IELTSライティング「タスク2」の例題と解答例

【過去問】IELTSライティング「タスク2」の例題と解答例

こんにちは、SOLOのルークです!

オンラインで、IELTSを専門的に教えています。

今回の記事では、「IELTSのライティング「タスク2」の解答例を紹介」します。

自由記述の問題に課題を抱えている方や、タスク2が時間内に書き終わらない方の対策に少しでも役立てば幸いです。

タスク2はエッセイ形式で自由度が高い分「どの部分が高評価になるのか?」が分かりにくく、対策してもいまいちスコアが伸びている実感が湧きません。

同時に「どの部分でスコアが下がるのか?」についてもわかりにくいことも問題です。

そこで今回の記事では、タスク2の例題(過去問)を元に、解答例と「その解答例がどのように評価されているのか?」ということを詳しく説明していきたいと思います。

スコア6.5以上を目指す場合は、まず最初に文法・語法のミスを減らすことに専念しましょう。それだけで、スコアが着実に高くなります!

また、スコアアップに関する情報を動画にもまとめました。補強教材として活用していただけると幸いです:

それでは詳しく説明していきます。

「タスク2」例題と解答例

設問形式

IELTSライティング「タスク2」は、エッセイ形式で250字以上の文字を書き起こす必要があります。

出題される設問は以下の3パターンです:

  1. 意見展開(Agree&Disagree / Opinion)
  2. 両論展開型(Discuss Both View / Advantage&Disadvantage)
  3. 複数解答型(Cause or Problem&Solution)

今回は「1. 意見展開」の例題と解答例を紹介します。

余力があれば、すぐに解答例をみるのではなく「自分ならどう回答するか?」と考えて見たり、実際にライティングしてから目を通していただけるとスキルアップに繋がります。

各設問タイプの書き方に関しては、以下にそれぞれ詳しくまとめています:

評価基準について

解答例を説明するために、ライティング「タスク2」の評価基準を把握しておきましょう:

① タスク達成度タスクに対し適切かつ十分な量の回答ができているか
② 内容の一貫性段落構成が明確で一貫性のある主張を展開できているか
③ 語彙力同じ語彙を繰り返さず様々な語彙を適切に使用できているか
④ 文法力同じ文法を繰り返さず様々な文法表現を適切に使用できているか

IELTSは上記の四つの観点で、スコアを0 〜 9.0の0.5刻みで算出します。

より、詳しい説明は以下の記事にまとめたので、参考にしていただけると幸いです:

過去問

早速、タスクで実際に出題された過去問を見て見ましょう:

  • Advertising discourages people from being different individuals by making us want to be and to look the same.
  • To what extent do you agree or disagree?
  • You should write at least 250 words.
  • 「広告は、私たちに同じでありたい、同じに見えるようにしたいと思わせることで、人々が異なる個であることを抑制します。あなたは、どの程度、賛成ですか、それとも反対ですか?少なくとも250ワードで書くこと」

さて、もし移動中でなければ、ぜひ紙とペン(もしくはWordを開いて)自分の意見を書いてみてください。

ライティングのようなアウトプット・スキルは、単に正解をみるだけでは一向に向上しません。実際に書いて、書いた内容を振り返ったり、正解と比較したりしながら、一歩ずつ自分のアウトプットを改善する必要があります。

さらに余力があれば、書き出した内容をネイティブの先生にチェックしてもらうとより効果的です。

非ネイティブには分からない不自然な表現や、論理の組み立て方など、自分一人では気づかない改善点がわかるはずです。

解答例

以下は、上記の例題に対する実際の解答例です:

An often debated topic is whether advertising has a major influence on the growing similarity of people’s lifestyle in the modern world. Personally, I partly agree with this opinion for a number of reasons.

On the one hand, the power of advertising is undeniable. The growth of the advertising industry has resulted in many people buying products of the same manufacture, which can be seen in the case of consumer goods. Today, the advertising campaigns of multinational companies such as Unilever have been so successful that their products almost dominate the market. Smaller enterprises tend not to be able to compete with these giant market leaders due to their disadvantages of capital poured into advertising programs. Thus, costumers are often swayed to buy products of famous brands rather than those made by less well-known companies.

On the other hand, it is also true that people have the tendency to copy others’ lifestyles without being affected by advertising. For example, it is valid to argue that many young people are trying to emulate the fashion styles of their idols. Many Vietnamese youths manage to purchase the same clothes, dye their hair and wear the same perfume as their stars do. People can also turn to their social relations for advice when they need to buy something. For instance, junior citizens usually ask their friends before they come to a final decision on buying a smart phone.

In conclusion, it is true that advertising has bridged the gap between each individual’s lifestyle in modern society. However, I believe that it is not the sole factor that contributes to the trend. (268字)

日本語訳

よく議論になるのは、現代社会で人々のライフスタイルが似通ってきていることに、広告が大きな影響を与えているかどうかということです。個人的には、いくつかの理由から、この意見に一部賛成である。

広告の力は否定できない。広告産業の発展により、多くの人が同じメーカーの製品を買うようになったことは、消費財のケースで見ることができる。今日、ユニリーバのような多国籍企業の広告キャンペーンは非常に成功しており、彼らの製品はほとんど市場を支配している。中小企業は、広告プログラムに注ぎ込まれる資本の不利のために、これらの巨大な市場のリーダーに対抗することができない傾向がある。そのため、消費者は、知名度の低い会社の製品よりも、有名ブランドの製品を購入するように仕向けられることが多い。

一方、広告に影響されずに他人のライフスタイルを真似する傾向があることも事実である。例えば、多くの若者がアイドルのファッションスタイルを模倣しようとしていることは、妥当な議論である。多くのベトナムの若者は、スターと同じ服を買い、髪を染め、同じ香水をつけることに成功している。また、人々は何かを買う必要があるとき、社会的な関係者にアドバイスを求めることができます。例えば、ジュニア世代はスマートフォンを購入する際、最終的な決断を下す前に友人に相談するのが普通です。

結論として、現代社会において、広告が一人ひとりのライフスタイルのギャップを埋めているのは事実です。しかし、それだけがトレンドの要因ではないと考えています。

トピックについてパラフレーズした後に、簡潔に自分の意見を述べる構成です。

不自然なセンテンスもなく、主張も首尾一貫しています。指定文字数の250字以上ライティングできています。

推定のバンドスコアは「8.5 〜9.0」になります。

ここでバンドスコアに幅を持たせたのは、変動幅を考慮しているためです。厳格なルーブリック(評価表)を元にライティングは評価されますが、評価軸のニュアンスの解釈によって面接官ごとに若干のブレがあることを考慮しています!

解答例の評価

今回の解答例で、評価が高まっているポイントを列挙していきます:

  1. 文法・語法のミスがない
  2. 指定文字数以上にライティングできている
  3. 設問に対して十分に回答できている
  4. 設問を効果的にパラフレーズできている
  5. 各段落を明確に構成できている
  6. 具体例を述べて主張をサポートすることができている
  7. ディスコースマーカーを適切に使用することができている、など

1、2は分かりやすいですね。非ネイティブからみると、ほとんど問題のない文章に見えます。

3は設問で「どの程度、賛成ですか、それとも反対」とあったので、ボディでしっかりとそれらに言及し、最終段落で「要約」を述べています。しっかりと設問の意図に沿った回答になっていると判断できるでしょう。

4は導入部分で、設問を異なる表現に言い直すことで、読み手にしっかりと問題意識を植え付けることに成功しています。「フック」が機能していますね。

5は「問題提起 > 主張 > 主張の具体例 > 反証の具体例 > 結論」と、各段落でしっかりと伝えるべきメッセージが述べられていました。

6は「多国籍企業の広告キャンペーン」など、誰でも装備できる具体例を引き合いに説得力を出しながら述べることができています。

7は、however, thus, for example, など、センテンスが何について述べているのかがわかる「ディスコースマーカー」を適切に使用できていました。

ザックリと解説しましたが、「ここはどうなんだろう?」ということがあれば個別にご連絡ください!

まとめ

良いライティングが「なぜ良いのか」を説明できるように

今回の記事のポイントを以下にまとめておきます:

  1. ライティングは実際に書いて失敗する
  2. ネイティブ(バイリンガル)講師からフィードバックをもらう
  3. 英語だけでなく母語も強化する

繰り返しになりますが、ライティングのようなアウトプットスキルは、実際にアウトプットすることでしか改善はできません。とにかく数をこなしつつ、良質なフィードバックをもらえる環境を構築しましょう

また英語力だけ伸ばしても、実際に「何を・どのように書くか」ということは母語の論理構成力が重要になります。英語だけにとらわれず、言語という広い視点からライティングと向き合うようにしてください。

基礎段階のうちは、いきなりエッセイ形式で練習を始めるのではなく、シンプルな質問を論理的に回答するトレーニングから始めると効果的です。ライティングだけでなく、スピーキング対策にもなります!

最後に、IELTS対策や海外進学などで悩んでいることがあれば、お気軽にご連絡ください!

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