特に客観的な具体例を同時に述べて、自分の主張の正当性を強化していきます。
英語力だけでなく、母語の頭の回転の速さも求められるので、日頃から疑問に対して自分の主張を考えておくことが役に立つでしょう。
ここからは、各パートの回答例を紹介します。自分が回答する際に、どれぐらいの長さを話せば良いかの参考にしてみてください。
パート1
パート1は、日常生活に関連したカジュアルな質問に対して回答します。
例えば、以下のように回答していきます:
- Q. Do you live in a house or a flat?
「一軒家とマンション、どちらに住んでいますか?」 - At the moment, I live in a house. But I am going to live in a flat next year. I will be leaving my house because I will start working. 「今は一軒家に住んでいます。しかし、来年からはマンションです。働き始めるので、実家を出る予定です。」
このパートで求められているのは事実の描写です。自分の考えを述べるパートではありません。深く考えるのではなく、テンポよく会話の流れを作っていくことが大切になります。
問いに対して直接的な回答をした後に、補足情報を加えて話を膨らませましょう。少し前後の繋がりが不自然でもあまり気にしないでください。
というのも、IELTSスピーキングでは「流暢性」が大切です。内容よりもリズミカルに回答することが、スコアアップの近道です。
また、回答する時のテクニックとして、コンプレックス・センテンスを使用することを意識して見てください。
コンプレックス・センテンスとは、
- Knock the door when you get to my room.
- I like playing basketball because that’s what most of my friends are into.
- If I have a chance, I would like to visit Sydney.
のように従属接続詞からなるセンテンスのことを指します。「文法力」の評価観点に影響がある項目です。
複文で回答するという観点は、IELTSのみならず実際の英会話でも重要です。というのも、聞き手に提供する情報量が多くなり、会話のキャッチボールが続きやすくなるからです!
パート2
パート2は、指定されたトピックカードに書かれている内容を元にスピーチを行います。他のパートとは違い、面接官が質問してきません。
トピックカードには以下のようなことが書かれています:
トピックカードが配られてから、1分間の準備時間が設けられています。その1分間で各観点ごとにキーワードを書き出し、キーワードを元にスピーチを行います。
各観点については、「絶対に触れないといけないのか」というと、必ずしもそうではありません。各観点はあくまで「参考程度」という位置づけです。
パート2は、あくまで「スピーチとして話し続けることができるか?」が評価されていることを忘れない下さい。
回答は「5W1H」を起点にストーリーを組み立てる、または「時間軸(過去 > 現在 > 未来」を起点にストーリーを組み立てる、のいずれかをオススメします。
パート1と同様に、各観点ごとに補足情報を述べていくことで回答時間をコントロールしやすくなります。感覚を正確につかむためにも、練習の時から時間を測りながら取り組んでください!
パート3
パート3は、パート2で話した内容に関して、より抽象度の高い質問が出題されます。質問に対して、論理的に自分の主張を組み立てることが重要です。
基本的な回答方法は、
- 質問に対する自分の考えを述べる
- (必要があれば)理由を述べる
- 自分の考えを実際に表しているデータや過去の経験、事実を述べる
の三点です。
具体的な解答例を見てみましょう:
- Question:
- What kinds of possessions give status to people in your country?
「あなたの国ではどんなものを持っていると社会的ステータスが高いとされていますか?」 - Answer:
- I’d say it depends on where you are and who you are with. If you are out in public, it’s things like a car you are driving. If you have the latest Mercedes Benz model, then in my country that is a sign of status, as most people can’t even afford the car. The property, or the house you own, and the possessions you have are also a sign of status. If you have a nice house in a nice area, then this shows you are wealthy and shows that you are someone important.
「それは、場所と相手によるでしょう。人前に出るなら、乗っている車などです。私の国では、ベンツの最新モデルを持っていれば、それがステータスの証になります。 財産、つまり所有している家や、その中にある財産もステータスです。いい場所にいい家を持っていれば、それはお金を持っていて、重要な人物であることを示しています」
上記の例では理由を述べる代わりに具体例を2点述べることで、自分の主張に説得力を持たせています。
もし仮に、具体例を出すことが難しい場合は、自分の過去の体験談などと絡めると回答がしやすくなります。
中立的な意見が好まれる日本とは違い、海外では自分の主張を明確に述べて説得力を持たせることが求められます。単に主張を述べるだけでなく、できれば客観的な具体例と絡めて説得力を高めましょう!
最後に
今回の記事の内容を以下にまとめます:
- IELTSスピーキングは11から14分
- 各パートごとに理想の回答時間は異なる
- 補足情報で回答を長くする
スピーキングのスキルが上達するプロセスは、運動を学習するプロセスと似ていいます。頭で正しいフォームを分かっていても、実際に身体を動かすとイメージ通りには動かないことが多いです。
イメージ通りに動かすためには、とにかくアウトプット量を増やして、アウトプットした内容を正しく振り返ることが必要になります。うまく回答できなくても、英語を録音してスムーズに回答できるように練習していくことが重要です。
コミュニケーションは一瞬の反射です。頭で考えるより先にフレーズが出てくるレベルに成るまで、アウトプットを繰り返していきましょう。
IELTSに関する、対策記事は全て以下にまとめていますので、必要な人は参考にしてください。
- 参照: IELTS対策 まとめ
最後に、弊社はオンラインでIELTSを専門的に教えています。英語対策でお悩みなどありましたら、遠慮なくご連絡下さい!
記事を最後まで読んでいただき、ありがとうございました。